志位和夫 日本共産党

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2026年4月30日(木)

核兵器保有国のNPT6条への態度が問われている

日本共産党の要請と再検討会議の討論 志位議長の発言


 日本共産党の志位和夫議長は28日、ニューヨークで行った米国の市民社会の代表やICANの代表との懇談のなかで、核不拡散条約(NPT)再検討会議に対する日本共産党の要請と、再検討会議の初日と2日目の討論について次のように述べました。


日本共産党の要請の立場--積極的な内容の成果文書の発出を強く求める

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(写真)中満泉国連事務次長(正面右端)に要請する志位議長、吉良議員=24日、ニューヨーク(遠藤誠二撮影)

 2026年NPT再検討会議は、核保有大国が国連憲章に反する戦争を行い、人類が核兵器の重大な脅威に直面するもとで開催されています。

 NPTとの関係でいえば、過去2回にわたる再検討会議(2015、22年)が、成果文書を発出できなかったもとで、NPT体制に対する国際社会の信頼が少なからず損なわれているもとで行われていることも、強調しなければなりません。

 日本共産党の核兵器問題についての基本的立場は、▽「核抑止」論をのりこえて核兵器禁止条約(TPNW)への署名・批准をさらに大きく前進させる▽同時に、NPT体制を「核兵器のない世界」にむけた枠組みとして発展させる▽TPNWとNPTの両者を「車の両輪」として発展させて「核兵器のない世界」をつくる―というものです。

 わが党は、唯一の戦争被爆国の政党として、一貫して、こうした基本的立場に立って、国内外で活動してきました。この立場は、被爆者のみなさんを先頭とする世界の市民社会でも共有されている立場だと思います。

 同時に、そうした基本的立場に立ちつつも、今回のNPT再検討会議については、何よりも積極的な内容での成果文書ですべての締約国が合意し、世界に発出することが重要だと考えました。そこで、次の2点を重視して、別紙のような「要請文」(要請文で要請した4項目は別項)を作成し、積極的な内容の成果文書を発出することを、会議主催者、国連、各国政府、市民社会に求める要請行動を行っています。

 第一は、国連憲章、NPT、そして過去の再検討会議で全会一致で採択された最終文書の積極的内容―「核兵器のない世界」の実現にとって重要な意義をもつ積極的な諸命題を再確認し、その具体化・履行をはかるということです。過去の合意の再確認であっても、核兵器をめぐる安全保障環境で憂慮すべき悪化が生まれているいま、あらためてその再確認・具体化・履行を求める成果文書を発出することは、きわめて大きな意義をもつものとなるでしょう。

 第二は、そのさい、とりわけ核保有国がNPT6条にもとづいて核軍備撤廃の義務を果たすことを、強く求めていくことが重要になっているということです。今日のNPT体制の危機は、何よりも核保有国が6条にもとづく核軍備撤廃にむけた義務を果たしておらず、それに逆行する態度をとっていることからもたらされていることを、厳しく指摘しなければなりません。

 わが党の「要請文」は、以上の立場にたったいわば「最小限要求」を明示したものですが、この内容で国際社会が合意を達成することは不可能ではなく、合意するならば、重要な意義をもつことは明らかです。

討論の特徴--核保有国に6条の履行、具体化を求める声が、国際社会の大勢に

 昨日、今日の再検討会議での討論の全体の特徴は、私たちが「要請文」で求めている方向が、国際社会の多数であり、本流であることを示すものとなっていると思います。

 まず、討論で、非核保有国も、核兵器保有国と核兵器に依存する国も、NPTが「核軍縮と不拡散」の基礎であると強調して、NPT体制を維持することの重要性を指摘していることは重要です。これは成果文書をコンセンサスで発出することが可能であることを示しています。

 そのうえで、討論では、どのように再検討会議を成功させるかについて、異なるアプローチが見えてきたように思います。

 締約国の多数をしめている立場は、今日の焦点は、核兵器保有国がNPT6条を履行する―核兵器廃絶にむけた具体的な行動を起こすことを求めるというものとなっています。こうした立場は、非同盟運動代表(ウガンダ)、新アジェンダ連合代表(メキシコ)、核兵器禁止条約締約国代表(南アフリカ)、東南アジア諸国連合(ASEAN)代表(フィリピン)、アフリカ・グループ代表(ナイジェリア)などが主張しました。締約国の多数の声がここにあることは明瞭です。

 一部の国―核保有国と核兵器に依存する国から、「核抑止」を安全保障に不可欠なものとする立場が述べられました。しかしこの立場は、NPT6条によって核兵器保有国に課せられた義務に反するものといわなければなりません。

 一部の国から―日本も含む―核兵器の現状などについての「透明性」を高めることや「核リスクの低減」が先決という立場が主張されました。「透明性」の向上などは、それ自体は悪いことではありませんが、核軍備撤廃に代わるものではないということを指摘しなければなりません。

 核兵器保有国にNPT6条履行をせまる流れこそ、世界の多数の声であり、世界の本流だと確信します。こうした方向にそって積極的な内容の成果文書が発出されるよう、世界の市民運動が共同して国連に声を集中することが大切です。わが党としても、引き続き可能なあらゆる努力を払っていく決意です。