2025年10月11日(土)
医療機関守り、患者負担抑制へ国費の緊急投入を
千葉県保険医協会と意見交換
志位議長情勢報告
千葉県保険医協会は9日、千葉市内で日本共産党との意見交換を行いました。志位和夫議長が行った情勢報告は次の通りです。
![]() (写真)あいさつする志位氏=9日、千葉市中央区 |
全国をまわってきましたが、どこでも病院・診療所の経営が大変だとの悲鳴を聞いています。病院の6~7割、また日本医師会のデータでは診療所の40%超が赤字になっている。「あなたのまちから突然病院がなくなる」という動画も発信されています。これは緊急に何とかしなければいけない大問題です。
あらゆる物価が高騰する中で診療報酬がマイナスです。病院はつぶれてしまえと言わんばかり冷酷な仕打ちです。政治の責任としてこのような状況が生まれているわけですから、ここをどうしても直さなければなりません。
直近の政治の動きを見ますと、6月に出された政府の「骨太方針2025」で、診療報酬については少しは上げなきゃいけないという方向を、出さざるを得なくなっています。
私たちは、診療報酬の抜本的な引き上げを求めてともにたたかっていきたい。また、来年度の診療報酬改定待ちにしないで、緊急に補助金などで、ともかく病院をつぶさない、医療を守るのは当たり前です。今年度の補正予算で緊急にそうした措置を求めていきます。
ここで大きな問題は、同方針では社会保障費全体の抑制策は引き続き継続するとなっていることです。そうなりますと、診療報酬を上げた場合には、患者負担増などによる保険給付削減をそれ以上の規模で行うということになります。自民、公明、維新などは4兆円の医療費削減、11万もの病床削減など、コロナを忘れたかのような方向を出しています。OTC類似薬の保険はずしの動きも重大です。終末期医療を保険から外すなどという動きも許すわけにいきません。
診療報酬を引き上げた場合に、患者負担を増やさないようにするためには、緊急に国費投入を行うことがどうしても必要です。そのためにも、平和も暮らしも壊す大軍拡を中止させる、軍事よりも命を守れと全力で訴えていく決意です。