2025年6月29日(日)
いよいよ参院選
日本共産党の躍進で自公を参院でも少数に
横浜 志位議長が訴え
日本共産党の志位和夫議長は28日、参院選(7月3日公示、20日投開票)を目前に、横浜市のJR桜木町駅前で演説し、「日本共産党の躍進で、自公を参院でも少数に追い込み、日本の政治を変える大展望を開く選挙にしていきましょう」と熱く呼び掛けました。
日本共産党の躍進と野党共闘の力で
![]() (写真)あさか由香選挙区予定候補(車上左)、赤石ひろ子比例予定候補(同右)とともに訴える志位和夫議長=28日、横浜市中区の桜木町駅前 |
「参院選は国民の暮らしと日本の未来がかかった大事な選挙です」と切り出した志位氏は、「自民党の現状はあまりにひどい。裏金問題に無反省、物価高騰に無為無策、アメリカ言いなりに大軍拡、いよいよ末期的です。日本共産党は、衆院に続いて、参院でも自公を少数に追い込み、自民党政治を終わらせる展望を開く―このことを大目標に据えて頑張り抜きます」と表明しました。
志位氏は、昨年の総選挙からの7カ月間、衆院で自公が少数に追い込まれたもとで「妨害がありながらも、国民の切実な願いの実現に向けた前向きの変化が起こりました。今度は、参院でも自公を少数に追い込みましょう」と訴えました。
その上で、「その最大の力は、自民党政治と正面から対決し、国民の立場で対案を示す日本共産党の躍進です」と語り、比例代表5人全員の勝利と選挙区での現有議席確保と前進への決意を表明。神奈川選挙区から挑戦する、あさか由香予定候補の「『自己責任』の名のもと、一人ひとりの痛みや苦しみがなかったことのようにされる社会でなく、たった一度きりの人生を、尊い日々の暮らしを何よりも大切にする政治を築きたい」と訴えるプロモーション・ビデオについて、「心に染みる訴えです。あさかさんを必ず国会へ押し上げ、『命を守る』論陣を張ってもらいましょう」と呼び掛けました。
もう一つの力として「市民と野党の共闘」の重要性を強調。立憲民主党との党首会談(19日)で「参院でも自公を少数に追い込むために連携する」ことで一致したと報告し、「この合意を土台に、共闘の新しい発展にチャレンジしたい」と語りました。全国32の1人区のおよそ半数で候補者の一本化を進めているとし、「すべてで自民党を落とす決意で力を尽くします」と表明しました。
共産党躍進で、“減税も賃上げも”実現しよう
次に志位氏は「物価高騰から暮らしをどう守るかは、参院選の最大争点です。三つの問題にしぼって訴えたい」と語りました。
第一は、「消費税の減税」。志位氏は「消費税は廃止を目指して緊急に5%への減税を行い、インボイス制度は廃止します。その財源は赤字国債に頼らず、大もうけをあげている大企業と富裕層に応分の負担を求めることで賄います」と党の立場を表明。「日経」の候補者調査では、自民党候補の43%が「消費税率は減税・廃止すべき」だと回答しているとして、「ここまで追い詰めてきました。共産党の躍進で消費税減税への道をこじあけましょう」と呼び掛けました。
第二は、「物価高騰を上回る賃上げを政治の責任で」。志位氏は、政府の「骨太方針」では「減税よりも賃上げ」を掲げ、自民党の参院選政策でも「5年後(2030年度)に100万円の賃金増加」を打ち出しているが、具体策が何もないと批判。日本共産党は「最低賃金を全国一律1500円に直ちに引き上げ、1700円をめざす」とし、(1)中小企業への賃上げ直接支援(2)539兆円の内部留保の活用―という二つの課題に正面から取り組むことを訴え、「共産党の躍進で“減税も賃上げも”実現しましょう」と訴えました。
また、神奈川県内で日産が追浜・湘南の2工場の閉鎖を検討している問題にも触れ、「大変な不安が広がっています。政府は、日産に『一方的なリストラはやめよ』と指導し、中小企業と雇用を守る支援をすべきです」と求めました。
医療・介護崩壊止める--自・公・維・国=“医療破壊4人組”に厳しい審判を
第三は、「医療と介護の崩壊を食い止め、ケア労働者の賃上げを」。志位氏は、神奈川県内での病院の倒産や赤字の実態をあげ、「国費を緊急に5000億円投入し、現場の状況を改善することが必要です」と力説。介護では、国費の負担割合を10%増やして1・3兆円を投じることで介護崩壊を防ぎ、介護従事者の賃上げを実現すると訴えました。
また、自民・公明・維新の3党が「医療費4兆円削減」で合意し、「11万病床削減」や、OTC類似薬を保険対象外とする「見直し」を進めていると批判。国民民主党も「賛成」を表明しているとして、「『現役世代の社会保険料を減らすため』と称して『自己責任』を押し付け、世代間に『分断』を持ち込む。人々の生活苦につけこんで『分断』をあおるほど卑劣なことはありません。参院選で自・公・維・国=“医療破壊4人組”に厳しい審判を下しましょう」と訴えました。
さらに、外国人を敵視する排外主義について、「その矛先がやがて国民にも向けられ、国の破滅をもたらしたことは歴史が証明しています」と述べ、103年の党の歴史を踏まえて断固たたかう決意を表明しました。
戦争の準備でなく9条を生かした平和外交を
最後に、平和の問題について志位氏は、アメリカが国連憲章を無視してイスラエルとともにイランへの先制攻撃などを繰り返しながら、日本に「軍事費をGDP(国内総生産)比3・5%以上に増やせ」と号令をかけていることを批判。「3・5%といえば20兆円を超えます。軍事対軍事の悪循環で平和も暮らしも壊す大軍拡をきっぱり中止させましょう」と訴えました。
また、横浜市のノースドックには米軍揚陸艇部隊が、横須賀基地には原子力空母ジョージ・ワシントンが配備されるなど、神奈川県を根城に沖縄県の米海兵隊と一体に対中国軍事作戦の準備が進められ、日本全土の戦場化を想定した訓練が行われていることに強く警鐘を鳴らし、「いまやるべきは戦争の準備ではありません。東アジアに平和をつくる憲法9条を生かした外交こそ必要です。アメリカ言いなりはもうやめましょう。自主自立の平和外交に切り替えましょう。平和の願いは、103年の歴史を通じて反戦平和を貫いてきた日本共産党に託してください」と呼び掛けました。
あさか予定候補は、県内100カ所以上で「学費ゼロ化アクション」に取り組んできた経験を語り、「先日、文部科学省が入学金の二重払いを軽減し、高額な入学金を抑制する通知を出した。みんなの声と共産党の追及で政治を一歩動かした」と報告。赤石ひろ子比例予定候補が党躍進を訴えました。