志位和夫 日本共産党

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主な活動

2025年6月6日(金)

「ガザ大虐殺止めよ」 パレスチナ連帯国際会議 パリ

志位議長がメッセージ


 4日、パリで「パレスチナの自由を」国際会議が開催され、共催したフランス共産党とパレスチナ解放機構(PLO)の代表は、「イスラエルによるパレスチナ・ガザでの大虐殺を止めよ」「パレスチナの国家承認を」と訴えました。これには、パリ駐在の外交官、左翼・進歩政党、市民団体や労働組合代表、国会議員が出席し、招待を受けた日本共産党の志位和夫議長がビデオメッセージにより参加しました。メッセージは仏語に訳され紹介されました。

 会議で採択された宣言は、民族自決権など国連憲章と国際法の原則の実現を要求。ガザでの即時かつ恒久的な停戦、人道・医療支援を阻む封鎖の解除、国際社会と各国政府によるイスラエルへの制裁などを要求しています。また、「帰還権を含むパレスチナ人の権利擁護のための国際連合」の設立を呼びかけました。


ジェノサイドをただちに中止せよ

写真

(写真)「パレスチナの自由を」国際会議へのビデオメッセージで発言する志位和夫議長

 友人のみなさん。

 私は、日本共産党を代表し、会議に参加されているみなさんに心からの連帯と友情のあいさつを送ります。中東情勢が重大局面を迎えるもとで、PLOと協力してこの会議を準備されたフランス共産党に心からの敬意を表します。

 すでに廃虚と化したガザをさらに破壊し、女性と子どもを殺害し、飢え死ににおいやる恐ろしい犯罪行為が続いています。

 パレスチナの国連大使は、国連安保理の場で、イスラエルが停戦を破った3月以来、1300人以上の子どもたちが殺害されたと告発し、動かない子どもを抱きしめ、髪をなで、話しかけ、謝り続ける、母親の慟哭(どうこく)を語りました。

 ジェノサイド(集団殺害)を新たな段階にエスカレートさせ、住民の悲惨な人道的状況を極限化し、民族浄化をはかるイスラエルの犯罪行為に対し、私は、会議参加者のみなさんとともに、心からの憤りをもってこれを糾弾します。

 私は、イスラエルに対して、国連憲章と国際法、国際人道法を二重三重に踏みにじる、ガザにおける地上作戦と住民への無差別攻撃を直ちに中止することを強く要求します。ヨルダン川西岸で行っているパレスチナ住民の追い出しと、違法で暴力的な入植活動を直ちに止めることを強く要求します。ハマスは残る人質を直ちに解放すべきです。

殺戮と占領を止める一致した行動を

 友人のみなさん。

 無法な殺戮(さつりく)と占領を止めるには、国際社会の一致した行動が必要です。

 国連総会は昨年、国際司法裁判所(ICJ)の勧告的意見に基づき、イスラエルに対し占領政策の1年以内の終結を求め、加盟国にはイスラエルへの武器輸出、違法入植地からの輸入禁止など、非軍事的措置・制裁の実施を呼びかける決議を採択しました。私は、ビジネス界を含む国際社会が、国連決議にもとづくイスラエルに対する制裁を実施するよう、強く呼びかけます。

 米国トランプ大統領が、ガザの住民を強制移住させ、米国がガザを所有するなどの、国連憲章も国際法も無視したおぞましい発言を繰り返してきたことが、ネタニヤフ政権を喜ばせ、その蛮行を勢いづけています。私は、米国トランプ政権に対して、イスラエル擁護と大規模な軍事支援を中止することを、強く求めます。

日本政府は無法に加担するな

 友人のみなさん。

 私たち日本共産党は、国会の場で、日本政府に対し、イスラエルの蛮行とそれを擁護するトランプ政権に、厳しい批判的立場をとるべきだと、強く求めてきました。私自身、国会で、石破首相は、トランプ大統領に対して「強制移住・ガザ所有」の無法な発言の撤回を求めるべきだと強く迫ってきました。日本共産党は、日本政府に対し、イスラエルとの軍事協力を中止することを繰り返し提起し、イスラエルからのドローンの輸入に反対し、イスラエルへの制裁の具体的措置をとることを求めております。

 憲法9条をもつ日本の政府が、無法な虐殺に事実上加担するなどということは、絶対にあってはならないことです。

 日本でも若者をはじめ市民が、「虐殺と占領をやめよ」と抗議の声をあげています。虐殺と占領を止める国際連帯の運動を、世界でさらに強めようではありませんか。

公正な平和のための国際連帯を

 友人のみなさん。

 日本共産党は、パレスチナ問題の公正な解決のため、(1)イスラエルの1967年以来の不法占領地からの撤退、(2)独立国家樹立を含むパレスチナの自決権の実現、(3)両者の生存権の相互承認―という三つの原則的立場を一貫して主張してきました。私は、日本政府がすみやかにパレスチナの国家承認を行い、18日から国連で始まる「2国家解決ハイレベル会合」の成功のために、ふさわしい貢献をするよう強く求めます。

 いまこそ、イスラエルの長年にわたる無法行為と不正義に、終止符を打たなければなりません。何よりガザでのジェノサイドを止めなければなりません。そのための国際連帯のたたかいとパレスチナ人民への支援を緊急に強めましょう。

 ストップ・ジェノサイド・イン・ガザ。虐殺と占領を止め、中東で公正な平和を実現するために、ともに力をあわせましょう。