志位和夫 日本共産党

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2024年6月27日(木)

“自由な時間”と未来社会論の魅力 志位議長講義に感想

「ワクワクした」「夢とロマン」


 マルクスの未来社会の探究に、「ワクワクした」「夢とロマンを感じる」「衝撃」「これまでと全くイメージが違う」―日本共産党の志位和夫議長が「『自由に処分できる時間』と未来社会論―マルクスの探究の足跡をたどる」をテーマに行った講義(26日付既報)に感想が寄せられています。そこに込められた思いは…。


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(写真)講義する志位和夫議長=25日、党本部

 志位議長は、『資本論』『資本論草稿集』の研究を通じて、マルクス、エンゲルスが「人間の自由で全面的な発展」が可能となる未来社会を探究し続けたことを詳しく紹介し、すべての人が資本主義のもとで奪われている「自由な時間」を取り戻すことがそのカギになることを明らかにしました。

 若い世代の党員たちは、この「自由な時間」を敏感に受け止めています。

資本主義に奪われたもの

 講義を聴きながら、映画「花束みたいな恋をした」の1シーンを思い出したと関東の青年党員は言います。

 思い浮かべた映画のシーンは、麦くん(菅田将暉)という青年が会社に勤めるようになってからそれまで自分が好きだったものから離れてしまい、「(映画も小説も漫画も)息抜きにならない。パズドラ(スマホのパズルゲーム)しかやる気が出ない」というセリフを言う場面です。

 「麦くんは、大学生のころは文化をたくさん摂取しアウトプットも行う人だったのに、資本主義社会にふれるようになり、自由時間を奪われ、パズドラしかできなくなってしまった。今の私の状況もこの映画に似ているように感じる」と書きます。

 「もし資本家に『自由な時間』を奪われていなかったら、マルクスの想像する社会に近かったならば彼のエンディングも変わっていたのかな。世の中の人々の『自由に処分できる時間』をどのように増やしていくかを資本論や未来社会論をふまえて、たくさん考えていきたい。“お金持ち”に考える時間すらも奪われたくない」

 別の青年党員からは―。

 「拘束時間16時間、実働10時間の職場。仮眠が取れるとはいえ、帰るとすぐに寝てしまったりするのでやりたいこともできない」という青年労働者。未来社会の「自由な時間が増えて好きなことができるのがいい」と言います。

 「今は『自由な時間』を資本家に奪われているが、この事実に多数が気づき、自由な時間を取り返したとき、社会がどれほど大きく発展するかを想像するとワクワクする。個人レベルでみても自由な時間を得て、人間の全面的な発展が可能になるという明るい展望を示していけば仲間を増やしていける」(関東・青年支部の党員)

 現役の保育士は―。「保育士として朝9時から働いて、目いっぱい子どもと向き合うと、午後3時を回るともうクタクタ。6時間労働だったら、ゆっくり休息したり、保育に関わる本ももっと読めるのに…と常に思っていました。もう資本主義では先が全く見えない状況になっている今、早くそこを終わりにして、『真の自由の国』にしたいです。資本論の内容は難しいことも多々ありますが、繰り返し学び続けていきたいです」。感想の中の「真の自由の国」とは、資本論の中に出てくる言葉。人々が「自由な時間」を得て、「人間の力の発達」それ自体が目的となる未来社会のことです。

マルクスは希望になる

 会社勤めをしていた人は、「余裕のない時間、お金、精神(心)は資本主義がもたらした害悪だ」と言います。

 「労働時間は長く、自由にできる時間がないという若者、真ん中世代が多い。睡眠時間の短さを自慢しあうようなそんな社風の会社に以前働いていた。今日、学んだ未来社会論的な社会経済が本当に進めば物質的にも経済的にも金銭的にも精神の面でもゆとりが出そうだし、今よりギスギスしなくてよさそうな気がする。資本論の未来社会論を学び、活動に生かせればと思う」

 “労働者の誰もが自由を求めている”“マルクスは希望になる”と感想を寄せた人は―。

 「自由な時間が人間の発達の場であると素直に納得できる。誰もが自由を求めている。誰もが成長、発達を願望しているという事実。世界でも桁違いに強欲な日本の資本とのたたかいは激しいものになるかもしれないが、この理論を力にすれば労働者の実感であるだけに希望となりうるのではないか」

 実体験にもとづいて「自由な時間」の意味を考えた人は―。

 「自由な時間が労働の質を高め、人間らしさを取り戻してくれるという考えも多くの人が共感するものだ。私は大学で声楽を学び、卒業後、“働きながら音楽を続けたいという願いはわがままでもなく、人間らしい当たり前の願いなんだ”と感動した。その時の気持ちが志位さんの講義でまた引き起こされた。多くの人に未来社会論に出会って、人間らしさをあきらめないでほしい」

今と未来社会は地続き

 労働者の運動やジェンダー平等の現在のたたかいから未来社会を見つめる感想も。

 「自由に処分できる時間―これが社会の発展と人間個々人の全面的発展のために資本から取り戻さなければならないのだということを資本論草稿から繰り返し展開していたことを深く知った。現在の労働運動にも結び付けて、生きた指針として生かさなければならない。労働者の命と健康を守り、家族的責任を果たしたり、ジェンダー平等を促進したり、今のたたかいが未来社会につながっている」

 「社会主義・共産主義」の真の魅力は、日本共産党の新たな前進の意欲につながっています。

 「マルクス、エンゲルスが人間の自由を生涯かけて追い求めていたことがよく分かった。強く大きな党をつくるために社会主義・共産主義の問題が障害になっていた。これまでは中国やソ連とは違うということを言っていたが、共産主義こそ自由で、人間の全面的な発展という解明はこの障害を正面から突破していく力になる」

共産主義の魅力語れる

 「志位議長は『志位意訳』と前置きしながらも、不破哲三さんの長年の探究、山口富男さんの研究もふまえ、資本論、そして資本論草稿を読み込み、よくぞここまで社会主義と共産主義の魅力を輝かせる仕事をされたと感銘しました。長年の党勢後退から前進への執念とも結びついたものとして、気迫も感じました。この成果を力に、全党が、社会主義・共産主義と自由、魅力を語る力をつければ、まさに『虎に翼』、鬼に金棒だと思いました。そうなるように全力をつくしたいと思います」

党づくりのエネルギー

 「労働者は時間を失っているのではなく横領されている。支配階級の自由な時間として奪われているということがわかりました。駅頭宣伝で『社会主義・共産主義の最大の魅力は、すべての人が自由な時間が持てること』と訴えるようにしました。今までは『共産主義という発言をしたら引かれるのではないか』という考えがあった。今は積極的に共産主義の魅力を語れる自信がつきました」

 長く党の仕事をしてきたベテラン党員の思いです。

 「本当の共産主義者といえるように頑張りたい」と言います。「私は『共産主義、社会主義』とは何かという問題を避けてきた。いまさらながら反省している。東欧崩壊、ソ連崩壊、天安門事件、どれだけ日本共産党の前進を苦しめてきたことか。その時々で『赤旗』を読み、語るべきことは語ってきた。志位議長が超多忙の中、日本共産党の前進のため今、何が必要なのかと『共産主義と自由の問題』の講義を心血を注いで準備してくれたことを真剣に受け止め学んでいかなければと。私は本当の『共産主義者』だろうかと自問自答している。本当の『共産主義者』と言えるように頑張ろうと決意した」

 「オンラインゼミで『自由に処分できる時間』が解明され未来社会のイメージが明るくなった。その裏付けがマルクスの資本論草稿集から明らかにされたことに深く感動しました。資本論と草稿集をセットでつかんでこそ未来社会論の全体像がつかめる、草稿集の重要性を強く感じました。…共産主義の目標に向かっていく議長の党づくりへの思いが伝わった。現代と地続きの問題としてたたかいと強く大きな党づくりへの新たなエネルギーを得て励みたい」

奪われた時間取り戻す

 「強い希望を感じることができた。党員としてこれまで共産主義に負わされた否定的なイメージを払拭して自信をもって発信していきたい。共産主義は資本に奪われた自由な時間を取り戻す営みなのだと希望を伝えたい」

 「『共産主義と自由』これを学び、夢とロマンを持った。厳しい労働条件のもとでのたたかいを主体的に切り開き、連帯した運動にしていける。労働者階級での党建設が重要。職場の党組織の質的成長、世代的継承の必要性を強く感じた。『共産主義者として成長する』意思をもって日常活動の改善をはかり、学習の努力を強めたい」

 ※講義は、党の全国都道府県学習・教育部長会議の「第1部」としてオンラインで行われました。