志位和夫 日本共産党

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党の会議での報告

2024年5月3日(金)

党躍進、党勢拡大の歴史的チャンス全党・全支部運動で飛躍の5月に

全国都道府県委員長会議


 全国都道府県委員長会議が2日にオンラインで開かれました。5月の活動で大会決定・2中総決定の実践を、どうしても飛躍させる必要があり、そのために都道府県委員長の確固たる構えと政治的・組織的イニシアチブが不可欠だとの常任幹部会(4月30日)の確認にもとづくものです。小池晃・党大会・2中総決定推進本部長が問題提起を行い、志位和夫議長が発言、田村智子委員長がまとめを行いました。


広い青年・国民を結集する新たな鉱脈

志位議長が発言

写真

(写真)発言する志位和夫議長=2日、党本部

 志位和夫議長は、現在の情勢をどうとらえるかについて、大会決定が述べているように、二重の意味での「歴史的チャンス」――自民党政治の行き詰まりのもとで党の役割が輝くとともに、資本主義システムの矛盾の深まりのもとで社会主義への新しい関心が広がっていると強調。学生オンラインゼミ第3弾の講演でのべた「『人間の自由』と社会主義・共産主義」についての参加者の受け止めを紹介し、「広い青年を結集していく新しい鉱脈を発見したという感を強くしています」と語り、綱領路線の関係について、二つの点にしぼって発言しました。

 一つ目は「自由に処分できる時間」についてです。

 志位氏は、マルクスの『資本論』第3部第7篇第48章で未来社会についてまとまった記述があることを紹介し、そこにいたる『資本論草稿』でのマルクスの探求の過程について語りました。

 1851年、マルクスはディルクが匿名で書いたパンフレットの“富とは人々が自由に処分できる時間である”という主張に注目し、ノートに書き留めました。その後、『資本論草稿』で資本主義的生産の搾取の問題を突き止めるなかで、ディルクの言葉に立ち返ったといいます。

 志位氏は「マルクスは搾取によって奪われるものは何かを考えた。本来人々が持つことができる『自由に処分できる時間』が奪われている。『自由に処分できる時間』こそが、人間と社会にとって『真の富』なんだと、『草稿』のなかで繰り返し明らかにしています」と語りました。

 「自由な時間を取り戻すことが共産主義なんですね」―学生の感想を紹介した志位氏は、「現在の学生もバイトに追われて勉強する時間がない。自由な時間を取り戻すのが社会主義・共産主義なんだという訴えはストレートに受け止められます」と話しました。

 二つ目は、資本主義から引き継がれる「五つの要素」が未来社会でどう発展させられるかです。

 志位氏は、生産力を例にして、資本主義社会では生産力は資本の支配下に置かれ、未来社会の物質的前提をつくりだす一方で、労働者への搾取の強化や環境破壊をつくり出していると指摘し、「未来社会では、生産力は、『自由な時間』を持つ人間によって担われ、労働者の生活向上と調和し、環境保全と両立する、豊かな新しい質を持つものとして発展させられる」と述べました。

 志位氏は、第29回党大会決議が、新しい社会主義・共産主義論は党建設を後退から前進に転ずるうえで決定的な力として位置付けていると指摘し、「学生ゼミを活用して、民青と党の拡大運動を加速させていただきたいと思います」と力を込めました。