2023年12月23日(土)
志位委員長、インドネシア元外相と会談
対話による平和創出 語り合う
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【ジャカルタ=井上歩】日本共産党の志位和夫委員長は21日、訪問先のジャカルタでインドネシアのハッサン・ウィラユダ元外相と会談しました。
ハッサン氏は2001年から09年までインドネシア外相を務め、東アジアサミット(EAS)の設立(05年)などの東南アジア諸国連合(ASEAN)での地域外交をリードしてきた人物です。
志位氏は日本共産党がASEANの半世紀以上に及ぶ地域平和創出のとりくみ、その最新の到達点であるASEANインド太平洋構想(AOIP)に注目し、その積極的内容を北東アジア地域にも生かすためにさまざまな活動をしてきたことを紹介。ASEANの発展のプロセスや到達点について、元外相に見解を求めました。
ハッサン元外相は、ASEANは域内だけでなく東アジア全体に積極的に外交を展開し、橋渡しの役割を果たしてきたと振り返り、ASEANの前進について、「おそらく、外部からは遅いとみられているでしょう。しかしアプローチが欧州とは違います。ボトムアップ(積み上げ型)でステップ・バイ・ステップ(一歩ずつ)で進めてきました」と述べ、そのアプローチが奏功したとの見方を示しました。
志位氏が、ASEANとインドネシアが“対話の習慣”を重視し、広げていっていることに強い印象を受けたと語ると、ハッサン氏は、ASEANとインドネシアが地域内で“対話の習慣”を育んできたことについて、「対話は多様性の産物です。インドネシアは人種、言語、文化的に多様で300以上の民族がおり、相手に何を言っていいのか、悪いのかを意識します。対話は日常生活、生き方そのものなのです」と語りました。
志位氏とハッサン氏は1時間半以上に及んだ会談で、EASの設立と発展、北東アジアの地域政治情勢、この地域の歴史問題、大国間の対抗の問題、南シナ海など地域の挑戦課題、インドネシア外交などについて縦横に意見交換を行いました。
田村智子副委員長と党代表団が同席しました。