志位和夫 日本共産党

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談話・記者会見

2023年10月29日(日)

ガザ「人道的休戦」決議

国連総会 賛成121・日本棄権


 【ワシントン=石黒みずほ】国連総会は27日、イスラエルとパレスチナのイスラム組織ハマスの大規模衝突をめぐり、「人道的休戦」を求める決議を121カ国の賛成で採択しました。

 決議は加盟国の幅広い支持を得るため、当初案の「即時停戦」から表現を緩和。「敵対行為の停止につながる即時かつ持続的な人道的休戦」を要求しました。

 アラブ諸国が主導した同決議は「地域のさらなる不安定化や暴力の拡大を防ぐことの重要性」を強調し、全当事者に最大限の自制を要求。ガザに対する人道的支援を「継続的に妨げることなく」行うことや、人質を即時かつ無条件に解放するよう求めています。

 採択には棄権や無投票を除く投票総数の3分の2以上が必要。ロシアや中国の他、欧州からもフランスやノルウェーなどが賛成に回り、採択後には議場から拍手が起こりました。

 日本や英国など44カ国が棄権し、米国やイスラエルなど14カ国が反対しました。

 カナダなどが、ハマスの攻撃と人質拘束を非難する文言を盛り込んだ修正案を提案したものの、「名指しするならイスラエルも」など反論が続出。賛成88、反対55、棄権23、無投票27で、3分の2以上の賛同を得られず否決されました。

 パレスチナのマンスール国連代表は、謝意を表明し、「この戦争を止めなければならないというメッセージを発した」と採択を歓迎。一方、イスラエルのエルダン国連大使は「国連には正当性のかけらもない」と猛反発し、ハマス壊滅まで軍事作戦を続ける姿勢を示しました。

日本政府の棄権 志位委員長批判

 日本共産党の志位和夫委員長は28日、X(旧ツイッター)で、「日本政府がなぜ『人道的休戦』を求めた決議に棄権したのか。決議は、一方にだけ自制を求めるものでなく、『すべての当事者』(イスラエル・ハマスの双方)に国際法順守と最大限の自制を求めるものとなっている。賛成できない理由はどこにもないはずだ。説明を強く求めていく」と表明しました。