志位和夫 日本共産党

力をあわせて一緒に政治を変えましょう

演説・あいさつ

2023年5月4日(木)

憲法大集会 志位委員長のあいさつ


 日本共産党の志位和夫委員長が3日、「2023憲法大集会」で行ったあいさつは以下の通りです。


写真

(写真)あいさつする志位和夫委員長=3日、東京都江東区

 みなさん、こんにちは(「こんにちは」の声)。日本共産党の志位和夫です(拍手)。熱い連帯のあいさつを送ります。(拍手)

憲法9条も「専守防衛」も投げ捨てる「戦争国家」づくりが正体

 岸田政権が持とうという敵基地攻撃能力とはどういうものでしょうか。

 いま導入が予定されている長射程ミサイルは、射程1600キロのトマホーク、射程2000キロから3000キロの極超音速兵器など、沖縄に配備されたら中国がすっぽり射程圏内に入ってしまうものがズラリと並んでいます。

 いったいこのどこが「専守防衛」でしょうか。憲法9条も、「専守防衛」もかなぐり捨て、日本を他国の領土を攻撃する「戦争国家」に変える――これが正体ではないでしょうか。(拍手)

日米一体の「先制攻撃」――報復攻撃による国土の焦土化の危険

 何のためにこんな物騒な兵器を持つのか。

 米国主導の「統合防空ミサイル防衛」(IAMD)――「ミサイル防衛」と「敵基地攻撃」を一体に進めるシステムに参加するためです。恐ろしいことに、米国のIAMDの基本原則には「先制攻撃」という原則が書いてあります。

 そうなりますと、日本に対する武力攻撃がなくても、米国が「先制攻撃」を始めた、その時に、米軍と一体になった自衛隊が、敵基地攻撃能力を使って相手国に攻め込むということになります。

 その結果は、報復攻撃による国土の焦土化です。現に全国300の自衛隊の施設で核攻撃にも耐えられるように「地下シェルター」を掘る計画が進められているではありませんか。

 みなさん。「日本を守るため」と言っていますが「ウソ」ですよ(拍手)。「大ウソ」ですよ(「そうだ」の声、拍手)。日本に戦火を呼び込み、国土を戦場にしてしまう――こんな恐ろしい計画は、みんなで力を合わせて断固止めようではありませんか。(「止めよう」の声、大きな拍手)

「軍拡財源法案」――「軍事栄えて民滅ぶ」の日本にしてはならない

 こんな道が暮らしと両立するでしょうか。

 いま国会では、これから5年間で43兆円の軍事費を捻出するための「軍拡財源法案」が大問題となっています。でたらめな内容です。

 復興特別所得税の半分を軍事費に流用して期間を延長する軍拡増税――詐欺まがいのやり方ではないでしょうか。(拍手)

 「防衛力強化資金」という特別の枠組みをつくって、医療や年金のための積立金を取り崩して、そこに充てようという。75歳以上の高齢者の医療費を2倍にしたのはいったい誰ですか。年金を下げたのはいったい誰ですか。そういうことをやっておいて、医療や年金のためのお金を軍事費に流用する。絶対に許すわけにはまいりません。(「そうだ」の声、拍手)

 私は、訴えたい。平和も暮らしも壊す岸田政権の大軍拡ストップ――この一点で、立場の違いを超えて大同団結して、この憲法記念日を出発点にして、国民的大運動を起こそうではありませんか。(歓声、大きな拍手)

戦争を絶対に起こさない外交に力をつくすことこそ政治の責任

 「戦争が起こったらどうするんだ」という議論がありますが、私は、戦争を絶対に起こさないための外交に、ありとあらゆる知恵と力を尽くすことが政治の責任だと考えるものです。(拍手)

 東南アジア諸国連合(ASEAN)と協力して、東アジアを戦争の心配のない平和な地域にするために、ご一緒に力を合わせようじゃないですか。(拍手)

 日中関係も「互いに脅威とならない」――この(日中首脳会談での)合意が2008年にあるのですから、これを日中双方が守って、平和と協力の関係をつくっていく外交が必要ではないでしょうか。(拍手)

 みなさん。戦争の準備ではなく、平和の準備を――そのために力をあわせてまいりましょう。ともに頑張りましょう。(歓声、大きな拍手)