2023年1月8日(日)
強く大きな党をつくりながら統一地方選勝利を
志位委員長、大阪で訴え
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日本共産党の志位和夫委員長は6日、大阪市で開かれた党新春のつどいに参加し、大阪府政・市政の争点、国政の争点と日本共産党の値打ちを縦横に語り、「強く大きな党をつくりながら統一地方選挙の勝利を」と心を込めて訴えました。つどいでは統一地方選予定候補が壇上に勢ぞろい。石川たえ、うち海公仁両府議、山中智子大阪市議、森流星堺市議予定候補、いぬいじゅん子高槻市議予定候補が決意表明しました。
冒頭、志位氏が、4月の統一地方選・府議選での党2議席絶対確保と前進、大阪市議選・堺市議選での現有議席絶対確保と議席増、後半戦での全員勝利を、熱く訴えると、多くの参加者が拍手でこたえました。
維新政治を追い詰める流れの中での選挙
志位氏は、「こんどの統一地方選挙は、大きな流れで見れば、住民の世論と運動で維新政治を追い詰める流れのなかでの選挙です」と切り出し、2度にわたる住民投票で、「大阪都構想」を否決し、橋下徹、松井一郎両市長を政界引退に追い込んだとして、「(今度の)統一地方選で日本共産党を勝たせていただき、維新政治そのものを引退に追い込む一歩にしましょう」と話しました。
共産党議員団の三つの素晴らしい値打ち
志位氏は、大阪府議団・市議団がどんな働きを果たしてきたのか、三つの素晴らしい値打ちを話しました。
一つは、議会のなかでは少数でも、住民の声を議会に届け、建設的な提案で政治を前に動かしてきたことです。
大阪府議団――3年間で府議会に寄せられた136万人の請願のすべての紹介議員となり、うち127万人分は共産党2人の府議だけが紹介議員になりました。コロナ対策でも、高齢者施設へのPCR定期検査、無症状者への無料検査を実現させ、営業自粛要請業者への「休業要請支援金」、売り上げが落ち込んだ業者への「休業要請外支援金」を実現させてきました。2人の府議団でも練りに練った論戦を行い、府政を動かしてきました。
大阪市議団――子どもの医療費助成の高校卒業までの拡充に続き、小中学校給食費の無償化を実現させました。維新知事は給食費無償化について「共産党の主張だよ。ちょっとひどい。財源論無視」と攻撃しましたが、大阪市で実りました。
堺市議団――65歳以上の市民がバス・電車を100円で利用できる「おでかけ応援制度」改悪の動きを署名運動とともに止めて制度を守り抜きました。
二つ目は、維新の間違った政治に市民との共同で反対を貫き、福祉と暮らし第一、中小企業と働く人を主役にした大阪再生の展望を示していることです。
大阪府・市が進めるカジノ誘致。志位氏は(1)計画地での液状化・土壌汚染対策に788億円もの税金を使うと市が発表し、「1円も税金を使わない」約束をほごにした(2)カジノ事業者に貸す土地賃料が総額で500億円も不正に値引きされている疑惑―という「二つの大破綻」を告発。統一地方選では、維新、公明などの「カジノ推進派」に審判を下し、共産党を伸ばして、「『国はカジノを認可するな』の声を突き付けましょう」と訴えると大きな拍手がおこりました。
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三つ目は、国の悪い政治の押し付けから府民・市民を守る「防波堤」として働いていることです。
志位氏は、「国の悪い政治から住民を守る『防波堤』になって働くのは自治体の本来の仕事です。それなのに、維新政治は、『防波堤』になるどころか、『防波堤』を金づちでたたき壊して、国の悪い政治を率先して呼び込んでいます」と批判。
「地域医療構想」の名で、急性期のベッド削減、「国保の都道府県化」の名での国保料引き上げを、率先して進める維新政治を厳しく批判するとともに、日本共産党を伸ばして、病床削減から拡充へ、子どもの「均等割」を廃止し国保料の大幅引き下げを実現しようと訴えました。
大軍拡、物価高騰――日本共産党の対案
国政の問題に話を移した志位氏は、「岸田政権がタガがはずれた暴走を始めています」と批判。「『保身と延命』のためなら何でもやることがこの政権の行動原理です」と指摘。「戦後最悪の政権に日本のかじ取りを任せるわけにはいかない」と内閣総辞職を強く求めると、聴衆から大きな拍手がわきおこりました。
志位氏は、岸田政権が進める敵基地攻撃能力保有と大軍拡の方針について、(1)世界第3位の軍事大国をめざし、長距離ミサイルのトマホークを購入しながら、「専守防衛に徹する」という「大ウソ」(2)集団的自衛権の行使として敵基地攻撃を行い、「米国の戦争に日本を巻き込み、国土を焦土と化す」ことを進めながら「自分の国は自分で守る」という「大ウソ」をきびしく告発しました。
志位氏は、同時に、憲法9条を生かして東アジアに平和をつくる日本共産党の「外交ビジョン」を紹介。昨年11月のトルコ・イスタンブールでのアジア政党国際会議での取り組みを報告し、「日本共産党の『外交ビジョン』の方向がアジアの政党の総意になりました」と語ると、大きな拍手がおこりました。
志位氏は、日本共産党が発表した「物価高騰から暮らしと経済を立て直す緊急提案」について、中心点を訴えました。
「折り入って」のお願い――3月末までの「中間目標」実現で勝利の扉を
最後に志位氏は、「折り入ってのお願いがあります」と切り出し、5日に開催した第7回中央委員会総会で、来年1月の第29回党大会までに「130%の党」をつくることを決めたこと、その「中間目標」として、3月末までに4年前の水準の回復・突破をやり切ることを決めたことを報告し、次のように呼びかけました。
「『中間目標』は、大阪では党員3000人、日刊紙読者3000人、日曜版読者1万2000人を増やす目標になります。これをやり切ることが統一地方選挙勝利の最大のカギになります。強く大きな党をつくりながら選挙で必ず勝ちたい。どうかご協力を心からお願いします」
志位氏の呼びかけに聴衆からは驚きの声もあがりましたが、強い拍手がわきおこりました。
5予定候補が訴え
予定候補者を代表して5氏が発言。「子どもの貧困解決、コロナから命を守るため、宝の議席を守り抜く」(石川府議)、「大型開発でなく中小企業・子育て支援こそ。あなたと府政をつなぐ」(うち海府議)、「(維新は)市民サービスを削りカジノに注ぎ込もうとする。カジノより命、暮らし」(山中大阪市議)と力強く訴えました。
「志位さんの演説の中で、『新しい戦前にしない』という言葉がありましたが、本当にその通りだと思います」と語るのは寝屋川市在住の男性(31)。「戦争する歴史を繰り返してはいけない。日本共産党には、反戦・平和を貫いてきた100年の歴史がある。自分も、平和を守るため、できることをしていきたい」