志位和夫 日本共産党

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2022年12月6日(火)

神奈川県は天王山のたたかい 現有5議席確保し、躍進に挑戦

志位委員長訴え 横浜

統一地方選


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(写真)志位和夫委員長の訴えを聞く人たち=5日、横浜市中区

 来年4月の統一地方選勝利に向け、志位和夫委員長を迎えた日本共産党演説会が5日、横浜市で開かれました。志位氏は神奈川県の統一地方選について、県議会と三つの政令市議選(横浜、川崎、相模原)などが行われる全国でも最大規模の天王山のたたかいだと指摘。「日本共産党は(県議会の)現有5議席を絶対に確保しつつ、新たな議席獲得に挑戦し、必ず躍進を果たす決意です」と熱く支援を訴えました。

 志位氏は神奈川県政について、日本共産党の地方議員団―県議団と市議団が三つのかけがえのない働きをしていると語りました。

 第一は「住民の声を議会に届け、住民の願いで政治を動かす働き」です。

 志位氏は、2015年の選挙で県議空白を克服したのち、「オール与党」議会のもとで、「発言制限」など激しい攻撃が行われたが、党県議団は県民の運動と力を合わせて攻撃をはねのけ、確実に県政を動かし始めていると強調。県立高校の老朽化の現地調査を行い、耐震化・老朽化対策予算を7年間で5・6倍に増やしたほか、子どもの医療費助成の制度拡充を繰り返し求めたことで、県が11月30日、小学校6年生までの引き上げを表明したことなどの実績を紹介しました。

 「横浜市でも大きな変化が起きている」と述べた志位氏は、党市議団が「カジノより中学校給食を」を公約に大きく市政を動かしていると指摘し、カジノの是非を問う住民投票を求める市民の運動と連帯して大奮闘し、市長選の勝利でカジノストップを実現させたと強調。中学校給食実現のための署名運動と結んで市議会で建設的な提案を繰り返してきたことで、市が「選択制」から「全員喫食」への転換に踏み出したことなどを紹介しました。

 第二は「県政でも市政でも税金の無駄遣いにズバリ切り込む働き」です。志位氏はリニア中央新幹線計画について、「国と県が一体になっての暴走を許していいか」と批判し、(1)新幹線の3~4倍の電力消費(2)工事そのものが引き起こす環境破壊(3)どこまで膨らむか分からない総工費―などの問題点をあげました。神奈川県も新駅計画による駅周辺整備費用の地元負担、危険な大深度地下トンネル計画などにより大きな被害を受けると指摘。「共産党を伸ばして、環境破壊と浪費のリニア中央新幹線はストップを」と訴えました。

 川崎市では「臨港道路東扇島水江町線」という新たな道路計画が進められています。志位氏は党市議団の追及で、市当局も道路建設は「余分」だと認めたとして「巨大道路建設はやめて、福祉と暮らしに税金は優先して使わせよう」と力を込めました。

 第三は「国の悪い政治の押し付けから県民・市民を守る防波堤の働き」です。志位氏は「地域医療構想」や「国保の都道府県化」など国の号令につきしたがって県が悪政を進める中で、県議会で真正面から反対してきたのが共産党だと強調しました。

 神奈川県は全国第2位の数の米軍基地県であり、昨年来、厚木基地、横須賀基地などから有害な有機フッ素化合物の一種・PFOSの流出が続き、周辺住民の不安が広がっていると指摘。党県議団の要求により、10月には県が国とともに初めて厚木基地への立ち入り調査を行うなど画期的な前進がつくられたとして、「日米安保条約の廃棄、基地のない平和な神奈川をつくる立場を貫いている日本共産党ならではの素晴らしい働きです」と力説しました。

 志位氏は「統一地方選は国政への審判を下すチャンスでもある」として、熱い焦点となっている暮らしや平和の国政問題について語りました。

 暮らしと経済の問題に関わって志位氏は、消費税5%への緊急減税とともにインボイスの中止を訴え。財務省の試算では、年間売り上げ550万円、利益150万円の業者に15万円の増税となると指摘し「1カ月分以上の収入が増税で消える。中小・小規模事業者、クリエーター、フリーランスをどん底に突き落とす暴挙を、力合わせて止めましょう」と呼びかけました。

 平和の問題について志位氏は、自民、公明両党が「反撃能力」=「敵基地攻撃能力」の保有について合意したことについて、「まず何よりも憲法違反の暴挙です」と糾弾。「相手国に脅威を与えるような攻撃的兵器の保有は憲法上できない」という政府見解を覆すものだと批判。その上で、「自民党などは『敵基地攻撃能力保有』について『自分の国は自分で守る』と繰り返しますが、このレトリックにだまされてはなりません。『敵基地攻撃能力』で守ろうとしている本命は米軍です。日本に対する武力攻撃がなくても、米軍が海外で戦争を始めたら、集団的自衛権を発動し米軍とともにたたかう。その結果、日本に甚大な報復攻撃を呼び込むことになります」と警鐘を鳴らしました。

 その上で志位氏は、憲法9条を生かし東アジアに平和を創出する党の「外交ビジョン」を力説。その実践として11月18、19両日にトルコ・イスタンブールで開催されたアジア政党国際会議(ICAPP=アイカップ)第11回総会に参加した意義と成果を詳しく報告しました。

 最後に、「党をつくって100年、一筋に反戦平和を貫いてきた日本共産党を大きく伸ばして、戦争の心配のないアジアをつくりましょう」と呼びかけると、会場が大きな拍手に包まれました。