志位和夫 日本共産党

力をあわせて一緒に政治を変えましょう

談話・記者会見

2022年12月23日(金)

政治のタガが外れてしまっている 新しい政治をつくる共同を

志位委員長が会見


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(写真)記者会見する志位和夫委員長=22日、国会内

 日本共産党の志位和夫委員長は22日、国会内で記者会見し、岸田政権の政治姿勢について「政治のタガが外れてしまっている。これまで政府自身が決めた原則さえ次つぎ踏み破る事態が日常化している」と厳しく批判しました。「こういう政権はやめさせるしかない。新しい政治をつくる共同を大いに進めたい」と表明しました。

 志位氏は、岸田政権が自ら決めた原則を平気で壊す事態が連日のように起こっているとして「今日、報じられているニュースだけでも3点ある」と指摘しました。

借金で軍艦購入

 一つ目は、政府が自衛隊艦船に建設国債をあてる方針を検討していることです。

 志位氏は「防衛費に建設国債をあてることはできない」という政府の公式の答弁を覆すものだと指摘。戦時国債を発行して侵略戦争に突き進み、国の破滅と財政の大破綻に至った歴史の教訓をふまえ、戦後の財政法4条で国債発行は原則禁止されたと述べ「借金で軍拡、なかでも正面装備まで買い入れようとなれば、軍事費拡大の歯止めはなくなり、かつて来た道の繰り返しになる。断じて認められない」と強調しました。

「原発回帰」に大転換

 二つ目は、政府のGX(グリーントランスフォーメーション)実行会議が「原発回帰」の方針を決定したことです。

 志位氏は、政府自ら決めた「可能な限り原発依存度を低減する」「(新増設・建て替えは)想定していない」などの方針を投げ捨てるものだとして「原発事故の教訓、多くの方々が故郷に帰れず苦しんでいる実態を無視し、何の痛みもなく原則を覆すものだ。新たに『安全神話』をつくり、国民を危険にさらす道を断じて許してはならない」と批判。GX会議が「グリーン」を原発推進の口実にしているとして「原発こそ再生可能エネルギー普及の最大の妨げになっている。『グリーン』を口実にした『原発回帰』も道理がない」と述べました。

マイナカード強制

 三つ目は、マイナンバーカードと一体化していない従来の健康保険証での受診料を4月から特例的に値上げする方針を固めたことです。

 志位氏は、政府が「カード保有は強制ではなく任意だ」と繰り返してきたと指摘。この原則に反して「カードを持たなければ値上げ」だとカードを強制しようとしているとして「命を人質にするやり方には断じて反対だ」と語りました。

 その上で、戦後の安全保障政策を根底から覆す憲法違反の「安保3文書」の閣議決定とともに、日常に起きるあらゆる出来事もタガが外れている状況だと指摘。「国民への説明も国会での議論も抜きに原則を壊し、タガが外れた政治が日常化していく。これを許せば民主主義の国ではなくなってしまう。市民と野党の共闘を再構築し、この政権を倒し、国民が希望が持てる新しい政治をつくるために全力をあげたい」と表明しました。