志位和夫 日本共産党

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演説・あいさつ

2022年11月29日(火)

県民の声を県政に届ける唯一のかけ橋――日本共産党をのばして、福祉、暮らし、子育てに希望を

茨城県議選 志位委員長の訴えから(大要)


 26日に茨城県議選(12月2日告示11日投票)での日本共産党勝利のために水戸市とつくば市で行われた街頭演説での志位和夫委員長の訴えのうち、県政の問題点と党議員団の役割を訴えた部分を紹介します。


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(写真)日本共産党の躍進を訴える志位和夫委員長=26日、水戸市

 みなさん、こんにちは(「こんにちは」の声)。日本共産党の志位和夫でございます(拍手)。今日は、たくさんのみなさんがお集まりいただき、本当にありがとうございます。

 県議会議員選挙が目前に迫ってまいりましたが、この水戸・城里は大激戦の選挙区になっております。いまお訴えした江尻かなさん。みずみずしくて、頼もしい、素晴らしい政治家ではないでしょうか。(拍手)

 どうかみなさん、水戸・城里で江尻かなさんを必ず勝ち抜かせていただき、つくばでも山中たい子さんの議席を必ず守りぬき、取手で議席を奪還し、さらに東海村では自民党との一騎打ちに勝利しようではありませんか。どうかお力添えを、よろしくお願いいたします。(拍手)

「オール与党」の茨城県議会――共産党県議団の三つの値打ち

 茨城県の県政の実態はどうなっているでしょうか。いまの茨城県議会の大問題は、日本共産党以外の全会派が知事が提案する予算や決算になんでも賛成してしまう、「オール与党」の議会になっているということにあります。

 地方自治体というのは、住民のみなさんが知事(首長)と議会を別々に選挙で選ぶ仕組みになっています。別々に選挙がやられるということは、知事がやることを議会がちゃんとチェックする、これがあたりまえの議会の仕事なんです。知事がすることになんでも賛成だったら、そんな議会はいらないということになってしまうじゃないですか。

 こういう中で、県民のみなさんの声を県政に届ける唯一のかけ橋としてがんばっているのが、江尻かなさん、山中たい子さん、共産党の2人の県議会議員だということを、私は訴えたいと思います。

 日本共産党県議団は、三つのかけがえのない値打ちを持っている、どうか現有の2議席を守り抜いて、さらに増やしていただきたい、このことをお訴えしたいんです。

「住民福祉をよくする」という自治体本来の仕事を果たさせる

 第一は、「住民の福祉をよくする」という自治体本来の仕事をしっかり果たさせるという役割です。

「地域医療構想」の名によるベッド削減ストップ、拡充に切り替えよう

 新型コロナ対策では、命を守るために共産党県議団は16回にわたって知事への要請を行い、実行を求めてきました。1日数千件にとどまっていたPCR検査を1日1万8千件まで拡大させてきました。事業者のみなさんに対する支援も、「国の支援がない飲食店以外の事業者も支援すべき」だと対策を求め、県独自の減収対策を支給させました。第1弾から第4弾まで、合計79億円の支援金を支給させることができました。県民のみなさんの運動と共産党県議団のがんばりの成果であります。(拍手)

 ただこの新型コロナの対策にかかわって、大問題がまだ解決しておりません。政府は、「地域医療構想」と言いまして、急性期のベッド――コロナ対応でも一番大事になっている急性期のベッドを削れという大号令をかけてきたんです。その号令に従って、県は、これまでに1243床のベッドを削った。さらに4971床を削ろうとしている。

 しかも、この計画のとくにひどいところは、削る財源が消費税だということなんです。ベッドを削った病院には消費税を財源にして手当てをする、こういう仕掛けをつくった。ひどい話じゃないですか。だって、政府は、消費税を取るとき、何て言いました。「社会保障のため」とあれだけ言ったじゃないですか。そういってみなさんから消費税を取り立てておいて、それをこともあろうに病院のベッドを削るために使うっていうのは、こんな間違った政治はありません。(拍手)

 こういう無謀な計画が出てきたら、ストップをかけるのが県議会の役目です。ところが、県議会でこの計画に真正面から反対してがんばっているのは江尻かなさん、山中たい子さんの共産党議員団2人だけなんです。

 どうか共産党を伸ばしていただいて、ベッドを削減するとんでもない計画はやめさせて、医療の拡充に切り替えようじゃありませんか。(拍手)

子育て支援――住民とともにかちとった実績と、「三つのゼロ」の提案

 「住民福祉をよくする」という仕事にかかわって、私が、もう一つお話ししたいのは、共産党の議席はたしかに二つですけれども、バックには住民のみなさんの世論と運動があります。ですから、これが一緒になりますと、県政を動かす大きな働きができるということなんです。

 たとえば、子どもの医療費の助成制度です。共産党県議団は、共産党の市町村議のみなさんとも連携しまして、県内すべての市町村で高校卒業まで助成制度を引き上げることができました。

 それから共産党県議団は、毎年、少人数学級の実現を求める請願の紹介議員となって、繰り返し要求してきました。全国に先がけて、小中学校すべての学年で茨城方式の35人学級が実現しました。

 子どもさんの医療費、少人数学級などで、みなさんの運動と一体になって、政治を前に動かす立派な仕事をしてきたのが共産党県議団だということをご紹介したいと思います。(拍手)

 そういう実績を踏まえまして、日本共産党は、今度の選挙で、「子育て支援の三つのゼロ」を提案しています。

 一つは、小中学校の給食費ゼロです。義務教育を無償にすることは憲法に書いてあることなんですから当たり前です。

 二つ目は、子どもの国保料ゼロです。いまの高すぎる国保料の根本に、「均等割」といいまして、水戸市では「家族1人あたり4万3100円」とかかってくる仕掛けがあります。子どもにまで「均等割」をかぶせるのは、あまりにひどいというので、私たちの追及もあって、国の制度として小学校入学前までは「均等割」は半分になりました。それでも小学校に入学すると満額負担。「入学祝い」にお金を出すのでなく、「入学ペナルティー」とはひどい話ではないですか。子どもの「均等割」をすっぱりなくして、国保料を大幅に値下げさせようではありませんか。

 そして三つ目は、18歳までの医療費の助成制度について、所得制限も一部負担もない完全無料にするということです。

 共産党を伸ばしていただいて、「子育て支援の三つのゼロ」を実現し、「子育てするなら茨城で」と言われるような県政にしていこうではありませんか。(拍手)

東海第2原発の再稼働ストップ、廃炉をぶれずに貫く

 第二の役割は、「原発ゼロをぶれずに貫く」という役割です。

 東海第2原発は巨大な人口を抱える首都圏唯一の原発です。東日本大震災で被災・停止していましたが、来年9月完了に向けて再稼働のための工事をやっています。この再稼働がどんなに無謀で危険か、このことを県議会で徹底的に明らかにしてきたのが共産党の県議団なんです。

非人道的な避難計画、地震多発――党県議団の論戦が相手を追い詰めてきた

 共産党県議団は、県の避難計画について、避難所の面積が1人当たりたったの2平方メートル、畳1枚、ぎゅうぎゅう詰めの計画になっていることを明らかにしました。「トイレに行くにも人の頭をまたぎ、足の踏み場もないところで1カ月生活する」、こういう非人道的な計画であることを議会で告発しました。そして、避難計画は抜本的な見直しに追い込んできました。(拍手)

 それから原子炉の直下での地震が4年間で125回も起こっている。全国の原発のなかでも飛びぬけて多いということを、共産党県議団は示しまして、「廃炉しかありません」と力強く訴えた。

 そういうなかで、2人の共産党県議団の論戦が、知事を追い詰めまして、知事に「再稼働以前の試運転であっても、地元自治体の事前了解なしには認めない」と答弁せざるを得なくなるところまで追い込みました。あと一歩じゃないですか(拍手)。今度の選挙で、しっかり審判を下そうではありませんか。(拍手)

自民・公明・国民民主系――再稼働の是非を問う住民投票をつぶした勢力に審判を

 この県政の大問題に、自民党・公明党・国民民主党系の議員は、どういう態度をとっているでしょうか。9万筆もの署名とともに県議会に提出された「再稼働の是非を問う県民投票の実施」を求める直接請求に反対し、つぶしてしまったのです。原発再稼働の是非を問う県民の意思表明の機会を奪ってしまった。そういう人たちには厳しい審判を下そうではありませんか。(拍手)

 共産党を伸ばしていただいて、東海第2原発の再稼働はストップし、廃炉に追い込もうじゃありませんか。(拍手)

税金の無駄遣いにズバリ切り込む

 そして第三の役割は、これは、もう文字通り「共産党ならではの役割」でありますが、税金の無駄遣いにズバリ切り込む論戦をやってきたということです。

 茨城県の財政の力は全国8位です。ところが人口1人当たりの民生費――福祉費は全国41位になっている。住民のみなさんが納めた税金はどこに行ってしまったのか。無駄遣いに使われてしまっているのです。

 霞ケ浦の導水事業――高い水道料金を押し付ける無駄な事業に、県のお金を1000億円も使うことが大問題になっています。

常陸那珂の巨大港湾――浪費と環境破壊の計画はきっぱり中止を

 きわめつきは常陸那珂の巨大港湾です。総事業費6800億円、茨城県の負担は4385億円とべらぼうな額になる。

 この常陸那珂の巨大港湾は、バブル経済の絶頂期の1989年に着工されてから、すでに33年間もたっている。ところがいまだに完成しない。そして肝心の船が来ない。船は、わずかしかやってきません。採算の見通しは全くありません。何のためにつくっているかも分からない。全国屈指の無駄な巨大事業が常陸那珂の巨大港湾なんです。

 そして、私が、驚いたことは、これは共産党県議団が突き止めたことですが、新しい埠頭(ふとう)――中央埠頭をつくるために、常陸那珂港の北埠頭にある三つの石炭火力発電所の石炭灰で海を埋め立てていることです。県の担当者は、調査にいった共産党県議団に対して、「石炭灰を処分したい電力会社と海を埋め立ててほしい県はウィン、ウィンだ」と言ったそうですよ。これは、ひどい話じゃないですか。

 いま石炭火力発電所というのは、気候危機の元凶として一刻も早く世界中からなくさなくてはならないといわれているものなんです。ところが三つの石炭火力発電所を燃やし続けて、その灰で埋め立てる。つまり、埋め立てが終わるまで、三つの石炭火力を燃やし続けるという話じゃないですか。こんなひどい話はない。石炭火力も埋め立ても直ちに中止せよ――このことを求めていこうではありませんか。(拍手)

税金の無駄遣いを正せる党でこそ、福祉と暮らしを守る仕事ができる

 みなさん、こうした税金の無駄遣いにズバリ切り込んでいるのは、日本共産党だけであります。この立場にしっかり立っているから、県民の福祉と暮らしを守る仕事ができます。大激戦の選挙戦ですが、どうか福祉と暮らしと子育て第一の県政をつくろうという願いを一つに集めて、ご支持の輪を広げに広げぬき、日本共産党の江尻かなさん、山中たい子さんの二つの議席を絶対に守り抜き、さらに躍進させてください。(拍手)