2022年10月4日(火)
政治の潮目変わるもとでの国会 徹底追及と建設的提案を
議員団総会 志位委員長があいさつ
臨時国会開会
第210臨時国会が3日、召集されました。岸田文雄首相は所信表明演説で、安倍晋三元首相の「国葬」や統一協会との癒着に無反省な姿勢を示す一方、大幅な軍事費増や敵基地攻撃能力=「反撃能力」の保有検討を表明。改憲「発議」への期待を述べました。日本共産党の志位和夫委員長は党議員団総会で、岸田政権が行き詰まりと危機に陥る一方、「政治を変えよう」という市民的・国民的運動の新たなうねりが起こり、政治の潮目が大きく変わる中での国会となったと指摘。「国民運動と連帯し岸田政権の問題点の徹底追及の先頭に立つと同時に、国民の願いに応えた建設的提案を行い、政治を前に動かすために力を尽くそう」と呼びかけました。(志位委員長あいさつ全文)
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志位氏は、岸田首相が6割の反対を一顧だにせず「国葬」を強行したことに抗議を表明。「憲法違反の暴挙であることは絶対にあいまいにできない。国会の場で徹底的に追及していく」と述べました。「国葬」強行で、岸田首相の「聞く力」などのメッキははがれたとして、「民意、憲法を無視した強権政治という点で、戦後最悪の安倍政権と変わらない政権だと明らかになった」と指摘。「憲法と民主主義を守るわが党ならではの論陣を張ろう」と呼びかけました。
志位氏は、政府・自民党と統一協会との癒着の徹底究明も今国会の焦点だと強調。岸田首相の対応の致命的な問題点として、(1)統一協会が反社会的団体だという認識を述べることを一貫して回避している(2)自民党の多くの政治家が統一協会の「広告塔」として利用され、被害を拡大してきたことへの反省を一切語ろうとしない(3)「関係を断つ」というが、行動が伴っていない―の3点を厳しく指摘しました。
志位氏は、政府も自民党も個々の議員任せの対応に終始し、名称変更など行政がゆがめられた疑惑も放置していると批判。最も深刻な癒着関係にあった安倍氏の調査も拒否しているとして、「これでどうして、『関係を断つ』ことができるか。『関係を断つ』というなら過去にさかのぼり癒着の全貌を明らかにすべきだ」と述べました。「統一協会=『勝共連合』と半世紀にわたり正面から対決してきた党として、先頭に立って奮闘しよう」と力を込めました。
「この国会は物価高騰から暮らしと営業を守る政治の責任が問われる」と述べた志位氏。岸田政権の金融政策は完全に手詰まりに陥り、実効ある賃上げ政策も打ち出せないとして「政権の経済政策は全面的破綻に陥っている」と指摘しました。中小企業の賃上げへの直接支援の抜本的強化など実効ある賃上げ政策や、消費税5%への減税、新型コロナから命を守る医療供給体制の抜本支援など暮らしと経済を立て直す抜本的対案を掲げて奮闘しようと呼びかけました。
志位氏は「大軍拡と憲法9条改定を許さないたたかいも重大な正念場だ」と強調。防衛省の来年度予算の概算要求には「敵基地攻撃」のための武器購入計画がずらりと並んでいると批判し、「国民の命を危険にさらし、暮らしを押しつぶす大軍拡、9条改定を断固止めるためにがんばりぬこう。9条を生かした外交で東アジアに平和をつくる『外交ビジョン』実現に力を尽くそう」と呼びかけました。