志位和夫 日本共産党

力をあわせて一緒に政治を変えましょう

演説・あいさつ

2022年9月28日(水)

民主主義を守る声を上げ続けよう

「国会正門前大行動」 志位委員長のスピーチ


 27日に国会正門前で行われた安倍晋三元首相の「国葬」に反対する大行動での日本共産党の志位和夫委員長のスピーチを紹介します。


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(写真)スピーチする志位和夫委員長=27日、国会正門前

 みなさん、こんにちは。志位和夫です(拍手)。今日は、私たち日本共産党は、衆参の国会議員15名で参加しています。熱い連帯のごあいさつをお送りします。(拍手)

 岸田政権は、国民の6割以上が反対の声をあげているにもかかわらず、「国葬」を強行しています。何が「聞く力」でしょうか。まず私は、みなさんとともに、この暴挙に断固抗議をしたいと思います。(大きな拍手)

 岸田首相は「強行してしまえば済んだことになる」と高をくくっているかもしれませんが、そうはいかない。私は二つの点を訴えたいと思います。

憲法違反を徹底追及――「民主主義を守れ」の声あげ続けよう

 第一は、「国葬」が憲法違反であるという問題点は、絶対に曖昧にしてはならないということです。(「そうだ」の声、拍手)

 憲法14条は「法の下の平等」をうたっています。かりに安倍元首相の「国葬」をするというのであれば、なぜ安倍元首相のみを特別扱いにして「国葬」を行うのか、国民の誰もが納得できる理由を示さなければなりません。ところが今日にいたるも、岸田首相は一言もその理由を言ってないじゃないですか(「そうだ」の声、拍手)。理由もなしに安倍元首相だけを特別扱いにして「国葬」を強行する。これは憲法14条の「法の下の平等」に反して、死者を最悪の形で政治利用するものであって、絶対に許すわけにいきません。(拍手)

 そして岸田首相は、「国葬」をこう定義しました。「故人に対する敬意と弔意を国全体として表す儀式」だと。「国全体として」とはどういう意味か。日本の国の主人公は国民です。ですから「国全体として」とは、「国民全体として」ということになってしまいます。「国民全体として」で安倍元首相に対する「敬意と弔意」を表す。とんでもない話じゃないですか(拍手)。これを憲法19条が保障する「思想・良心の自由」を侵害する弔意・敬意の強制と言わずして何と言うのか。絶対に許すわけにはいきません。(「そうだ」の声、拍手)

 憲法違反のこれらの問題点は、「国葬」が強行されたからといって絶対に曖昧にされてはなりません。今後も徹底的に追及していこうじゃないですか(拍手)。一片の「閣議決定」で憲法を覆すような国に、この日本をしてはならない。民主主義を守る声を上げ続けようではありませんか。(大きな拍手)

戦後最悪の安倍政治の礼賛・押し付けは断固として拒否しよう

 第二に、私が訴えたいのは、岸田首相は、「国葬」の強行によって安倍政治を礼賛し、安倍政治を国民のみなさんに押し付けようとしている。これを断固として拒否しようということです。

 岸田首相は、「国葬」を開催する第一の理由として、安倍政権が8年8カ月続いたことをあげました。私は、8年8カ月、安倍元首相と正面から対決してきた経験を踏まえて、はっきり言っておきたい。安倍政権こそが、戦後最悪の政権だということをはっきり言っておきたいと思います。(拍手)

 憲法違反の安保法制を強行して、日本を「戦争する国づくり」への暴走に駆り立て、立憲主義を破壊したのは一体誰ですか。(「安倍首相」の声)

 「アベノミクス」を強行して、格差と貧困をここまでひどくしたのは一体誰ですか。(「安倍首相」の声)

 消費税を5%から8%、10%へと二度も大増税をして、国民の暮らしをこんなに苦しくしたのは一体誰ですか。(「安倍首相」の声)

 「森友・加計・桜を見る会」――国政私物化疑惑にまみれたのは一体誰ですか。(「安倍首相」の声)

 統一協会とズブズブの癒着関係をつくり、最大の広告塔になったのは一体誰ですか。(「安倍首相」の声)

 そんな政治を礼賛し、国民に押し付ける、こんなことは断固お断りしようじゃないですか。(「そうだ」の声、大きな拍手)

岸田政権を終わりに――力合わせて新しい政治をつくろう

 みなさん、たたかいはこれからです。

 理不尽なことは理不尽だと声を上げ続けましょう。そうしてこそ日本の民主主義を守り、民主主義を豊かにすることができます。

 そして民意を無視し、憲法を無視し、戦後最悪の安倍政治を国民に強要する岸田政権はもう終わりにしようじゃありませんか。みんなで力を合わせて新しい政治をつくってまいりましょう。ともにがんばりましょう。(大きな拍手)