志位和夫 日本共産党

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談話・記者会見

2022年9月30日(金)

中国と向き合う大切な二つの原則――平和的対話と包摂的国際関係

日中国交回復50周年で 志位委員長


 日本共産党の志位和夫委員長は29日、国会内で記者会見し、同日の日中国交回復50周年にあたっての見解を求められ、次のように答えました。

 一、日本共産党は、いまの中国の行動について、その覇権主義、人権侵害について厳しい批判を表明してきました。この立場に変わりはありません。

 そのうえで、中国とどう日本が向き合い、友好関係を築いていくかについて、私たちが大切だと考えている原則が二つあります。

 一、第一は、軍事対軍事の対抗の悪循環に陥ってはならない、あらゆる問題を平和的な話し合いによって解決することに徹する――これを大原則に据えるべきということです。

 そのさい、話し合いをすすめていく基準となるのは国連憲章と国際法です。この国際的ルールに基づいて冷静な外交的な話し合いであらゆる問題を解決する――この立場に徹することが大事です。

 一、第二に、国際社会がいま中国にどう向き合うかという点では、中国を排除し、中国を包囲するような国際的な枠組みをつくる方向には、私たちは賛同しかねます。そういう形で中国排除のエクスクルーシブ(排他的)な対応をすると、結局、地域と世界に新たな冷戦構造をつくりだし、対立の激化を招く。そういうエクスクルーシブ=排除の論理に立って対応するのではなく、中国も含めて包摂的=インクルーシブな平和の枠組みを発展させていくことが大事になってきます。排除の論理ではなく、包摂の立場で国際的な関係をつくっていく必要があります。

 一、この点で、私たちが、強く主張してきたように、ASEAN(東南アジア諸国連合)が取り組んでいるASEANインド太平洋構想(AOIP)を発展させることが重要です。2019年のASEAN総会で確認し提唱している方向ですが、東アジアサミット(EAS)を発展させ、ゆくゆくは東アジア規模の友好協力条約を展望しようという方向こそ、私は大事だと思っています。AOIPの方向を成功させるために、地域の国がみんな協力することが大事になるし、日本も憲法9条を生かした外交でその方向を発展させるために努力する、これが大事になっています。

 EASには、ASEAN10カ国と日本もアメリカも中国も韓国もロシアもみんな入っている。そういうインクルーシブ(包摂的)な枠組みがすでにあるわけですから、それをいかに発展させていくかという努力が大切だと思います。

日中国交正常化50周年記念レセプション 志位委員長が出席

 日本共産党の志位和夫委員長(日中友好議員連盟副会長)は29日、東京都内で開かれた「日中国交正常化50周年記念レセプション」(日中国交正常化50周年交流促進実行委員会主催)に出席し、中国の孔鉉佑駐日大使らとあいさつを交わしました。日本共産党からは穀田恵二、笠井亮両衆院議員、井上哲士参院議員も参加しました。