2022年7月6日(水)
「全国は一つ」で支持広げ抜き、比例5議席必ず
浜松・川崎 志位委員長が訴え
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日本の命運がかかった参院選(10日投票)が大激戦・大接戦のまま終盤戦を迎えたもとで、日本共産党の志位和夫委員長は5日、浜松市、川崎市で演説しました。志位氏は「これからが勝負です」と強調したうえで「政党を選ぶ比例代表選挙で、共産党は追い上げていますが、目標の5議席にはまだ届いていません。ただ、ここにいるみなさんが『3票、5票、10票』と、『全国は一つ』で支持を広げに広げていただければ、5議席の獲得は十分に可能です。5人のベストチームの全員勝利のために、どうか、お力をお貸しください」と訴えました。
浜松駅前では、子ども連れの母親もふくめて足を止め、聴衆の輪がぐんぐん膨れ、志位氏が訴えるたびに大きな共感の拍手が響きわたりました。
川崎駅前では、小雨交じりの中、演説がすすむにつれ通行人が次々に足を止め、聴衆の輪が広がりました。
浜松で熱心に拍手していた小学生2人の子育て中という女性(44)は、ドイツから一時帰国中だとして、「ドイツに比べて日本はどれだけひどいか。ドイツは、物価が上がったら、給料も年金も上がるのに、日本は下がる」と話し、日本共産党への期待を語りました。
浜松では、たけだ良介比例候補、鈴木ちか静岡選挙区候補、川崎では、あさか由香神奈川選挙区候補が訴えました。
志位氏は争点となっている平和の問題で、軍拡・改憲の大合唱が起きる中、自民党の麻生太郎副総裁が、ウクライナ侵略に関わって「弱い子がいじめられる」「弱そうな国がやられる」と発言したことに触れ、「いじめられる子に責任があると言わんばかりの発言じゃないですか」と厳しく批判。「そして“だから大軍拡”というのは二重三重に間違った発言です。こんな自民党に日本の未来を任せるわけにはいきません」と力を込めました。
自民・公明・維新・国民民主が進める9条改憲の危険性を告発し、日本共産党が提唱する9条を生かした外交で東アジアに平和を創出する「外交ビジョン」を訴えました。
志位氏は、物価高騰から暮らしをどう守るかも大争点になっているとして、「アベノミクス」の継続を宣言している岸田政権を批判。(1)実体経済をよくすることを最優先にした経済政策への転換(2)新自由主義を終わりにして「やさしく強い経済」への転換―が必要だとして、日本共産党の「五つの大改革」を訴えました。
最後に志位氏は、戦前の再来を思わせるような平和を壊す「翼賛政治」の危険を感じるとして、党首討論でも、ウクライナ危機に乗じた「軍事費増やせ」の大合唱に多くの党がのみ込まれていると指摘。「その“先兵”を務めているのが維新の会です。討論会のたびごとに、『核兵器共有の議論をやれ』『軍事費を増やせ』『原子力潜水艦を持て』『9条を変えるスケジュールを示せ』と、いつもがなり立てているのが維新の会です」と告発しました。
そのうえで「日本共産党のがんばりどころではないでしょうか。日本共産党は100年の歴史に立って、平和を壊す逆流に対して正面から立ち向かい、打ち破り、命と暮らしと平和を守るために頑張り抜きます」と訴えると、熱気のこもった拍手と声援が湧き起こりました。
浜松
志位氏は、静岡選挙区(改選数2)について、「4人の有力候補が争っています。この中で、自公政権に正面から対決し、平和と暮らしを断固として守る立場に立っているのは鈴木ちかさんだけです。どうか国会に押し上げてください」と呼びかけました。
川崎
志位氏は、神奈川選挙区(改選数5)の、あさか由香候補について「いま、当落線上の大接戦にまで持ち込んでいます」と強調し、「あさかさんの挑戦は『生活に政治を近づける』です。誰でも政治にたずさわれる社会になってこそいい政治になります。あさかさんの挑戦をみんなで支え、今度こそ国会へ送ろう」と訴えました。
たけだ氏ら訴え
たけだ良介比例候補は「東海地震の震源域の真上に建つ危険な浜岡原発は直ちに廃炉にしよう」と強調。原発はゼロにし地域経済を元気にする再生可能エネルギー・省エネの普及を進めようと提起しました。リニア中央新幹線について「南アルプスに穴を開け命の水が失われる。環境を破壊してまでやることか。今こそ中止を」と訴えました。
鈴木ちか静岡選挙区候補は自己責任や古い価値観を押し付ける自公政治を批判。「女性の声を国会へ。声なき声を政治に届けて、誰もが自分らしく生きられるジェンダー平等社会実現のために全力を尽くす」と訴えました。
あさか氏訴え
あさか由香参院神奈川選挙区候補は「8時間働けばふつうに暮らせる社会」を実現するために、中小企業にしっかりと支援をしたうえで、最低賃金を時給1500円に引き上げると提案。「実現すれば、月8万円の賃金の底上げができ、正規でも非正規雇用でも、8時間働けば最低でも月20万円の給与がもらえるラインを日本につくることができる」「ブラックな働き方を次の世代に残さないという願いを、日本共産党のあさか由香に託してください」と訴えました。