2022年6月25日(土)
核禁条約・締約国会議の成功を力に「核兵器のない世界」つくろう
広島・北九州・福岡 志位委員長訴え
|
参院選(7月10日投票)で、「比例は共産党」と広げに広げて躍進し、平和と暮らしを守ろうと、志位和夫委員長は24日、広島市、北九州市、福岡市の3カ所で演説しました。広島市では、にひそうへい比例候補、中村たかえ選挙区候補、福岡県ではにひ候補とまじま省三選挙区候補が訴えました。志位氏は、核兵器禁止条約の第1回締約国会議で採択された「ウィーン宣言」を引きながら、「締約国会議の成功を大きな力にして『核兵器のない世界』をつくるまで頑張りぬきます」と表明すると、力強い拍手が起こりました。広島・本通り電停前は、商店街の奥まで聴衆の列ができたほか、道行く人が立ち止まって熱心に耳を傾け、北九州市の黒崎駅前デッキの上につくられた舞台前広場はぎっしりと聴衆で埋まり、下校中の高校生の姿も。博多駅前は時折、雨が降る中、聴衆の熱気に包まれました。広島市内に住む39歳の女性は、「核兵器禁止へ世界がまとまっているのに、岸田首相は『広島出身』といいながら日本が外れている。核兵器禁止に進んでほしい」と語りました。
志位氏は、参院選が始まる前に、党首討論に6回、出席してきたことに触れて、「争点ははっきりしました」と強調。平和の問題では、軍拡・改憲の大合唱が起きていることや、自民党が軍事費を国内総生産(GDP)「2%以上」を公約に掲げながら財源は隠したままであることを強く批判しました。
志位氏は、日本は憲法9条を生かして平和のイニシアチブを発揮すべきだと強調。東アジアを戦争の心配のない平和な地域にするための9条を生かした平和外交をすすめるとともに、核兵器禁止条約に参加することを訴えました。
|
その上で、ウィーンで開かれていた核兵器禁止条約の第1回締約国会議で、「ウィーン宣言」が採択されたことを紹介。「宣言」が「核抑止論」について、「その誤りをこれまで以上に浮き彫りにしている」と明記していることに触れ、「核抑止は成り立たないことを世界に宣言しました」と強調しました。
あわせて「宣言」が「一部の非核兵器国が、核抑止力を擁護し、核兵器の継続的な保有を奨励し続けていることに懸念を抱いている」と記述したとして、「これは、日本政府に対する厳しい批判として受け止めなければならないのではないでしょうか」と述べました。
また「宣言」が「最後の核弾頭が解体・破壊され、地球上から核兵器が完全に廃絶されるまで、休むことはないだろう」という言葉で結ばれていることに触れ、「これは、日本共産党の決意でもあります。今度の締約国会議の成功を大きな力にして、『核兵器のない世界』をつくるまで頑張りぬきます」「世界に誇る9条を生かして、『戦争の心配のない東アジア』、『核兵器のない世界』をつくろう――この平和の願いは、党をつくって100年、反戦平和を貫いてきた日本共産党への1票に託してください」と呼びかけると、大きな拍手が湧き起こりました。
「物価高騰から暮らしをどう守るかも大争点だ」と強調した志位氏は、アベノミクスの「異次元の金融緩和」が異常円安をつくり、物価高騰を招いたと批判。金融頼みの政策はやめて、実体経済をよくすることを最優先に据えた経済政策に切り替えると同時に、「日本共産党の躍進で、弱肉強食の新自由主義は終わりにして、『やさしく強い経済』をつくろう」と、五つの提案を詳しく訴えました。
最後に志位氏は「今また戦前を思わせるような平和を壊す『翼賛政治』の危険を感じます。ウクライナ侵略に乗じた大軍拡の流れに、多くの政党がのみ込まれてしまっています」と指摘し、「日本共産党は、100年の歴史にたって、平和を壊す逆流に正面から立ち向かい、正面から打ち破る。この決意を申し上げたい。日本共産党の躍進こそ、暮らしを守り、平和を守り、希望ある日本をつくる確かな力です。最後の最後までご支持の輪を広げに広げ、比例代表での大きな躍進を」と訴えると、盛大な拍手と歓声が響きわたりました。
にひ・中村氏 広島市で訴え
広島市では、にひ候補が、核兵器禁止条約の第1回締約国会議に唯一の戦争被爆国である日本政府がオブザーバー参加さえしなかったことを厳しく批判。ウクライナ侵略に乗じ、大軍拡と憲法9条改悪をすすめる岸田政権を非難し「戦火を呼び込み、暮らしと自由を壊す危険な道を絶対に許さない。憲法こそ希望、今こそ弁護士、にひそうへいを国会で働かせてください」と訴えました。
中村候補は、反戦平和を貫いて100年の歴史を持つ日本共産党の一員として、「一人ひとりのやむにやまれぬ思いを真ん中においた政治を実現させるため頑張ります」と力を込めました。
福岡 まじま氏
福岡県の両会場では、まじま省三福岡選挙区候補が「青年が夢に近づける、人生が変わると歓迎する最低賃金時給1500円、何としても実現したい」と訴え。北九州会場では、きた時子比例候補が訴えるとともに、「全国宗教人の会」の瀬下幸弘氏があいさつ。福岡会場では、市民連合ふくおかの星乃治彦共同代表(福岡大学名誉教授)が激励のあいさつをしました。