志位和夫 日本共産党

力をあわせて一緒に政治を変えましょう

演説・あいさつ

2022年6月23日(木)

日本共産党の躍進で平和と暮らしを救おう

東京・新宿 志位委員長の第一声


 日本共産党の志位和夫委員長が参院選公示日の22日、東京のJR新宿駅西口で行った第一声は次の通りです。


写真

(写真)第一声で訴える志位和夫委員長=22日、東京・新宿駅西口

 おはようございます。ご紹介いただきました日本共産党の志位和夫でございます(拍手)。きょうは駅前を埋めるこんなにたくさんのみなさんが足を止め、聞いてくださいまして、まことにありがとうございます。心からお礼を申し上げます。(拍手)

 参議院選挙が始まりました。日本共産党は、「戦争させない、暮らしに希望」と訴えて、躍進を目指します。(拍手)

 政党を選ぶ比例代表選挙で、日本共産党と書いていただく方を、全国で650万人、首都・東京で100万人以上、広げに広げまして、いまお訴えした、党政策委員長として縦横無尽の大活躍をしている田村智子さんを含む5人のベストチームの全員勝利を目指します。どうかよろしくお願いいたします。(拍手)

 東京選挙区は、山添拓さんです。「まるで法廷ドラマ」を見るようだという鋭い論戦力と、困っている人の気持ちをとことん代弁して頑張る熱いハートを持っている素晴らしい政治家です。山添さんの議席は、東京にとっての宝の議席というだけではありません。日本にとっての宝の議席です。絶対に落とすわけにはいきません。大激戦・大接戦を、どうか勝ち抜かせていただきますよう、お力添えをよろしくお願いいたします。(拍手)

戦争か、平和か、日本の命運がかかった選挙

ロシアの蛮行に乗じた軍拡・改憲の大合唱――この道こそ一番危険

 この参議院選挙は、戦争か、平和か――日本の命運がかかった選挙です。

 ロシアの蛮行に乗じて、岸田自公政権と維新の会などは、「敵基地攻撃」「軍事費2倍」「憲法9条を変えろ」という大合唱を行っています。

 しかし、軍拡で平和が守れるでしょうか。日本が軍拡で構えれば、相手も軍拡を加速します。「軍事対軍事」の悪循環に陥ってしまいます。この道が一番危険ではないでしょうか。(拍手)

大軍拡の財源にだんまり――消費税増税・社会保障切り捨ての「白紙委任状」を渡せない

 「軍事費2倍」といいますが、財源をどうするのでしょうか。

 自民党は、軍事費について「GDP(国内総生産)比2%以上」を公約にしながら、財源のことは公約に一言も書いていないんです。しかし、「2%」といいましたら、5兆円の軍事費を増やすことになります。消費税で賄えば2%以上の増税になります。医療費負担に押し付ければ窓口負担が2倍になってしまう。現役世代は3割負担が6割負担になってしまいます。年金にしわよせするならば、年12万円も年金が減ってしまいます。

 そこで私は、昨日の日本記者クラブ主催の党首討論で、岸田首相に、「財源をどうするかを隠しておいて、選挙が終わったらフリーハンドで決めるのは、あまりにも不誠実ではないですか」――このようにただしました。

 岸田首相からは答えが全くありません。結局、国民のみなさんに「白紙委任状」をくれという話じゃないですか。しかし、消費税増税や社会保障削減の「白紙委任状」を自民党に渡すわけにはいかないじゃないですか。(大きな拍手)

憲法9条改定、「軍事対軍事」、暮らしを押しつぶす――日本共産党躍進で止めよう

 私は、訴えたい。危機に乗じて、憲法9条を改定し、日本を「軍事対軍事」の危険な道に引き込み、暮らしを押しつぶす―こんな道は日本共産党への1票で止めようじゃありませんか。山添拓さんへの1票で止めようじゃありませんか。(大きな拍手)

憲法9条を生かした平和のイニシアチブの発揮を

 日本が進むべき道は、そんな道じゃありません。

 私は、この場で、日本が、憲法9条を生かして、二つの平和のイニシアチブを発揮することを訴えたいと思います。

東アジアに平和をつくる「外交ビジョン」――「戦争をさせないリアルな外交政策」と注目

 第一は、東アジアに平和をつくる外交戦略を推進することです。

 平和とは何でしょうか。私は、平和とは対話だと思います。話し合いだと思います。これが途切れたところで戦争が起こるのではないでしょうか。こうした対話の努力を徹底的に行って、東南アジアを平和な地域にしたのがASEAN――東南アジア諸国連合の取り組みなんです。

 ASEANはいま、ASEAN10カ国と日本、アメリカ、中国など8カ国でつくる東アジアサミットを、平和の枠組みとして強化して、ゆくゆくは東アジア規模の友好協力条約を展望しよう、こういう大構想を提唱しています。これいいじゃないですか。(拍手)

 いま日本が進むべきは、「敵基地攻撃」などという物騒な道じゃない。ASEANの国々と協力して、東アジアサミットを強化して、東アジアを戦争の心配のない平和な地域にするための9条を生かした平和外交ではないでしょうか。(拍手)

 日本共産党は、こうした方向を「外交ビジョン」として提案してきましたが、いま注目と共感が広がっております。今週号の『サンデー毎日』に、4ページの特集で、日本共産党の「外交ビジョン」に注目した記事が載りました。日本の政党のなかで「唯一注目すべき『外交ビジョン』を掲げている」。「軍備強化に逸(はや)っている党が多い。…勘違いも甚だしい。戦争をさせない、あるいは止めるリアルな外交政策こそ、今求められている」。このように評価してくれました。

 「戦争をさせないリアルな外交政策」――日本共産党への1票でこの政策を実現する力を大きくしようではありませんか。(拍手)

「核抑止」の呪縛を断ち切って、核兵器禁止条約に参加を

 第二は、日本が核兵器禁止条約に参加することです。

 いまウィーンで、初めての核兵器禁止条約の締約国会議が開かれています。日本共産党は会議の成功のために笠井亮衆院議員を派遣し、いま大活躍をしているということをご報告したいと思います。(拍手)

 この会議には、アメリカの同盟国からも、ドイツ、ノルウェー、ベルギー、オランダ、オーストラリアが参加しています。日本政府の不在が大きな批判の的になっています。(核保有国と非保有国との)「橋渡し」といいながら、どうして出てこないのか。これが問われるじゃありませんか。(拍手)

 その根底には「核抑止」という考え方があります。しかし、「核の抑止」というのは、いざという時には核兵器を使う、いざという時には広島、長崎のような非人道的惨禍を引き起こすこともためらわないことを前提にした議論なんです。唯一の戦争被爆国の政府が、こんな議論を唱えていることは、恥ずかしいことではないでしょうか。(拍手)

 私は、日本政府に「核抑止」の呪縛を断ち切って、核兵器禁止条約に参加する決断をすることを強く求めます。参加ができないというのだったら、国民の力で、参加できる政府をつくろうじゃありませんか。(拍手)

「核共有」を叫ぶ維新の会――「亡国の政治」に日本をまかせるわけにいかない

 この問題で、もう一点言いたいのは、維新の会です。この間の一連の党首討論で、維新の会の代表が毎回のように述べたのが、「核の共有の議論をやろう」ということでした。

 党首討論の場でも批判しましたが、こうした議論に対しては、日本被団協――被爆者のみなさんの団体が、「日本国民を核戦争に導き、命を奪い国土を廃墟(はいきょ)と化す危険な提言」として撤回を求めているんです。被爆者のこの声が聞こえないのかと、私は言いたいと思います(拍手)。文字通りの「亡国の政治」をやろうという勢力に、日本の政治をまかせるわけにはいきません。(拍手)

平和の願いは、党をつくって100年、反戦平和を貫いてきた日本共産党に

 みなさん、世界に誇る憲法9条を将来にわたって守り生かそう――この平和の願いは、党をつくって100年、反戦平和を貫いてきた日本共産党への1票にどうか託してください。よろしくお願いいたします。(歓声、大きな拍手)

なぜいま物価高騰か、どうしてこんなに暮らしが苦しいか

「異次元の金融緩和」が招いた物価高騰――実体経済を良くする経済政策への転換を

 物価高騰から国民の暮らしをどう守るかも大争点です。

 なぜいま物価が高騰しているんでしょうか。

 党首討論をやりますと、岸田首相は「ロシアによる物価高騰」だといって、物価高騰の原因をもっぱらロシアに押し付けます。しかしもう一つ重大な原因があります。アベノミクスが進めた「異次元の金融緩和」が異常円安をつくり、物価高騰を招いています。その責任は重大ではないでしょうか。

 いま求められているのは、こうした金融頼みの政策はやめて、実体経済を良くすることを最優先にすえた経済政策への転換ではないでしょうか。(拍手)

弱肉強食の新自由主義によって、日本経済が「冷たく弱い経済」に

 この実体経済が傷んでいるんです。

 物価高騰で、どうしてこうも暮らしが苦しいか。賃金が上がっていないからじゃないですか。年金が減り続けているからじゃないですか。教育費が重すぎるからじゃないですか。消費税の連続増税で家計が傷んでいるからじゃないですか。

 弱肉強食と自己責任を押し付けてきた新自由主義によって、日本の経済が「冷たく弱い経済」になってしまっている。これが国民のみなさんの生活の苦しさの大本にあるのではないでしょうか。

 ですから日本共産党は訴えたい。新自由主義はもう終わりにして、「やさしく強い経済」へのチェンジをはかろうではありませんか。(拍手)

新自由主義を転換して、「やさしく強い経済」をつくろう

消費税5%への減税を――減税を拒む理由はすべて崩れた

 具体的に五つの提案をいたします。

 第一の提案は、消費税を5%に減税し、インボイスを中止することです。(拍手)

 この問題は、党首討論でも議論になりました。岸田首相は、一生懸命、消費税減税を「やれない理由」をあげるんです。しかし、私は、その場でも批判しましたが、どれも成り立たないんです。

 たとえば、「消費税は社会保障のため」、これを繰り返します。しかしみなさん、消費税導入から33年。「消費税のおかげで良くなった」と言える福祉が一つでもありますか(多くの「ない」の声)。社会保障は切り下げに次ぐ切り下げじゃないですか。じゃあお金はどこに行っちゃったのか。大企業と富裕層の減税の穴埋めに消えてしまった。これが真実ではないですか。(拍手)

 岸田首相は、消費税を下げるには「システム変更が大変だ」と言います。しかし、そんなことないですよ。新しい税金をつくるって話じゃないんです。税率を5%に下げるというだけの話じゃないじゃないですか。だいたい5%から10%に上げたんですから、下げることができない道理などないじゃないですか。(拍手)

 世界では、すでに91の国と地域が減税をやっているんですから、日本だけできない理由はどこにもないということを言いたいと思います。(拍手)

 このように、消費税減税を拒む理由は、全部崩れちゃったんです。それでもやろうとしない。だったら選挙で審判を下そうじゃないですか(拍手)。消費税導入から33年、一貫して消費税反対を貫いてきた日本共産党への1票で、消費税減税、実行させようじゃありませんか。(大きな拍手)

大企業の内部留保に課税を――大企業も中小企業も賃上げが進む

 第二の提案は、政治の責任で「賃金の上がる国」にしようということです。

 この問題も党首討論で議論になって、どうやって賃上げをやるのかが各党に問われました。岸田首相は、具体策が一つもないんです。彼が繰り返したのは、「今年の春、賃金が2%上がっています」ということでした。冗談じゃないですよ。2%を超える物価が上がっているじゃないですか。実質賃金は、4月に、1・4%マイナスじゃないですか。庶民の苦しみがわからない。私は、ここに岸田首相の政治姿勢の一番の問題があるということを言わなければなりません。(拍手)

 日本共産党は「アベノミクス」で膨れ上がった大企業の内部留保に、毎年2%、5年間で10兆円の時限的な課税を行って、賃上げを促進する提案をしています。これは二重に賃上げの促進になるんです。

 一つは、賃金の底上げです。10兆円の税収がでてきますが、何に使うか。最低賃金を1500円に引き上げるための中小企業支援にあてる。これが日本共産党の提案です(拍手)。1500円といいますと、1日8時間働いて、週休2日で、手取り20万円になります。このぐらいは政治の責任でやって当たり前じゃないですか(拍手)。フランスやイギリスではもう1500円を超えています。ドイツは10月から1600円を超えます。アメリカもバイデン大統領が約2000円という引き上げ目標を呼びかけています。最賃1500円、みんなの力で、日本共産党を伸ばして実行させようじゃありませんか。(拍手)

 もう一つ、あるんですよ。私たちの提案は、大企業で働く方の賃上げも促進するんです。この課税には、企業が賃上げとグリーン投資にお金を使った場合には課税から控除をする。こういう仕掛けを設けます。ですから課税をすることで、賃上げと脱炭素が進むことになります。

 こうして中小企業で働く方も、大企業で働く方も賃上げが進むというのが日本共産党の提案ですが、どうでしょうか。(拍手)

 私は、昨日の党首討論で、岸田首相に、この提案を行いました。その場でものべたのですが、内部留保というのは、人間の体にたとえますと脂肪のようなものなんです。脂肪は大切なエネルギー源ですが、脂肪がたまりすぎますと代謝が悪くなっていろいろな生活習慣病をおこします。私たちの提案というのは、たまりすぎてしまった脂肪を適度に燃やして、そのエネルギーで日本経済の好循環をつくろう。こういうものなんです。(拍手)

 昨日、岸田首相に「ぜひ採用してください」と提起したんですけれども、岸田首相は、「二重課税になる」と言って背を向けました。しかし私たちの提案は、減税をやりすぎたから、その一部を返してもらおうという話であって、「二重課税」にはあたりません。だいたい、「二重課税」っていうんだったら、所得税・住民税を払ったうえに消費税をとられている。これこそ最悪の「二重課税」ではないですか。(拍手)

 これもやらない理由は立たなくなった。ですから日本共産党の躍進で、実行させようじゃありませんか。(拍手)

社会保障と教育予算の充実――家計を支え、新たな雇用を生み出し、経済成長を促す

 第三の提案は、社会保障と教育予算を経済力にふさわしく充実させるということです。

 6月から年金支給が0・4%削減されました。全国で大問題になっています。2016年に安倍政権がつくった年金削減の仕組みが働いているんです。ところが、党首討論で、私が驚いたのは、これが議論になりますと、岸田首相はこう言いました。「制度上想定されたものです」。なんとも冷たい話じゃないですか。あまりにも痛みを理解しない発言じゃないですか。かりに制度がそうだったとしても、物価がこれだけ上がっているんですから、制度を変えてでも年金を上げるのが当たり前の政治じゃないでしょうか(拍手)。いまからでも年金削減をストップし、年金の底上げをはかり、75歳以上の高齢者からの医療費の2倍化は、とめようじゃありませんか。(拍手)

 教育の無償化に踏み出します。高すぎる大学の学費を半分にし、入学金という非合理な制度はなくします。給付奨学金を抜本的に充実させます。もう一つ。小中学校の給食費は高すぎる。東京23区でいいますと、子どもさんが2人いらっしゃったら、月に1万円は出てしまいます。しかし憲法26条には何と書いてあるか。「義務教育は、これを無償とする」と書いてあるじゃないですか。憲法26条通りに、学校の給食は、国の制度として無償にしようではありませんか。(拍手)

 社会保障と教育にお金をあてることは経済にとって決して足かせではありません。家計を支え、新たな雇用と投資を生み出し、健全な経済成長を促します。この希望ある道を日本共産党とご一緒に進もうじゃありませんか。(拍手)

気候危機打開の本気の取り組み――福島を忘れたかのような「原発再稼働」は許せない

 第四の提案は、気候危機打開の本気の取り組みを行うことです。

 日本のエネルギー自給率は、たったの10%なんです。先進国=OECD(経済協力開発機構)36カ国のうち、35位です。原油価格の高騰はエネルギーを外国頼みにしていることの危うさを示したんじゃないでしょうか。しかしみなさん、国産のエネルギーといったら、日本に豊かにあるじゃないですか。再生可能エネルギーは100%国産じゃないですか。いまこそこの大規模普及に力をつくすべきではないでしょうか。(拍手)

 ところがいま、維新の会を先頭にして、“原発再稼働を進め進め”――この声が起こっています。昨日の討論会でも述べたんですが、福島を忘れたのか。こういいたいんですよ。福島では、まだ事故は終わっていないんです。多くの方々が故郷を離れて、苦しい避難を余儀なくされているんです。汚染水も増加が止まっていないんです。福島を忘れたかのように原発再稼働、とんでもないことではないでしょうか。(拍手)

 そして、原発頼みを続けていては、再生可能エネルギーも進みません。原発即時ゼロ、この政治決断をやる。石炭火力からの撤退の決断をやる。これをやってこそ、再生可能エネルギーが、大きく進むんじゃないでしょうか。

 気候危機打開を真剣に願う1票は、どうか日本共産党に託してください。よろしくお願いいたします。(拍手)

ジェンダー平等の日本を――国民の声が男女賃金格差是正へ一歩動かした

 第五の提案は、ジェンダー平等の日本をつくろうということです。

 日本では、男女の賃金格差が特別にひどすぎる。生涯賃金で1億円もの格差がある。日本共産党は、これをなくそうということを訴えてきました。その方法は、企業に格差の公開を義務づける、これが一番だということを訴えてきました。そういうなかで、この5月、とうとう岸田首相は、企業に公開を義務付ける方針を明らかにいたしました(拍手)。みなさんの声が一歩政治を動かしました。ただ、これから先が大事です。格差の公開をしっかりやらせる。そして格差是正計画を企業につくらせる。それを国が監督、奨励する仕組みをつくる。こういうことを全部やりきって、本当に格差のない社会をつくるまで頑張りぬきたい。この決意を申し上げたいと思います。(拍手)

 格差をなくすうえで、女性の割合が高いケア労働者の賃上げが必要です。岸田首相は、「思い切って増やす」と約束しましたが、保育や介護で働く方々の賃上げはわずか月9000円。「1桁違う」という怒りの声が起こっています。全産業平均との差が月8万円、年100万円もあるんです。8万円上げるのが当たり前じゃないですか。(拍手)

 「男女の賃金格差ゼロの日本」にしてこそ、ジェンダー平等の日本の土台がつくれると思います。ご一緒にこの道を進もうじゃありませんか。(拍手)

財界献金とは無縁の日本共産党の躍進こそ、暮らしを良くする一番の力に

 みなさん。「やさしく強い経済」をつくる五つの提案、いかがでしょうか(拍手)。ありがとうございます。

 どれも当たり前の提案ですよね。ただ、これを本気でやろうとしたら、財界や大企業の抵抗にぶつかります。財界献金をもらっている党にはできません。党をつくって100年。財界献金を一切受け取ってこなかった日本共産党を伸ばすことが、暮らしを良くする一番の力になります。どうかみなさん、よろしくお願いいたします。(大きな拍手)

100年の歴史に立って、平和を壊す逆流に正面から立ち向かう

 最後にみなさん。日本共産党は今年で、党をつくって100年になります。戦前・戦後、一つの名前で通してきた政党というのは、日本に一つしかないんです。それには理由があります。戦前、太平洋戦争に向かう時期に、日本共産党以外のすべての党は自分の党を解散して、「大政翼賛会」に合流して、みんなで侵略戦争を進めたんです。だから戦後、同じ名前で出てこられなくなりました。

 日本共産党は、命がけで侵略戦争に反対してたたかいぬきました。そのために小林多喜二、野呂栄太郎、伊藤千代子など、私たちの素晴らしい先輩が命を落としました。しかし、この道こそが正しかったことは、日本国憲法が証明したのではないでしょうか。(拍手)

 今また、戦前を思わせる、平和を壊す「翼賛政治」の危険を感じます。私も一連の党首討論に出席し、危機に乗じた大軍拡の流れに多くの政党がのみ込まれているのを目の前に見て、これに危機感を覚えます。

 日本共産党は100年の歴史に立って、こうした逆流には正面から立ち向かうことを、ここで固くお約束したいと思います。(大きな拍手)

 みなさん、日本共産党の躍進こそ、平和と暮らしを救うもっとも確かな力になります。どうか首都東京から、比例での日本共産党の躍進、山添拓さんの勝利――二つの勝利を勝ち取らせていただくことをお願いいたしまして、私の第一声といたします。頑張ります。(「頑張れ」の声、歓声、大きな拍手)