2022年5月30日(月)
共産党躍進こそ平和と暮らし守る確かな力
盛岡・仙台 志位委員長が訴え
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3週間後に公示が迫った参院選で、日本共産党の比例5予定候補の勝利を何としても勝ち取ろうと、志位和夫委員長は29日、盛岡市、仙台市を駆け巡り、「平和と暮らしがかかった大切な選挙です」と語り、いわぶち友参院議員をはじめ5人の比例予定候補の勝利と、野党統一候補の勝利を訴えました。買い物客や通行人らが足を止めたほか、膨れ上がった聴衆には若者の姿も目立ち、志位氏の訴えに、うなずきながら熱心に耳を傾け、大きな拍手と声援を送りました。演説を聞いた聴衆からは「食べ物を買う時、物価高騰で負担が増えている。消費税を減税してほしい」などの期待が語られました。
志位氏は、ロシア・プーチン政権によるウクライナ侵略が3カ月以上たち、危機に乗じた「9条を変えろ」の大合唱に対して、「平和を守りたい」「憲法を守りたい」という多くの声も起こっていると強調。世界、東アジア、日本の平和をつくる日本共産党の平和外交の提案を縦横に訴えました。
この中で志位氏は、自民党などから「9条で平和が守れるか」との声が出ていることに対して、戦争を起こさないための9条を生かした外交に、知恵と力をつくすのが政治の役目だと指摘。「その肝心の外交戦略が、岸田政権にはないではありませんか。外交をやらないで、軍事ばかりやっている。これが一番の問題ではないでしょうか」と批判し、日本共産党が提唱する9条を生かして東アジアに平和をつくる「外交ビジョン」を語ると、大きな拍手が湧き起こりました。
暮らしの問題について、志位氏は、物価高騰の要因は「新型コロナ」「ウクライナ侵略」だけでなく、「アベノミクス」で続けられてきた「異次元の金融緩和」による異常円安が、輸入物価の高騰を招いたと指摘。同時に、物価高騰でこうも暮らしが苦しいのは、賃金が上がらず、年金は下がり、教育費が重すぎ、消費税の連続増税で家計が傷んでいるからだとして、「新自由主義が、日本経済を『冷たく弱い経済』にしたことが、生活が苦しい大本にあります」と指摘し、「今度こそ新自由主義は終わりにして、『やさしく強い経済』に大転換しよう」と強調し、日本共産党の五つの提案を訴えました。
この中で志位氏は、日本の食料自給率がわずか37%に下がっていることは大問題だと指摘。これに対して政府は、米価の大暴落を放置したうえに、水田から畑作などへの転作で支えになっている水田活用交付金を削ろうとしていることを告発。衆院本会議の代表質問でこの問題を取り上げ、「削減は中止すべきだ」と強く迫ったものの、岸田文雄首相は「中止する」と言わなかったと批判。「ならば、審判くだそうではないですか。こんなに農業を粗末にする政治は、共産党を伸ばして変えようじゃないですか」と強調しました。
最後に志位氏は、日本共産党は、戦前の軍国主義のもとで、「自由」と「平和」を命がけで貫いた唯一の党であり、将来にわたっても自由、民主主義、人権の制度を守り、発展させ、花開かせることを党綱領で約束していると述べ、「自由と平和 まっすぐつらぬく」日本共産党の躍進を呼びかけると、盛大な拍手に包まれました。
訴えに拍手を送っていた女性(20)=陸前高田市=は、「志位さんの話を聞いて、『国際世論』こそ戦争を終わらせる力になると実感できた。そんな時に『核共有』とか『核抑止』の議論が出ているのは怖い。平和のために共産党に頑張ってほしい」と話しました。
いわぶち氏、きどぐち氏訴え
志位氏は、盛岡駅前の演説で、市民と野党の統一候補の、きどぐち英司参院議員(岩手選挙区予定候補、改選数1)の勝利を訴え。2015年8月の知事選で、野党5党首がそろい踏みで達増拓也知事の応援に集まったことを振り返り、「野党の5党首が一緒に選挙をたたかおうと集まったのは盛岡が最初です。岩手は野党共闘の発祥の地の一つです。共闘の力を発揮して必ず勝利しましょう。そして、野党共闘を前に進める上でも、どんな困難にあってもぶれずに共闘を進める日本共産党を伸ばしてください」と呼びかけました。
いわぶち氏は、原発汚染水の海洋放出は、大震災・津波からの復興に取り組む漁業者の努力を踏みにじるものだと批判。政府が3月下旬以降、「ALPS処理水は安全」との広告を4千万円使って全国の新聞50紙に出し、29日付の「岩手日報」と「河北新報」にも載せたと指摘し、「原発ゼロと汚染水の海洋放出中止に力を尽くす。再び国会へ押し上げてほしい」と力いっぱい訴えました。
きどぐち氏は「前回に続いて今回も志位委員長に駆けつけていただき、大きな力をもらいました」と感謝。岩手の野党共闘は6年間で絆と信頼を強めたと語り、「岸田政権の暴走を止めるために岩手の共闘の議席を守る」と決意を表明しました。
仙台市での演説では、市民連合@みやぎの多々良哲事務局長が「立憲民主党、日本共産党との政策協定、政策合意をつくり、共闘の大義の旗を立て、体制をつくります」と強調。「市民と野党の共闘を縁の下で支える力持ち、日本共産党の比例での躍進を」と期待を寄せました。