志位和夫 日本共産党

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主な活動

2021年12月20日(月)

「Cゼミ」で志位委員長が講義 千葉・船橋

21世紀の世界――構造変化が生きた力を発揮


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(写真)船橋社会科学ゼミナールで講演する志位和夫委員長=18日、千葉県船橋市

 日本共産党の志位和夫委員長を講師に政治や社会問題について青年・学生と学ぶ「船橋社会科学ゼミナール」(通称Cゼミ)の最終回が18日夜、千葉県船橋市で開かれました。最後のテーマは「21世紀の世界」。志位氏は、日本共産党の綱領の世界論―「20世紀の人類史の巨大な変化の分析にたって、21世紀の発展的展望を捉える」の角度から、自身の外交活動の体験のエピソードをふんだんにまじえて縦横に語りました。

 志位氏は、20世紀はよく「戦争の世紀」と言われるが、1世紀という単位で見ると、各国人民のたたかいによって、人類史の上でも画期をなす巨大な変化が起こった世紀だと指摘。(1)植民地体制の崩壊(2)民主主義と人権の発展(3)平和の国際秩序の三つの変化をあげました。

 その上で志位氏は「どれもが人類史的意義をもつ偉大な変化ですが、三つは並列ではありません。三つの中でも最大の変化は、植民地体制の崩壊によって100を超える国々が新たに政治的独立をかちとって主権国家になったことです」として、ここに「世界の構造変化」があり、他の二つの変化は「世界の構造変化」によって大きく促進されたという見方の重要性を強調しました。

 続けて志位氏は、20世紀に起こった世界の構造変化は「21世紀の今日、平和と社会進歩を促進する生きた力を発揮し始めている」として、三つの希望ある流れを語りました。

核兵器禁止条約―「ある種の革命」が起こった

 第一は、核兵器禁止条約の成立です。

 核兵器禁止条約への道を切り開いた2010年のNPT(核不拡散条約)再検討会議でも、17年の同条約の国連会議でも、中枢で運営していたのは「大国」ではなく「小さな国」の代表、途上国や新興国の代表だったこと、世界の市民社会、被爆者の声が世界を動かしたことなど、「世界政治の主役の交代」が起こり、その中で同条約が生まれたと語りました。

 志位氏は、オーストリアのトーマス・ハイノッチ国連大使が4月の講演で同条約は「ある種の革命だった」と語り、「核兵器禁止条約は、多国間核軍縮交渉を前進させるためのあらゆる試みを一貫して妨害してきた核武装国から核軍縮の独占権を奪うものとなりました」と述べたことを紹介しました。

地域の平和協力の流れ―東南アジアでの目覚ましい発展

 第二は、地域の平和協力の流れの広がりです。

 志位氏は「東南アジアやラテンアメリカで平和の地域協力の流れが形成され、困難な曲折をへながらも発展しています」とし、「これらの地域が、紛争の平和的解決をはかり、大国の支配に反対して自主性を貫き、非核地帯条約を結び核兵器廃絶の世界的な源泉になっていることは注目されます」と強調しました。

 特に、東南アジア諸国連合(ASEAN)が、紛争の平和的解決を掲げた東南アジア友好協力条約(TAC)を土台に平和の地域共同体をつくりあげ、この流れをアジア・太平洋地域に広げていることは、世界の平和秩序への貢献となっていると述べました。

 志位氏は、ASEANの努力や課題を詳しく述べ、日本共産党が「北東アジア平和協力構想」を提唱していることを紹介し、「北東アジア版TACを締結して、ASEANのような平和の地域協力の枠組みをつくろう」と述べると、参加者から拍手が起こりました。

国際的な人権保障の発展―ジェンダー平等の巨大なうねり

 第三は、国際的な人権保障の発展です。

 志位氏は「20世紀中頃につくられた国際的な人権保障の基準を土台に、女性、子ども、障害者、少数者、移住労働者、その他の弱い立場にある人々への差別をなくし、その尊厳を保障する国際規範が発展しています」と指摘。「ジェンダー平等を求める国際的潮流が大きく発展し、経済的・社会的差別をなくすこととともに、女性に対するあらゆる形態の暴力を撤廃することが国際社会の課題となっています」と強調しました。

 志位氏は、1967年11月の国連総会で「女性にたいする差別撤廃宣言」が採択されたことの画期的意義を強調しました。さらに79年12月の「女性差別撤廃条約」に至る過程で、女性の社会的・経済的・政治的地位における平等から、家庭内における役割分担の平等をふくむ考え方の大きな発展があったことを詳しく解明。ここには、その後「ジェンダー平等」として豊かに発展させられていく考えの基礎がしっかり据えられていると強調しました。

米中の覇権争い―国際社会、日本はどう対応すべきか

 最後に、志位氏は米中の覇権争いに国際社会、日本はどう対応すべきかについて話しました。

 志位氏は、米中関係が武力衝突や戦争という最悪の事態に陥らないようにすることは、世界にとっての最重要課題であり、米中両国だけに任せるわけにいかない、世界中の国々や人々が取り組むべき課題だと指摘。「もっとも抑制すべき道」は、軍事対軍事の対立と軍拡競争の悪循環であり、「もっとも推進すべき道」は、どんな国であれ覇権主義は許さないという立場にたって平和的手段による問題解決を図ることだと語りました。

 志位氏は、自公政権が、米国の対中国軍事戦略に追随して、空前の大軍拡を進め、「敵基地攻撃能力」の保有に踏み込み、台湾海峡をめぐる問題に関わって「安保法制を発動する可能性にまで言及していることは大問題です」と批判。「台湾有事は日本有事」などと叫び、自衛隊を派兵して軍事的介入を図ろうという動きもあるが、地域の平和を危うくし、日本に戦火を呼び込みかねない最も危険な道であり、断固拒否するとしました。

 志位氏は、「もっとも推進すべき道」は国連憲章と国際法という共通のルールに基づいて平和的に共存していくことだと述べました。

 そして、これを一貫して追求しているのがASEAN(東南アジア諸国連合)だとし、19年6月のASEAN首脳会議で採択された「ASEANインド太平洋構想」(AOIP)を詳細に紹介しました。この「構想」が想定しているのは「東アジアサミット」(EAS)参加国(ASEAN10カ国+日米中韓ロ印豪ニュージーランド)だとしたうえで、「この『構想』はこの地域全体を『対抗でなく対話と協力の地域』とし、ゆくゆくはインド太平洋規模でのTAC(東南アジア友好協力条約)を展望しようという壮大な提唱です。これは日本共産党が提唱している『北東アジア平和協力構想』とも重なり合うものです」と強調。「この道こそ東アジアに平和を創る道です。この道を進むことを強く求めていきたい」と語りました。

 志位氏は、講義の結びに全6回の講義をふり返り、青年・学生と多彩なテーマで語り合ったとして、「若者の力を発揮して新しい社会をつくってほしい。そのために一緒に力を合わせる決意です」と述べました。

 講義を受け、参加者との活発な質疑応答が行われました。