志位和夫 日本共産党

力をあわせて一緒に政治を変えましょう

演説・あいさつ

2021年9月25日(土)

コメ危機打開中央行動

志位委員長のあいさつ


写真

(写真)あいさつする志位和夫委員長=24日、東京・農林水産省前

 日本共産党の志位和夫委員長が24日、農民連の米危機打開中央行動で行ったあいさつを紹介します。

米価の大暴落――おいしい国産米を食べ続けたいという国民全体にとっての大問題

 みなさん、こんにちは。日本共産党の志位和夫です。

 稲刈りの最中に「米の危機打開を」と集まられた全国のみなさんに心からの連帯のごあいさつを送ります。(拍手)

 米価の大暴落が止まりません。生産者米価を見て驚きました。軒並み昨年比で2割から3割下がり、1俵(60キロ)9000円台という数字がならんでいます。

 私の地元は千葉県ですが、千葉県では昨年のだいたい半分、1俵6000円台という数字が並び驚いております。

 農水省の試算でも、生産コストをまかなうためには、1俵1万5000円は必要です。9000円、ましてや6000円では、とてもじゃないが、お米作りを続けることができない数字であります。

 みなさん。これはおいしい国産のお米を食べ続けたいという国民全体にとっての大問題ではないでしょうか。(拍手)

コメ大暴落は政府による「人災」――過剰在庫を買い上げ、市場から隔離、暴落を止めよ

 みなさん。この責任は政府にあります。

 2018年に、政府は、米の生産調整から撤退して、農業者まかせにしてしまいました。そこにコロナが襲ってきて、需要が激減しました。ところが政府は、何一つ手立てをとらないまま放置してきた、それが今日の大暴落をつくっております。いま医療崩壊が大問題となっておりますが、私はコメの大暴落も政府の無為無策によって引き起こされた「人災」だと思います。(拍手)

 いま政府がやるべきことは、過剰在庫を買い上げて、市場から隔離して、暴落を止めることであります。買い上げたお米は、コロナで生活に困ってらっしゃる方、学生のみなさん、そして子ども食堂などの支援にまわせば一石二鳥じゃないですか。

 そしてこんなさなかに「ミニマム・アクセス(最低輸入機会)米」を77万トンも輸入を続けるなんていうのは、ほんとうにまともな政治のやることじゃない。きっぱりこれは中止させようではありませんか。(拍手)

 「過剰在庫の買い上げを」という声が党派を超えて広がっています。私が、最近、印象深くうかがったのは、北海道と東北6県のJAの会長さんが連名で過剰在庫の買い上げを求める緊急要請を行ったことです。全国知事会も同様の要請をやっています。

 「米危機打開を」――この一点で党派を超えて力を合わせよう。このことを訴えたいと思います。(拍手)

総選挙に勝利し、農林水産業を再生する新しい政権を

 みなさん。こうした政治を、今度の総選挙で変えていく必要があります。

 長い間、続いてきた自民党農政は、二つの点で農業を壊してきたと思います。

 一つは、歯止めのない輸入自由化を続けてきたことです。

 もう一つは、家族経営を粗末に扱い、価格保障、所得補償を切り下げてきたことです。

 この結果、食料自給率は37%まで下がってしまった。

 みなさん、ここは政治を変えなくてはいけないのではないでしょうか。農林水産業を文字通り国の基幹産業にすえる新しい政治をつくっていこうではありませんか。(拍手)

 先日、野党4党と市民連合で総選挙にむけた共通政策を合意し、「農林水産業への支援を強め、食料安全保障を確保する」、このことを明記いたしました。

 「食料安全保障を確保する」ということは、食料自給率を上げるということです。自給率50%を早期に回復していく。こういう政治にしていこうではありませんか。(拍手)

 どうかみなさん。今度の総選挙では、市民と野党の共闘を必ず勝利させて、政権交代を実現し、農林水産業を再生する新しい政権をつくろうではありませんか。ともに頑張りましょう。ありがとうございました。(拍手)