志位和夫 日本共産党

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主な活動

2021年8月26日(木)

党創立99周年記念講演会 記者座談会

志位委員長の「パンデミックと日本共産党の真価」を読む(上)

前向きの希望ある変化鮮明


 日本共産党創立99周年記念講演会での志位和夫委員長の講演「パンデミックと日本共産党の真価」は、今日の情勢のもとでの日本共産党の値打ちを広い視野から明らかにしました。講演で示された新鮮な解明点を、記者が感想をまじえて語り合いました。


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(写真)パンフレット『パンデミックと日本共産党の真価』

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(写真)党創立99周年記念講演会で講演する志位和夫委員長=4日、党本部

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(写真)学生向けの食料支援「きぼう市」=5日、岡山県倉敷市

1年半の活動が凝縮された講演

  志位委員長の講演がパンフレットになったね。あらためて読んでみると、「アメリカいいなり」をただす「二重のとりくみ」や米中覇権争いにどう対応するべきかなど、新しい発見がいろいろあった。

  総選挙に向けて党をどう語るか、国民の思いとかみあって生き生きと語る道筋が示された感じがする。講演を聞いた人からは「新型コロナ危機のもとで頑張ってきた1年半、感じてきたこと、言いたかったこと、発信していきたいと思っていたことのほとんどすべてがギュッと凝縮して語られた」という感想も出されていた。

  五つの角度からの組み立て自体が深さがあるし、バイデン米大統領の施政方針演説やアメリカの高校生からのメールなど一つ一つのエピソードも印象に残る。

  新型コロナのパンデミックが「政党の危機に対する基本姿勢、対応能力を問うものとなっている」との指摘はそのとおりだ。99年の歴史、改定綱領、草の根の組織に支えられた真価を実感したね。

科学的姿勢に立ち、国民の苦難軽減に献身する党

  第一の角度は、「科学的姿勢に立ち、国民の苦難軽減に献身する党」だ。安倍・菅政権によるコロナ対応の“三つの致命的欠陥”―(1)科学を無視する政治姿勢(2)説明責任を果たさず強権に頼る(3)コロナ対策にまで「自己責任」を持ち込む―と対比すると、国民の命と暮らしを守る日本共産党のかけがえのない値打ちはより鮮やかになる。

  共産党が一貫して求めているワクチンの迅速接種と大規模検査、自粛要請には十分な補償を、医療機関への減収補填(ほてん)と支援強化こそ収束への一番の方策だ。先日(19日)も、政府の「原則自宅療養」方針の撤回と臨時の医療施設の設置などコロナから命を守るための緊急提案を行った。局面ごとに最善の対策を模索している。

逆流を押し返し、「生活保護は国民の権利」

  私が一番感銘を受けたのは、国民の運動と共同して切り開いてきた前向きの希望ある変化に光をあてたことだ。とくに生活保護は「国民の権利」だと政府に表明させたことは大きい。

  2012年に自民党が政権に復帰してから生活保護バッシングや制度改悪の逆流がひどかったからね。国会論戦も随分やった。2018年には生活保護に対する「スティグマ(恥の意識)」をなくして使いやすくするための緊急提案も行った。

  それが党議員の追及で安倍首相(当時)に生活保護は「権利」だ、「ためらわずに申請を」と答弁させた。田村厚労相には扶養照会は「義務ではない」と認めさせたんだからね。

  今月、「メンタリスト」を名乗るユーチューバーが生活保護でひどい暴言を振りまいたとき、厚労省は公式ツイッターで「生活保護の申請は国民の権利です」とあらためて呼びかけた。志位さんが指摘するように、卑劣なバッシングを押し返す流れがつくられている。

ジェンダー平等、少人数学級―日本社会の深い変化に着目

  ジェンダー平等でもひと昔前なら「困った話」ですまされたようなことでも、そうはいかなくなった。

  五輪組織委員会の森喜朗前会長の女性差別発言だね。都議選では、「生理の貧困」解消や痴漢なくそうの共産党候補の訴えが共感を呼び、争点になった。「巨大な社会的変化」という指摘はそのとおりだ。

  私が注目したのは、少人数学級を求める国民的運動の意義だ。講演では「この変化の根底には、一人ひとりの子どもの尊厳、多様性の尊重を求める国民の切実な願いの高まりがあります」と言っているが、そこまで考えていなかった。

  個人の尊厳を求める点で、ジェンダー平等ともつながる「日本社会の深い変化」というのを実感するね。

  民青同盟などが取り組んでいる学生向けの食料支援もすごい。47都道府県のべ約9万人が利用したのもそうだけど、1000人を超える学生がボランティアやスタッフとして登録しているのも驚いた。

  志位さんは、「多くの若者が、新自由主義的な『自己責任』論の呪縛をのりこえつつある」と指摘した。

  ジェンダーの呪縛、自己責任の呪縛からの解放だね。

全国の「浦野さん」が活動していることに誇り

  こうした希望ある前向きの変化が、全国津々浦々での草の根の活動に支えられている点も感慨深い。

  日本共産党の地方議員の活動だね。講演では、生活相談がコロナ禍で通常の5倍になったという東京・中野区の浦野さとみ区議の活動が紹介されている。

  全国どこにも共産党の「浦野さん」がいることに誇りを感じるね。(つづく)


日本共産党の真価を示す五つの角度

 ―科学的姿勢に立ち、国民の苦難軽減に献身する党

 ―日本の政治のゆがみの根本にメスを入れる変革の党

 ―世界の本流に働きかけ、逆流とたたかう党

 ―選挙で示された国民多数の意思にもとづき、国民共同の力で社会変革を進める党

 ―資本主義をのりこえる未来社会をめざす党