志位和夫 日本共産党

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2021年6月16日(水)

野党結束 菅内閣退陣求める

志位委員長が賛成討論

不信任案 自公維が否決


 日本共産党、立憲民主党、国民民主党、社民党の野党4党は15日、菅義偉内閣不信任決議案を衆院に共同提出し、菅政権の退陣を求めました。立憲民主党の枝野幸男代表が趣旨説明を行い、共産党の志位和夫委員長、立民の原口一博副代表、国民の玉木雄一郎代表が賛成討論を行いました。決議案は自民、公明、維新の反対で否決されました。(志位委員長の賛成討論全文)


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(写真)賛成討論する志位和夫委員長=15日、衆院本会議

 志位氏は、菅内閣不信任の理由を四つあげました。

 一つ目は、新型コロナ対応に失敗したことです。

 志位氏は、今年に入って15日まで、東京では緊急事態宣言とまん延防止等重点措置の期間は138日間になるとして「これはやるべきことを怠ってきた政治の責任であり、菅政権による人災だ」と批判。菅首相のコロナ対応の「三つの致命的欠陥」として▽科学に基づくコロナ「封じ込め」の戦略がない▽失敗から謙虚に学び、次の対策に生かす姿勢がない▽コロナ対応にまで「自己責任」論を持ちこんだ―ことを指摘し、「コロナ収束のためには、こうした三つの致命的弱点を根本からただすことが急務だ」と強調しました。

 二つ目は、国民に長期間にわたる我慢を強いながら、感染リスクを拡大するオリンピック・パラリンピックの開催を強行しようとしていることです。

 志位氏は「オリンピックは自然災害ではない。人間が行うイベントだ」として、「オリンピックを開催することで、新たに亡くなる方が増えるなどということはあってはならない。そういうオリンピックなら開催する意義はない」と強調。「オリンピックは中止し、すべての力をコロナ収束に集中することを、重ねて強く求める」と述べました。

 三つ目は、新型コロナ・パンデミックから教訓を学び、今後の日本の政治に生かそうという姿勢がないことです。

 志位氏は、新型コロナ危機によって医療・公衆衛生の脆弱(ぜいじゃく)さが明らかにされたのに、菅首相が今国会で医療を破壊する二つの法律(消費税を財源に病床削減を推進する法律、75歳以上の高齢者の医療費を2倍にする法律)を強行した暴挙に強く抗議。「二つの医療破壊法の実施はこれからであり、総選挙での審判によってその実施を止め、医療に手厚い日本をつくるために力を尽くす」と強調しました。

 四つ目は、強権と腐敗の政治を一層ひどくしたことです。

 志位氏は、沖縄・辺野古新基地建設や日本学術会議の任命拒否、土地利用規制法案などで菅首相が強権を振るう一方、「政治とカネ」の問題で辞職した自民党国会議員が菅政権発足以降、4人にのぼるとして、「強権と腐敗の政治という点でも、菅政権に国政を担う資格はもはやない」と指摘。「来たるべき総選挙で、市民と野党の共闘の力で、菅政権を倒し、国民が安心して希望をもって暮らせる新しい日本をつくるために全力をあげる」と決意を表明しました。

 一方、枝野氏は、趣旨説明で「一日も早く新しい政権をつくり、感染症対策を抜本的に転換し、命と暮らしを守る政治を実現する」と強調。原口氏は「菅内閣不信任の最大の理由は、コロナ禍において危機管理能力が欠如し、国民の命と健康、暮らしを守ることができないからだ」と述べ、玉木氏は「菅内閣を信任できない最大の理由は、積極財政を否定する経済政策だ」と主張しました。