志位和夫 日本共産党

力をあわせて一緒に政治を変えましょう

演説・あいさつ

2021年1月21日(木)

農民連大会での志位委員長のあいさつ


 日本共産党の志位和夫委員長は20日、農民連大会でビデオで来賓あいさつを行いました。紹介します。


写真

(写真)農民連大会で、来賓あいさつをする志位和夫委員長

 農民連第24回大会にあたり、日本共産党を代表して心からの連帯のあいさつを送ります。

「農民の苦悩あるところ農民連あり」の立場で大奮闘

 この間、みなさんは、コロナ危機のもとで、「農民の苦悩のあるところ農民連あり」の立場で、大奮闘されてきました。

 とりわけ、持続化給付金の取り組みでは、行政側が、農業者は対象にならないと説明するなかで、農民連は、農水省の資料を示して、申請を呼びかけ、次々に給付を実現させてきました。各地で多くの農業者から「これで来年も営農が続けられる」と喜びの声が寄せられているとうかがいました。

 学生や生活困窮者に米や野菜を届け、温かい連帯の輪を広げる点でも、大きな役割を果たしてこられました。

 その奮闘に心から敬意を表したいと思います。

 これらの取り組みを通じて、会員が全国で新たに1600人以上増えたとうかがいました。離農などによる退会者を差し引いても現勢で前進する歴史的成果をあげたと聞きました。そして、各地の農民連組織が元気で、確信が広がっていると聞きました。ほんとうに素晴らしいことだと思います。

 大会を機に、農家の苦難に寄り添う取り組みをいっそう強化され、組織的にもさらに前進されることを心から願うものです。

コロナ危機―検査、医療、補償で国は責任を果たせ

 新型コロナ危機が、たいへんに深刻です。菅政権は「緊急事態宣言」を出すことを余儀なくされました。無為無策と逆行を続けたことがこの危機を招きました。その責任は重大であり、現状は、菅政権による人災というほかありません。

 日本共産党は、事態の打開のために、PCR検査の抜本的強化、医療機関への減収補填(ほてん)、自粛要請にたいする十分な補償を強く求めます。

 多くの事業者のみなさん、農家のみなさんが苦境に陥っているもとで、持続化給付金など直接支援を打ち切るなどとんでもありません。第2弾の給付を行うことを強く求めていこうではありませんか。

 飲食店の時短要請にさいしては、飲食店だけでなくて、納入業者、農業者・漁業者を含む生産者を含めて、直接・間接に影響を被るすべての業者への十分な補償が必要です。

 検査、医療、補償で国は責任を果たせ。このことを一緒に求めていこうではありませんか。

米価下落―国が余剰分を買い上げ需給均衡をはかれ

 農漁業にかかわっては、飲食店の時短要請が、外食需要を激減させ、農漁業にも大きな打撃をあたえていることは、重大です。

 とりわけ深刻なのは、日本農業の根幹を支える米作への打撃です。コメは他の農産物と違い、腐ることはありません。そのため需要の消滅がそのまま在庫として積み上がり、米価は下落し、ほっておけば価格の押し下げ圧力は強まる一方です。

 ところが政府は、次の作付けで転作を要求するだけで、いまコメの価格の暴落で苦境に陥っている生産者に対して、何らの手も打とうとしていません。これでは、わが国の基幹作物であるコメが壊滅的な打撃を受けることになることは明らかです。

 日本共産党は、政府に対して、国が余剰分を買い上げて市場から隔離し、需給均衡をはかることを強く求めていきます。そしてそれを、コロナで生活が困窮している方々や学生などへの食料支援にまわせば一石二鳥です。効果的なコロナ対策にもなるではありませんか。

 ミニマムアクセス米にもメスを入れるよう求めていきます。

野党連合政権で希望ある農林水産業と日本を

 秋までには総選挙が行われます。市民と野党が力をあわせ、菅政権を倒し、新しい政権――野党連合政権をつくる選挙にしていこうではありませんか。

 菅政権を倒して、どういう日本をつくるのか。日本共産党は、昨年暮れに開いた第2回中央委員会総会で、そのたたき台として「新しい日本をつくる五つの提案」を提案いたしました。

 農林水産業の問題に関わっては、「農林水産業を基幹的な生産部門と位置づけ、歯止めない自由化路線を見直し、所得・価格保障によって自給率を50%を目標に引き上げます」を、市民と野党の共闘の共通公約として掲げてたたかっていきたいと考えています。

 力をあわせて、農林水産業にとっても希望ある新しい日本をつくろうではありませんか。

 農民連の活動と組織のますますの発展を心から願い、連帯のあいさつとします。ともにがんばりましょう。