志位和夫 日本共産党

力をあわせて一緒に政治を変えましょう

主な活動

2020年11月21日(土)

学術会議任命拒否・コロナ対策・野党共闘

BS番組 志位委員長大いに語る


 日本共産党の志位和夫委員長は20日放送のBS11番組「インサイド OUT 特別編 リベラルタイム」に出演し、キャスターの渡辺美喜男氏(月刊「リベラルタイム」編集長)、サブキャスターの田代沙織氏(タレント)と、菅義偉首相による日本学術会議会員の任命拒否問題、新型コロナウイルス感染症対策、野党共闘の進展などについて、縦横に語りました。

「しんぶん赤旗」のスクープについて

 番組の冒頭、「『桜を見る会』、日本学術会議の任命拒否問題のいずれも『しんぶん赤旗』によるスクープでした」と切り出した渡辺氏。志位氏は「任命を拒否された方のブログへの投稿という公開情報をもとに取材が始まりました。『しんぶん赤旗』の、権力を監視し、ただしていくという意思、タブーなく報道する姿勢が、スクープにつながったと思います」と指摘。「同時に、党の地方議員・支部など、草の根の組織の強みも生きました」と語ると、渡辺氏は「一般の新聞もそうすべきですね。ファクトを追及していく姿勢が大事です」と述べました。

 任命拒否問題の本質について問われた志位氏は「この問題は任命拒否された6人の方々、一部の学者の方々、日本学術会議だけの問題でなく、日本の言論・表現の自由にかかわる大きな問題です。任命拒否の撤回まで頑張ります」と表明しました。

新型コロナ――政府の対応のどこが問題か

 議論のテーマは、政府の新型コロナウイルス対策の問題点に及びました。

 志位氏は、全国の感染状況の推移とPCR検査数の推移の二つのグラフを示し、第2波のピーク後、PCR検査数が減ったまま横ばいになっていると指摘。「第2波のピークのあとの時期に検査を増やしておくべきでした。ところが検査数を増やさなかった。いま日本の人口あたりのPCR検査数は世界153位です」と語ると、渡辺、田代両氏から驚きの声があがりました。

 志位氏は、政府の新型コロナ対策には、(1)無症状者を把握・保護するという検査戦略がない(2)検査のための費用の半分は自治体もちになっているなど、「自治体まかせ」(3)この期に及んで「Go To」事業の見直しを拒否している―の三つの大問題があると強調。WHO健康危機管理プログラムシニアアドバイザーの進藤奈邦子氏が「赤旗」日曜版のインタビューで「Go To」事業が感染拡大の契機となっていると指摘していることにも触れ、(1)「大規模・地域集中型検査」、医療機関や高齢者施設等への「社会的検査」の実行(2)検査のための財政措置を全額国庫負担にする(3)「Go To」事業の見直し―などが「感染爆発を止めるためにどうしても必要です」と強調しました。また、医療機関への減収補てんも喫緊の課題だと指摘しました。

消費税5%への減税と経営苦の中小企業への納税免除を

 渡辺氏は「共産党の方針を自民党も受け入れて、国民のために政策を変えていけばいい」と応じました。

 「志位さんは、経済・景気・くらしを回復させるためにも消費税を5%に減税すべきだとおっしゃっていますね」と切り出した渡辺氏。志位氏は「5%へ緊急に減税するとともに、中小企業のみなさんが大変なのは納税です」と指摘。「経営の苦しい中小企業の2019年度と20年度の納税免除、12月で期限がくる雇用調整助成金コロナ特例などの直接支援措置の来年までの延長が必要です」と力説しました。

 さらに志位氏が、コロナ禍の下でも資産を積み増ししている富裕層と空前の内部留保をため込む大企業へ「応分の負担を求め、消費税を減税することが税の公正の点でも当たり前です」と話を進めると、渡辺、田代両氏は大きくうなずきました。

市民と野党の共闘の到達点と今後について

 志位氏の委員長としての経験を振り返る中で、野党共闘の進展に話題は進みました。

 「共産党の犠牲的精神で野党共闘がうまくいっているところがありますね」と渡辺氏。志位氏は「16年の参院選は初めて野党共闘に取り組む選挙でした。最初は私たちが引いてでも話をまとめ、成功体験をみんなでつくるのが大事だと判断しました」と応じ、「その結果、11の1人区で勝利し、野党間の信頼関係も生まれました」と振り返りました。

 志位氏は続けて、「17年の総選挙は非常事態への対応として、一方的に引いても共闘を守ろうと考えました。もしあの時(共闘を)やらなかったら、今ごろ憲法9条が改悪されていたかもしれない」と語りました。そのうえで、「19年の参院選では、共産党で一本化した選挙区も三つ生まれました。野党共闘は一歩一歩前進しています」と強調すると、渡辺氏は「共産党のそういう姿勢がなければ、いまのような野党共闘はなかったでしょう」と応じました。

 志位氏は、臨時国会での首相指名選挙での立憲民主党の枝野幸男代表への投票にふれ、「ここから先で大事なのは、政権交代した後の新しい政権を協力してつくろうという合意です。ここまで合意が進めば大きな突破口になります。その政権が実行する政策をしっかり国民のみなさんに示したい」と熱く語りました。

自由と民主主義が花開き、人間の自由で全面的発展が保障される社会をめざす

 渡辺氏は「共産党はもっと支持率を上げていってほしい」とエールを送りました。志位氏は「『いいこと言うが、共産党だからちょっと』という方に、『私たちがめざす社会像は、崩壊した旧ソ連や、中国などとは全く違う。自由と民主主義が全面的に花開き、人間の自由で全面的な発展が保障される社会なんです』と大いに訴えていきたい」と話しました。