志位和夫 日本共産党

力をあわせて一緒に政治を変えましょう

演説・あいさつ

2020年7月30日(木)

全労連第30回定期大会での志位和夫委員長のあいさつ


 日本共産党の志位和夫委員長は29日、全労連定期大会でビデオで来賓あいさつを行いました。紹介します。


写真

(写真)来賓あいさつする志位和夫委員長

 全国の働く仲間のみなさん、こんにちは。日本共産党の志位和夫です。全労連第30回定期大会にあたり、心からの連帯のあいさつを送ります。

 新型コロナ危機は、全国で感染が急拡大するきわめて憂慮すべき状況となっています。PCR等検査の文字通りの大規模な実施によって感染拡大を抑止し、国民の命と暮らしを守り抜くために、みなさんと力をあわせ、全力をあげる決意をまず表明するものです。

労働者・国民の生活と権利を守り抜く

 私は、新型コロナ危機のもと、全労連のみなさんが果たしている役割は、かけがえのないものとなっていると思います。

 まず何よりも、コロナ危機から労働者・国民の生活と権利を守り抜く活動です。

 全労連のみなさんがとりくんだコロナ関連の電話相談には、4000件をこえる労働者から切実な声が寄せられ、全労連として、それを4次にわたる緊急提言にまとめ、世論と政治を動かしてきました。こうした活動を通じての組合加入は350人、組合結成は18組合にのぼると聞きました。

 西日本新聞は、「コロナ禍の雇用 支える労組」「団交に活路 増える加入者」という見出しで、自交総連のみなさんがタクシー会社による退職強要を撤回させ、そのなかで組織を前進させていることを大きく報じました。

 日本医労連のみなさんが、東京女子医科大学の夏季一時金ゼロを撤回させたことも、大きなニュースになりました。全教のみなさんが一貫してとりくんできた少人数学級が、コロナ危機のもと前に向かって進みつつあることも、重要な出来事だと思います。

 私は、危機のもと、全労連のみなさんが、労働者・国民の生活と権利を守り抜くという労働組合の本来の役割を立派に果たされていることに、心からの敬意と連帯の気持ちを表明するものです。

新自由主義の破綻―連帯を大切にする社会を

 みなさん。コロナ危機は、世界でも日本でも、新自由主義の破綻をはっきりと示すものとなりました。

 この点で、私が強調したいのは、全労連のみなさんが、30年前に発足した当初から、医療をはじめとする社会保障の切り捨て、「使い捨て労働」をまん延させた労働法制の規制緩和など、暮らしを壊し、社会を壊す、新自由主義の政策に断固として反対を貫いてこられたことです。人間らしく働ける雇用のルールをつくり、人間らしく生きることができる社会保障をつくるために、一筋にたたかってきたということです。コロナ危機をつうじて、この道にこそ未来があることが、はっきり示されたのではないでしょうか。

 みなさん、コロナ危機を克服したその先には、経済効率最優先の社会でなく、人間のケア、雇用、教育、食料、エネルギー、文化・芸術など、人間が生きていくために必要不可欠なものを最優先にする社会を築いていこうではありませんか。自己責任を押し付ける政治はもうやめにして、人々の連帯を大切にする社会をつくろうではありませんか。

市民と野党の共闘の発展のために果たしてきた大きな役割

 みなさん。最後に、私は、全労連のみなさんが、小田川議長を先頭に、市民と野党の共闘の発展のために果たしてきた大きな役割を、のべないわけにはいきません。ナショナルセンターの違いをこえて「総がかり行動実行委員会」をつくり、市民連合の一翼を担ってきた全労連の存在と活動は、まさに共闘の前進を土台で支える「敷布団中の敷布団」として、かけがえのないものだと思います。

 市民と野党の共闘を、コロナ危機をつうじて、さらに豊かに大きく発展させ、自民党政治を終わりにして、野党連合政権をつくるために、ともに力をあわせて頑張りぬこうではありませんか。すべての国民が、希望をもち、安心して暮らせる日本をつくるために、力をあわせてたたかいぬこうではありませんか。

 大会の大きな成功を願ってごあいさつといたします。