志位和夫 日本共産党

力をあわせて一緒に政治を変えましょう

党の会議での報告

2020年3月14日(土)

学生分野でも前進に転ずる歴史的チャンス

13日全国都道府県青年・学生部長会議での志位委員長の発言から


 志位和夫委員長は、討論のなかで発言しました。

新型コロナ対応――党の基本的姿勢について
 冒頭、新型コロナウイルスについてWHO(世界保健機関)が「パンデミック」(世界的流行)だと表明し、「国内的にも国際的にも長期にわたるたたかいが必要となる」なかで、どういう基本姿勢で党活動にとりくむか。志位氏は、二つの点を強調しました。
 一つは、「国民の苦難を軽減し、命を守るという立党の精神にたった活動」にとりくむことです。「感染拡大を防ぎ命と健康を守ること、暮らし・営業を守ることなど、国民の不安に寄り添って、困難の解決をめざす活動に、国会議員、地方議員、草の根の党員が力をあわせてとりくみましょう」とのべました。
 もう一つは、「感染防止のための対策に最善をつくしながら、落ち着いて、積極的に、強く大きな党づくりに力を尽くしましょう」とよびかけました。
 そのうえで学生の中で党と民青をつくる活動について三つの角度からのべました。

「共産党を除く壁」が崩れ、党の値打ちが輝く
 第一は、青年・学生分野でも強く大きな党と民青同盟をつくる歴史的チャンスだということです。
 志位氏は、自身の入党以来の経験を振り返りながら、「本当に今が歴史的チャンスの情勢だと感じます」と力説しました。
 国内的には「共産党を除く壁」が崩れた情勢の変化です。歴史を振り返ると、1970年代には全国に革新自治体が広がり、学生のなかでも党員が増え、同盟員が増えました。大きな力となったのは、「民主連合政府をつくろう」のよびかけでした。
 この流れを断ち切ったのは80年の社公合意でした。孤立を強いられた党が頑張りぬき、「壁」が崩れたのが5年前、新しい共闘の時代が始まりました。この共闘は70年代までの共闘と違い、国政レベルの共闘で、保守も含めた幅広い共同戦線ができていることです。「党の値打ちをうんと輝かせられる新しい時代になっています」と力を込めました。

“社会主義の新しい出番の時代が始まった”
 国際的には、90年代初めのソ連崩壊が大きな転機になりました。崩壊当初は「社会主義の終焉(しゅうえん)」といわれたが、いまではどうか。
 とくに21世紀に入って前向きの変化が起こっています。ジェンダー平等、格差是正、気候変動抑制などの課題で世界的な大運動がおこっています。アメリカの大手メディアの調査でも、とくに若者が「社会主義が必要だ」と答えています。志位氏は、「いまや資本主義が不公平の代名詞になり、社会主義が公正な社会の代名詞になっています」と語りました。
 志位氏は「世界を見ると、“社会主義の新しい出番の時代が始まった”。こういう情勢です。学生は知的に最も敏感な世代です。新歓でかつてない反応があります。この歴史的チャンスを党づくりに実らせる努力を一緒にやりましょう」とよびかけました。

惰性を吹っ切って、このチャンスを前進にむすびつけよう
 第二は、党の基本姿勢の問題です。中央自身がこれまでのとりくみについて自己検討したこと、新しい情勢にふさわしい積極果敢な姿勢を確立して新歓にのぞむことを強調しました。
 志位氏は「率直に言って、中央も含めて、“後退慣れ”、惰性を吹っ切らないと、せっかくのチャンスをものにできません」とのべました。大会後、機関紙、組織、青年・学生と三つの分野で全国会議を開きました。機関紙部長会議では「今月は後退してもしょうがない」という「しょうがない」論を吹っ切って前進しようと意思統一しました。組織部長会議では、「党員の現勢で毎月増やすことを自覚的にとりくもう」と意思統一しました。
 青年分野では、学生分野での党支部と民青班がどうなっているかを、リアルかつ率直に全国に知らせ、現状に見合った目標を提起する点で弱さがありました。いまある支部を発展させるとともに、民青への援助を強め、大学に党支部と民青を新たにつくっていく。党員と民青同盟員の拡大で昨年の2倍にする目標を掲げています。
 志位氏は、「学生党支部が空白だったA県で、まず結びつきからはじめて党支部、民青班をつくった経験が語られました。本気になればどの県でもやれるはずです。どの空白県もA県のようにとりくみ、党をつくり、民青をつくるとりくみを進めたい」とのべました。そのさい、「青年学生部まかせ、担当者まかせではなく、機関あげてとりくまないとできません」と機関全体でとりくむことをよびかけました。

改定綱領の魅力を、若者に縦横に語ろう
 第三は、改定綱領が学生分野での党建設を進めるうえでも大きな力になるということです。志位氏は中国に対する綱領上の規定の見直しを行ったことで「ジェンダー平等でも、格差拡大でも、気候変動でも、未来社会に向かう新しい“入り口”がたくさんできました」と強調。「若い人たちに当面する民主的改革の展望とともに、社会主義の魅力を大いに語っていきましょう。どうか改定綱領を学び、縦横に語っていただきたい」と訴えました。