志位和夫 日本共産党

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党の会議での報告

2020年3月3日(火)

「綱領で党をつくる」合言葉に 綱領・大会決定を力に読者・党員拡大の前進を

全国組織部長会議開く


 全国都道府県組織部長会議が2日、党本部で開かれました。会議の目的は、(1)2月につくり出した「赤旗」読者拡大の前進の流れを3月さらに発展させ、本格的前進をはかる(2)改定綱領・大会決定の徹底と学習、支部の「政策と計画」づくりを進める(3)党員拡大でも3月から前進に転ずる―の決意を固めることです。若林義春党建設委員会責任者代理が問題提起をおこないました。志位和夫委員長、田中悠機関紙活動局長が発言。各組織部長は2月の経験の確信を語り3月前進へ活発に討論しました。


2月の教訓生かし3月から党員でも前進に転じよう

若林義春党建設委員会責任者代理が問題提起

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 若林氏は、冒頭、「赤旗」日刊紙であと一歩とせまり、日曜版で前進に転じた2月の「赤旗」読者拡大での大奮闘に敬意を表し、新型コロナウイルス感染防止対策での党としてのとりくみについて述べた上で、問題提起に入りました。

 2月のとりくみを通じて第一に、広範な有権者に働きかければ、「桜を見る会」や新型コロナウイルス対策などで安倍政権への批判が強まるなかで、わが党と「赤旗」の値打ちが見えやすくなっている。まさに「赤旗」の購読が広がる歴史的情勢が発展していること、第二に、的確な政治的訴えが届けば、支部も党員も地方議員も応えてくれる。「党が危機を打開する主体的力を持っている」(第2決議)ことがみごとに証明されたと指摘しました。

 2月の教訓と2月4日の常任幹部会「訴え」に基づいた3月のとりくみの目標として、(1)2月の勢いを発展させ、党の総力をあげて「赤旗」日刊紙、日曜版とも前進させ、読者拡大を本格的前進の軌道にのせる(2)党大会決定の徹底・学習を推進し、支部の「政策と計画」づくりをやりとげる―党活動の土台をつくりあげる(3)「根幹」の党員拡大でも連続後退から抜け出し、前進へと必ず転ずる―の3点をあげました。

2月の取り組み確信に3月こそ本格的前進を

 3月の読者拡大をどうすすめるかという課題について若林氏は、強調したいのは、2月の結果を大いに確信にしつつ、1年のうちで最も減紙が多い3月に前進するには、よほどの政治的構えと緻密な手だてがないと前進できないと強調しました。

 打開のために、この3月、機関紙拡大の勢いを全支部に広げることに力を注ぐことがカギをにぎると力説。そのために▽田中悠機関紙活動局長の「訴え」を大会決定とあわせて討議し、目標と行動計画を決めて足を踏み出す援助をする▽地方議員の団としての意思統一を重視し、土日の行動と平日の議会開会中の「拡大タイム」を確保してもらう▽出足早い独自追求とその手だてを取る▽月末の異動対策を早期に準備する▽月初めから党員拡大と読者拡大推進のための党機関の態勢をとり、とりくみのための知恵を集めて日々手だてを打つことを提起しました。

総選挙勝利と党創立100周年までの3割増めざす土台づくり

 党大会決定の徹底と学習の具体化について、若林氏は、第一に、3月は党綱領など党大会決定の徹底で、「党発展の土台づくりは待ったなし」と強調。14日の志位和夫委員長を講師にした「改定綱領学習講座」の取り組みを最大の結節点とし、(1)14日までに党機関、地方議員、支部長などの指導的幹部すべてが速やかに綱領と党大会決定を読了し、全党員への届けと読了に挑戦する(2)講座の視聴を最大規模で組織し、自宅での視聴を含め小規模視聴会を重視することを呼びかけました。

 第二に支部が自覚的な活動に踏み出す土台である「政策と計画」づくりです。若林氏は全支部で「政策と計画」をもつ手だてをとるとともに、具体化できるところからはじめることが大切だとのべ、総選挙勝利をめざし得票目標を決め、世代的継承を軸に強く大きな支部づくりを柱に、支部員の気持ちのこもった「政策と計画」づくりを援助しようと呼びかけました。

綱領を語る大運動とむすんで党員拡大での3月前進へ

 次に若林氏は党建設の「根幹」である党員拡大で連続後退にピリオドを打ち、この3月から前進に転じる課題について話をすすめました。2月のとりくみで示された安倍政権への国民的怒りの拡大、党の奮闘への共感と期待、野党共闘の要としての党への期待が党員拡大の条件の強まりを示していると指摘、主体的には、改定綱領や党大会決定への確信がどこでも強まっていると述べ、党綱領を語って党員を増やす機運は、この間ないものがあると強調。「ここを新鮮にとらえて、党員拡大の政治的構えを全党的につくることが緊急に必要だ」とのべました。

 どうやって党員拡大の現勢での前進を勝ち取るか。若林氏は、改定綱領を力に党大会決定第二決議の全体を指針とするとして、(1)「綱領パンフ」を思い切って普及し、全支部が綱領を語る大運動にとりくむ(2)党員拡大のあり方を思い切って改善し、「支部が主役」で「ともに学び成長する姿勢」で働きかける(3)「大運動」で迎えた党員の新入党員教育を「一人ひとりの党員の初心と可能性が生きる党になろう」との決定の第一歩として全員修了させるとのべました。

 世代的継承の条件が大いにあることについては、全国の学生新歓で民青同盟員の驚くような拡大がすすんでいることを紹介。労働者や「真ん中世代」での党員拡大にふみだすところも生まれているとのべました。

 最後に、若林氏は組織部長の任務として、(1)常任幹部会「訴え」の「二つの構え」全体の実践に直接責任をもつのが組織部(2)党員拡大のとりくみの実情をつかみ、常に常任委員会に報告し、党機関全体の認識にする努力をはらう(3)党大会決定を深く身につけ、特に第二決議を指針として率先して支部と党員の努力に学び、ともに党づくりに取り組む先頭に立つ―とし、「中央委員会もその先頭に立つ」と決意をのべました。

国民の苦難に寄り添い3月党建設の前進を

志位和夫委員長の発言

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 志位和夫委員長は、討論のなかで発言し、(1)新型コロナウイルス感染拡大に対応する党の現局面の基本姿勢について、(2)2月の読者拡大の結果への確信を踏まえ、3月活動をどう推進するか、(3)「綱領で党をつくる」、とりわけ改定綱領の生命力をどうつかむか――の3点について述べました。

新型コロナ対応――立党の精神に立ち、国民の不安にこたえた活動を

 第1に、党の新型コロナウイルスへの対応について、安倍政権の対応には、科学的根拠も示さず、全国の学校一律休校を要請するなど深刻な問題点が噴き出しており、これをきちんとただしていくと表明するとともに、「この局面で日本共産党として独自にどういう活動をするかが大切」と強調。全国の党組織が「国民の苦難を軽減し命と安全を守る」という立党の精神に立ち、国民の不安と願いに応えた活動に積極的に取り組むことを呼びかけました。

 国会議員、地方議員を先頭に、医療、学校、中小企業、雇用など各分野から実態、要望を聞き、政府・自治体と連携して機動的に解決する活動にとりくむ活動を、全国的規模で行うことを訴えました。国会の対策本部と連携して党本部の災害対策委員会の活動を拡充・強化し、全国の党組織と協力してとりくみの強化をはかる方針を明らかにしました。

読者拡大の本格的前進、党員現勢で連続後退にピリオドを打ち必ず前進に転じよう

 第2に、3月の党活動について。志位氏は、2月に「しんぶん赤旗」発行の危機をみんなの力で打開し、「減っても仕方ない」という惰性を吹っ切って読者拡大で前進したことは大きな成果であり、ここに確信をもって、読者拡大にとりくむ支部をさらに大きく広げ、3月に本格的前進をかちとることを訴えました。

 同時に、志位氏は、2月の読者拡大の教訓を生かし、党員拡大について、「3月は必ず党員現勢で前進に転じよう」と訴えました。

 志位氏は、党員の現勢が、1年4カ月にわたって連続後退している実態について、「この問題での私たちの惰性はどこにあらわれているか」と問いかけ。毎月、一定数の党員拡大をやるが、亡くなる方や離党する方などでそれを上回る党員減が続き、党員の現勢では後退を続けながら、それを率直に直視・自覚し、「党員拡大で毎月毎月、現勢で前進する」ことが自覚化されていないという弱点が、中央のとりくみにもあったことを率直に語りました。

 中央も地方も、こうした弱点・惰性を3月には吹っ切って、3月から党員現勢の連続後退にピリオドを打ち、必ず前進に転じよう、そのために、(1)全国すべての地区委員会が1人以上の党員を増やし、進んだ地区では5人、10人と増やす、(2)全国すべての支部が、対象者を明確にし、党員拡大の働きかけに足を踏み出すことを呼びかけました。

「改定綱領で党をつくろう」を合言葉に前進しよう

 志位氏は、第3に、いま党建設で前進する条件は、客観的にも主体的にも大いにあると強調し、主体的条件として、綱領一部改定によって綱領に加わった豊かな内容、世界論と未来社会論にかかわる大きな考え方の発展があったことを解明し、「改定綱領で党をつくろう」を合言葉に前進しようと訴えました。

 志位氏は、大会の綱領一部改定案の討論の結語のなかで、「中国に対する綱領上の見直しは、綱領全体に新たな視野を開いた」として、つぎの3点について、くわしく解明しました。

 ――植民地体制崩壊を「世界の構造変化」の中心にすえ、21世紀の希望ある流れを明記した。

 ――資本主義と社会主義の比較論から解放され、本来の社会主義の魅力を示すことが可能になった。

 ――「発達した資本主義国での社会変革は社会主義・共産主義への大道」というマルクス、エンゲルスの本来の立場を堂々とおしだした。

 この理論的整理のなかに、全党討論をへて到達した改定綱領の考え方の一番の中心点が凝縮されていますと語りました。

 志位氏は、中国に対する綱領上の見直しが、植民地体制崩壊を「世界の構造変化」を中心にすえ、核兵器禁止条約、平和の地域協力、ジェンダー平等など21世紀の希望ある変化を綱領に明記することにつながり、世界資本主義の矛盾を正面からとらえることにつながり、「社会主義の新たな形での復権」も見えてくるようになったと指摘しました。

 これまでの中国の綱領上の規定を削除することにより、世界情勢がグーンと見えやすくなり、未来社会もグーンと語りやすくなったことを強調しました。「パワーアップした改定綱領をみんなが生き生きと語り、力にして、党員を増やしていきましょう。この点でも今が歴史的チャンスです」と述べ、党建設に全般的に責任を負う組織部長の奮闘をよびかけ、ともにたたかう決意をのべました。