志位和夫 日本共産党

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党の会議での報告

2020年2月18日(火)

読者拡大 党大会決定に立ち独自追求で2月からの前進必ず

全国機関紙部長会議開く


 全国都道府県機関紙部長会議が17日、党本部で開かれました。田中悠機関紙活動局長が問題提起をおこない、志位和夫委員長、小木曽陽司赤旗編集局長が発言、山下芳生副委員長・党建設委員会責任者が閉会あいさつしました。提起を受けて参加者は活発に討論をおこない、活動への率直な自己検討を深めるとともに、第28回党大会決定の実践の最初の月であるこの2月から「赤旗」読者拡大で何としても前進する決意を固めあいました。


3割増へ毎月増勢の執念持ち現状伝え支部の力引き出して

田中機関紙活動局長の問題提起

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(写真)報告・問題提起する田中悠機関紙活動局長

 田中氏は、15日の「訴え」――「読者拡大の現状は危機的、2月から前進のためにありとあらゆる手だてを」にもとづき、問題提起しました。

 「訴え」が全国の党機関から「ただならぬ状況だ」と「衝撃的に」受け止められ、緊急の手だてが打たれ始めていると述べるとともに、2月は県・地区党会議などさまざまな課題があるだけに、読者拡大の飛躍をつくるうえで機関紙部長の果たす役割は極めて大きいとのべました。

 大会決定や改定綱領が党内外の大きな反響を呼んでいることを、いくつかの事例を挙げて紹介し、国会論戦や野党共闘でも党の役割に共感が広がり、党と国民との関係が大きく変化していると強調。党大会決定の討議・具体化、届け、読了の努力をゆるがず貫いていこうとよびかけました。

危機打開へ

 その一方、読者拡大の現状については「危機的状況にある」と指摘。第28回党大会成功をめざす「大運動」で貴重な前進を築いてきたが、1月で後退し2月もこのまま推移すれば「大運動」での前進を失う大幅後退の危険があるとのべました。

 後退の要因について田中氏は「独自追求の手だてが弱まっているからにほかなりません」とのべ、党機関がやるべきことをやっているかどうか「率直に見つめ直し、議論したい」と提起しました。

 田中氏は「いま、読者拡大でずるずると後退することがどういう事態を招くのか。あらためて全党に伝えなければなりません」とのべ、第二決議が、読者数の後退で財政が困難に陥り、「『赤旗』の発行そのものができなくなる危機に直面している」と警鐘を鳴らし、「この危機をなんとしても打開しなければならない」と確認したことを指摘。「この2月からすべての都道府県、地区が読者拡大で前進に転ずることが不可欠です。現状を党機関にも支部にも率直に伝え、読者や党に期待を寄せる党外の方々にも『赤旗』の値打ちを語り、『この赤旗を守ってほしい』と発行の危機も訴えて読者拡大に力をつくそうではありませんか」と訴えました。

法則的方向実践し

 「どう打開するか、どんな独自追求が必要か」と問いかけ、「全党の英知を結集して練り上げた党大会決定での確認に立ち返り、党勢拡大の独自追求の法則的方向を実践しぬくことが重要です」と強調しました。

 この2月から読者拡大で前進に転じるために、党大会でも紹介された東京・北多摩東部地区の経験から、“前進をめざす執念”“支部の力を引き出す”の両面で、独自追求をやりぬくことの重要性を強調。党機関役員や議員、大会代議員、力持ちの党員に力を発揮してもらい、具体的手だてをとりきることが必要だとして、党会議を節にして緻密な段取りで読者拡大行動を行うことを訴えました。

毎月前進はどんな状況下でも

 2月から毎月前進をかちとる特別の意義について、党大会では「党創立100周年までに3割増」を決めましたが、それは「毎月毎月どんな状況でも減らさず前進することを積み重ねて初めて実現できる」「いま独自追求を強めるならば短期間に飛躍をつくることは十分できる」と力説。「今月は減っても仕方ない」という姿勢ではいつまでも前進できないとして、「自分にも率直に言ってそういう気持ちがあった。自分を問い直しながら『訴え』を出しました」とのべました。

 機関紙部長の役割について田中氏は、自らの抱負も込め、第一にどんな時も読者拡大を握って離さず断固として推進する責任を果たす、第二に現状と打開の方向を常任委員会に提起し党機関全体の知恵と力を集める、第三に「赤旗」中心の党活動のもつ歴史的役割に誇りと確信をもって機関紙部長の任務にあたる――ことをあげました。そのうえで、「赤旗」中心の党活動の強化と、国民と草の根で結びついた日々の努力こそが、発達した資本主義国における社会変革の「特別の困難性」を打破し、豊かな可能性に満ちた未来社会をきりひらいていく力に他ならないとし、「この歴史的時代に機関紙部長の任務にあたることを喜びと誇りにして、読者拡大で前進を切り開く先頭に立ち、お互いに奮闘しよう」と激励。積極的な討論をよびかけました。

党勢を後退から前進に転じる歴史的チャンスを生かそう

志位委員長の発言

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(写真)発言する志位和夫委員長

 志位氏は、討論の途中で発言し、(1)党勢の長年の後退から前進に転じる歴史的チャンスを生かそう、(2)党建設上の惰性をたち切ろう、(3)機関紙部長の任務は階級闘争の最前線を担うもの―の3点についてのべました。

 第一に、「長年の後退から前進に転じる歴史的チャンス」というのは党大会の第二決議が打ち出した大命題だとして、最近の国会での大きな変化を紹介しました。

 安倍首相による反共デマ答弁をめぐる問題です。これは、追いつめられた安倍政権の劣化ぶりを示すものです。安倍首相の反共デマ答弁の内容は、使い古しの壊れたレコードを回すように新しい内容は何もありませんが、本会議で日本共産党に対して「暴力革命を目指す政党だ」と攻撃した首相は、安倍首相が戦後初めてです。これまでの政府では働いていた抑制が壊れ、ことの是非の判断がつかなくなっていると指摘しました。

 これに対して野党が一致して「デマ攻撃だ」とただちに抗議しました。反共攻撃に対して、日本共産党だけでなく、共闘する野党がそろって反撃したことについて、「初めてのこと。画期的で歴史的です。感動しました」とのべました。

 志位氏は「もう反共攻撃が通用しない時代になってきた。歴史が大きく変わりました。その情勢の変化の面白さをつかんで、鼓舞激励していきましょう」とよびかけました。

 第二に、志位氏は、「党建設上の惰性」を吹っ切ることをよびかけました。「その惰性とは、あれこれの理由をあげて、今月は読者を減らしてもやむを得ない」という姿勢だとのべました。

 志位氏は、「党大会のあとは減ってもしょうがない」「選挙のあとに減るのは仕方ない」など、いろいろな「やむを得ない」論があったとのべ、「こうした惰性が40年間、吹っ切れてこなかった。それでは前に進みません。今こそ惰性を吹っ切って、どんな条件のもとでも前進できる党になろう」とよびかけました。

 2月は、(1)党創立100周年に向けて3割増の党建設をめざす最初の月、(2)総選挙勝利を目指すスタートの月、(3)40年来の後退から前進に転じようという党大会決定実践の最初の月です。「みんなでしっかりと意思統一し、前に進みたい」とのべました。

 志位氏は、第三に「機関紙部長の任務」について語りかけました。

 「機関紙活動というのは党の活動のなかでも最も苦労の多い活動だと思いますが、それは、階級闘争の最前線を担うものだと思います」と指摘した志位氏は、発達した資本主義国での社会変革の「特別の困難性」についてのべました。

 「特別の困難性」とは、多数者革命を開始する困難さであり、とりわけ支配勢力が巨大なメディアの網の目を張り巡らせるなかで、変革の事業を進める困難さだと強調しました。党大会での綱領一部改定案についての報告で「特別の困難性」を打ち破るには、「忍耐力、不屈さが求められる仕事」としたのは、とくに機関紙活動に求められることだと思うとのべました。「どうか機関紙部長のみなさんが、国民の多数派を獲得し、社会変革の事業を進める活動を最前線で担っているという誇りをもってがんばっていただきたい、そういう連帯のメッセージを送りたい」とのべました。

 志位氏は、さらに、「機関紙部長のみなさんが、機関紙活動という、党にとって命運をわける活動を、いついかなるときにも都道府県常任委員会に提起し、機関紙活動をいついかなるときにも党活動の中心に据えて、毎月前進する党づくりを今大会期こそやりとげるために力をつくしてほしい。私たちも心を一つに頑張ります」とよびかけました。