志位和夫 日本共産党

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演説・あいさつ

2020年2月28日(金)

選択的夫婦別姓求める集会

志位委員長あいさつ(要旨)


 日本共産党の志位和夫委員長が27日、国会内で開催された「民法改正は与野党の枠を超えて! 選択的夫婦別姓を求める院内集会」で述べたあいさつ(要旨)は次の通りです。


写真

(写真)あいさつする志位和夫委員長=27日、衆院第2議員会館

 みなさんへ心からの連帯のあいさつを送りたいと思います。

 私は、今度の通常国会の代表質問で、民法を改正して選択的夫婦別姓の導入に踏み込むべきだ、この制度の導入によって不利益を被る人は誰もいないはずだ、なぜこれを拒むのか、もし拒むのだったら理由をあげてくださいというように安倍晋三首相にただしました。

 首相は答弁で二つの理由をあげて導入に後ろ向きの姿勢を示しました。

家族のあり方を国が指図するな

 一つは、「夫婦別姓は家族のあり方に深く関わる」という言い分です。首相はあいまいに述べましたが、本音を言えば、家族のきずなが壊れるということだと思います。

 しかしそんなことはありません。先日、夫婦別姓、事実婚の夫婦の間で育っているお子さんの訴える集いに参加して一人ひとりの訴えを聞きました。「お父さんとお母さんは別姓だけど、愛情で結ばれていて、私は誇りを持っています」とそれぞれのお子さんがおっしゃった。「同姓だからきずなは壊れない、別姓だからきずなは壊れる」ということに何の根拠もありません。

 だいたい家族のあり方は国が上から指図して決めるものではありません。家族のあり方は多様であって、当事者の自由な選択に任されるべきです。それが憲法が規定している個人の尊厳ではないかと思います。

選択制だから誰も不利益を被らない

 もう一つ、総理が述べた言い分は「国民の間にさまざまな意見がある」ということでした。

 すでにご発言でもあるように、朝日新聞の世論調査でも69%が賛成です。それから政府の調査で婚姻が一番多い30代で84%が賛成。圧倒的多数が賛成だと結論が出ています。

 もちろん反対の方もいらっしゃいますが、さまざまな意見があって、最後まで一定の反対が残ったとしても「選択的」ですから、誰もこれによって不利益を被ることはありません。さまざまな意見があったとしても選択的夫婦別姓制度を導入しない理由にはならないと思います。

“昔の制度がいい”という流れの克服を

 あともうひと押しというのが今の到達点ではないかと思います。先ほどもお話があったように、夫婦同姓を強制する制度はもともと明治の民法の時代の「家制度」によってつくられ、戦後、本当は新しい憲法のもとできちんと改めなければならなかったのが、今まできてしまったものであります。

 やはり、“昔の制度がいい”という流れを克服していくことがどうしても必要です。

 ぜひみなさんと力をあわせて必ず民法改正を実現するためにがんばり抜きたいという決意を申し上げ、ごあいさつとさせていただきます。ともにがんばりましょう。