志位和夫 日本共産党

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主な活動

2020年1月15日(水)

日本共産党第28回大会

綱領一部改定案 志位委員長が報告


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(写真)綱領一部改定案の報告をする志位和夫委員長=14日、静岡県熱海市

 綱領一部改定案の報告に立った志位委員長は、2カ月半にわたった全党討論で一部改定案に対し「賛成と歓迎が大きな流れとなっている」と概括したうえで、討論と情勢の進展を踏まえて重点的に報告しました。

一部改定の意義

 今回の改定は、綱領第3章・世界情勢論を中心に、それとの関係で第5章・未来社会論の一部を改定するものですが、志位氏は「綱領全体の生命力を一段と豊かに発展させる意義をもつものとなった」と述べ、その意義を三つの角度から強調しました。

 第一に、21世紀の世界の大局的な発展方向を明らかにし、日本における社会変革の事業を世界的視野にたって前進させるうえで、大きな力となることです。第二に、日本のたたかいを世界の流れの中に位置づけて発展させ、国際連帯をつくる上で大きな力となることです。第三に、中国に対する認識の見直しは、綱領全体の組み立てにかかわる見直しを求めるものとなったことです。

中国をどうみるか

 新しい大国主義・覇権主義の誤りをいっそう深刻にする中国の動向を踏まえ、「社会主義をめざす新しい探究が開始」された国とした部分を削除する一部改定案に関し、全党討論で出された疑問・質問に答えました。

 「提案に賛成だが、もっと早ければよかった」との声に対し、2008~09年以降、中国にさまざまな問題点があらわれたさいに日本共産党が節々でそれを率直に指摘してきた経緯にふれ、「一部改定案での提案は、この10年余、十分に慎重に中国の動向を見極め、節々で率直かつ節度をもって態度表明を行いつつ、動かしがたい事実と実体験に即してくだした結論です」と強調しました。

 「中国をどういう経済体制とみているか」「中国でなぜこうした誤りが起こったか」などの質問にも詳しく答えました。

 志位氏は、中国について、「社会主義をめざす新しい探究を開始」した国とみなす根拠はもはやないという判断は「『社会主義』を名乗る国の大国主義・覇権主義との闘争を開始して以降、今回が初めてのこと」であり、半世紀にわたる「自主独立の党としてのたたかいの歴史的経験を踏まえたもの」と強調しました。

 今後中国と向き合う際の姿勢について、(1)「中国脅威」を利用して軍事力増強をはかる動きには断固として反対する(2)中国指導部の誤った行動は批判するが、「反中国」の排外主義をあおり立てることや、過去の侵略戦争を美化する歴史修正主義には厳しく反対を貫く(3)中国は最も重要な隣国の一つであり、わが党の批判は、日中両国、両国民の本当の友好を願ってのものである―との3点を貫くと表明しました。

「世界の構造変化」

 「20世紀の世界の構造変化」のもと、21世紀に起こった前向きの変化を明らかにした綱領第9節に関し、2点を報告しました。

 一つは、「核兵器のない世界」にかかわる動きです。昨年来日したローマ教皇が核兵器禁止条約の発効への決意を表明した発言について、「国内外に多大な感動と共感を広げました」と語り、強く歓迎すると表明。日本政府が禁止条約に背を向けていると批判し、「宗教・宗派の違いを超えて、この人類的課題のために力をつくそう」とよびかけました。

 もう一つが、ジェンダー平等です。ジェンダーは「女らしさ、男らしさ」などの行動規範や役割分担を指し、「社会的・文化的につくられた性差」と定義されるが、それは時々の支配階級が人民を支配・抑圧するために政治的につくり、歴史的に押し付けてきたものだと指摘。ジェンダー平等を求めるたたかいは、こうした政治を変えるたたかいだと強調しました。

 日本の遅れの原因は、財界・大企業が利益優先の立場からジェンダー差別を利用していること、戦前の男尊女卑、個人の国家への従属を当然視する逆行が、安倍政権で著しくなっていることにあると指摘。ジェンダー平等を求める多様な運動に「ともにある」(#WithYou)の姿勢で参加するとともに、党としても学び、自己改革する努力を表明しました。

資本主義の諸矛盾

 志位氏は世界資本主義の諸矛盾について、貧富の格差の拡大、気候変動について資本主義の枠内でもその是正・抑制を求める最大の取り組みが求められると強調。これらの取り組みの中から「利潤第一の経済システムを変える必要がある」などの声が起こり、貧富の格差が空前の広がりを見せる米国で「社会主義」の新たな「復権」が起きていることは注目すべきだと語りました。

 地球規模での気候変動について、問題の先送りは許されない非常事態=「気候危機」に直面していると強調。「グローバル気候マーチ」に連帯し、気候変動抑止のための緊急の行動を発展させようとよびかけました。

 帝国主義と覇権主義の問題で、トランプ米政権はよりあからさまな帝国主義の政策にしがみついていると告発。それが端的に表れたのがイラン革命防衛隊幹部の殺害であり、打開の方法は外交的解決の道に戻る以外にないと強調しました。

未来社会にむけて

 志位氏は、一部改定案に「発達した資本主義国での社会変革は、社会主義・共産主義への大道」という規定を書き込んだことの意味を解明。資本主義の高度な発展が、未来社会に進む客観的・主体的条件をつくるとして、改定案はその要素を5点で列挙したと紹介。発達した資本主義国には「社会主義・共産主義を建設するために必要な前提がすでに豊かな形で成熟しており、『豊かで壮大な可能性』が存在します。『大道』と表現したのはそういう意味です」とのべました。

 資本主義の発展が遅れた国ぐにでの社会主義変革に大きな困難が伴うことは歴史が証明しているとして、8中総の結語で「一つの『割り切り』をした」と特徴づけたのは、これら全体を踏まえた結論だと話しました。

 資本主義の発展がつくる未来社会に進む条件は、「高度な生産力」「経済を社会的に規制・管理する仕組み」という資本主義の発展が必然的に作り出す要素と、「国民の生活と権利を守るルール」「自由と民主主義の諸制度と国民のたたかいの歴史的経験」「人間の豊かな個性」という人民のたたかいによって現実のものになる要素があると強調。「いまのたたかいは、そのすべてが未来社会へとつながっており、未来社会を根本的に準備するものです」と語りました。

「特別の困難性」

 最後に志位氏は、発達した資本主義国における社会主義的変革の「特別の困難性」とは、多数者革命を「開始する」ことの困難性だと指摘。「開始する」ことは困難でも、民主主義革命を実現し、社会主義的変革の道に踏み出すならば、はかりしれない「豊かで壮大な可能性」が存在すると強調。「『特別な困難性』を突破して、未来社会における『豊かで壮大な可能性』を現実のものにするロマンある仕事だと胸に刻んで奮闘しようではありませんか」と呼びかけると、大きな拍手に包まれました。