志位和夫 日本共産党

力をあわせて一緒に政治を変えましょう

演説・あいさつ

2019年12月15日(日)

京都市長選 志位委員長の訴え


 京都市で行われた「つなぐ京都2020」大街頭演説(14日)での日本共産党の志位和夫委員長の訴え(全文)は次の通りです。


写真

(写真)訴える志位和夫委員長=14日、京都市下京区

 京都のみなさん、こんにちは(「こんにちは」の声、拍手)。日本共産党の志位和夫です。

「普通の市民が政治をつくる」――共同の輪を広げ、必ず市長に

 福山和人さんは、私は、熱いハートをもった最強・最高の候補者だと思います。(拍手)

 「普通の市民が政治をつくる」、このことを理念に貫いてこられた。政治は一握りの大金持ちや官僚のものじゃない、99%の市民のものであり、普通の市民こそが政治をつくる主人公だ――この信念を貫いているからこそ、福山和人さんのまわりには、立場の違いを超えて市民の共同の輪が、日に日に広がっているのではないでしょうか。(拍手)

 福山さんは、昨年春の京都府知事選で、全府で44%、市内では46・5%を獲得しました。みなさん、がんばれば勝てますよ(拍手)。みんなで勝とうではありませんか(拍手)。共同の輪を広げに広げ、必ず市長になってもらおうではありませんか。(大きな拍手)

くらし第一の市政――「くらし応援すぐやるパッケージ」の実現を

 私は、三つのことを訴えたいと思います。

 第一は、福山和人さんでくらし第一の京都市政をつくろうということです。

 私は、自治体の仕事は一言でいうことができると思います。「住民福祉の増進」です(拍手)。地方自治法に書いてあります。

 この点でいまの市長は大きな問題があると思います。そして福山さんの政策を拝見して、これはいいと思ったのは、「くらし応援すぐやるパッケージ」。大賛成です。

全員制の温かい中学校給食の実現を

 たとえば、全員制の温かい中学校給食を実現することは、みなさんの願いではないでしょうか。(拍手)

 京都市の中学校給食は、選択制のデリバリー弁当です。京都府下には26の自治体がありますが、全員制の給食を実施せず、計画もないのは、京都市と亀岡市だけ。あとは全部やっている。

 京都市では選択制のもとで、生徒さんの4人に1人しか給食を食べていない。選択制で一番悪いのは、子どもさんの中に差別と分断をつくることだと思います(拍手)。給食は教育の一部です。教育に差別は絶対にあってはならないのではないでしょうか(拍手)。ですから、給食というのは全員制が当たり前です。もっといえば、憲法に「義務教育は無償」(第26条)と書いてあるのですから、全員制で無償が当たり前ではないでしょうか。(大きな拍手)

 ところが、いまの京都市政は、「お金がかかる」「他に優先すべき課題がある」といって、やろうとしない。「お金がかかる」というけれど、京都市と亀岡市以外はみんなやっているじゃないですか。京都市だけにお金がないなどという理屈が通るわけがありません。

 ないのはお金じゃない。やる気じゃないですか(「そうだ」の声、拍手)。福山さんに市長になってもらって、中学生全員に温かい給食を実現しようではありませんか。(大きな拍手)

子どもの医療費――中3まで完全無料化に

 それから、子どもの医療費助成の問題も大問題だと思います。

 京都府の制度として中学校3年生までの助成制度がつくられていますが、月1500円の自己負担金があります。そこで京都府下26自治体のうち、京都市を除く25自治体では独自の上乗せを行い、自己負担金を無料にするとか、月200円に抑えるとか、みんな抑えています。京都市だけ、独自の上乗せをやらない。

 どうしてやらないのかと聞きますと、「子どもの医療費の無料化は、国の責任だから、市の仕事ではない」というんですよ。たしかに国の制度として、子ども医療費の無料化は必要だと思います。しかし、国がやらないならば、独自にやってこそ自治体といえるのではないですか。(拍手)

 実は、府の制度で自己負担が月1500円といいましたけれども、8月までは月3000円だった。9月から1500円になったんです。どうして変わったかといいますと、昨年の春の府知事選で福山さんが大善戦をしたから1500円に下がったんです(拍手)。「選挙に負けたが実績はつくった」。今度は、これにとどまらないで、選挙に勝って中学校3年生までの医療費を完全無料にしようではありませんか。(大きな拍手)

やる気も知恵もある人に市長を代わってもらおう

 「くらし応援すぐやるパッケージ」を拝見しますと、子育て、若者、高齢者、地域経済など、10項目の本当に切実な願いがぎゅっとつまっています。市の予算の1%を使えばできるそうです。

 みなさん、やる気も知恵もある人に市長を代わってもらおうじゃないですか。(大きな拍手)

まち壊しを止め、歴史文化都市・京都のまちを次世代に

 第二に訴えたいのは、福山和人さんで京都のまちを守ろうということです。

 いま京都では、市内のいたるところにホテルや簡易宿泊所が建設され、京都のまちが壊され、人が住めないまちにされつつあるとうかがいました。

 とりわけひどいと思うのは、世界遺産の仁和寺の、あの二王門の前に大型ホテルを建設するというんです。

 号令をかけたのは誰ですか。安倍政権です。直接の責任者は菅官房長官です。インバウンド(訪日外国人)を増やせ、ホテルを建てろという号令を全国の自治体にかけました。

 それに真っ先に応えたのが京都市なんです。小学校の跡地などをホテル用地に提供しました。さらに国内外のホテル業者に特別の便宜を図るための特別の誘致制度をつくりました。(「上質宿泊施設誘致制度」)

 仁和寺の門前の大型ホテル計画は、この誘致制度の適用第1号だといいます。世界遺産ですから、本来ならば景観を守らないといけません。バッファーゾーンという緩衝地帯があって、本来ならばさまざまな規制がかかる土地に、大型ホテルを建て、仁和寺の景観を台無しにしようという、こんな反文明的なことを許してはなりません。(大きな拍手)

 仁和寺の桜は「御室(おむろ)桜」と呼ばれております。吉野と並ぶ桜の名勝ですね。菅官房長官は「桜は見たくない」といったそうですよ(笑い)。菅さんが桜を見たくないのは勝手だけれど、仁和寺の「御室桜」の景観を壊すことは絶対に認めるわけにはまいりません。(拍手)

 福山和人さんで、歴史文化都市・京都のまちを次世代に引き継ごうではありませんか。(大きな拍手)

福山さんの勝利で、安倍政治に引導を渡し、京都から日本の政治に春を呼ぼう

 第三に訴えたいのは、福山勝利でこの京都から日本の政治を変えようということです。

「桜」疑惑――今度ばかりは逃げ切れない

 いま国政では「桜を見る会」疑惑が沸騰しております。私は、安倍首相は、将棋で言えばとっくに詰んでいる。二重三重に「詰み」だと思いますよ。今度ばかりは逃げ切れません。逃げさせてはなりません。(拍手)

 「桜」疑惑は、「モリカケ」疑惑と構図がそっくりですが、同時に、私は違いが三つあると思います。

 一つは「モリカケ」の場合、関係者は少数だった。ところが今回は、数千人もの関係者がいます。隠しとおせるわけがないじゃないですか。

 二つ目に、今度の疑惑にかかわって、「ジャパンライフ」――悪徳マルチ商法を行ってきた会社による被害者が7000人もいる。実際の被害で苦しんでいる方が7000人もいる。

 三つ目に、首相に直結した法律違反の疑惑が、政治資金規正法、公職選挙法、財政法、公文書管理法など、たくさんある。

 私たちは閉会中も追及を続けます。通常国会になったら冒頭から徹底的に野党共闘で追及してまいります。(拍手)

 安倍内閣を総辞職に追い込むまでがんばり抜く決意を申し上げたいと思います。(大きな拍手)

国政での野党共闘と、京都での勝利で、日本の政治を変えよう

 そしてみなさん、通常国会が始まるのは、1月20日といわれています。京都市長選が始まるのは1月19日。同時並行ではありませんか。通常国会の冒頭、福山さんが勝てば、その結果は国政にまさに衝撃を与えることになります。

 国政での野党共闘と、福山和人さんの勝利で、安倍政治に引導を渡して、新しい政治をつくろうではりませんか。(「そうだ」の声、拍手)

 「福が来る」という旗が立っております。「福」をみんなの力でこの京都に呼びこみましょう。

 京都から日本の政治に春を呼ぶ素晴らしい勝利を、みんなの力で勝ち取ることを呼びかけ、私たちも共闘の一翼を担ってがんばり抜く決意を申し上げて、訴えとします。(大きな拍手)