志位和夫 日本共産党

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2019年10月9日(水)

消費税 緊急に5%へ減税を

志位委員長が代表質問 衆院本会議

税金は持てるものから


 「こんな税金を、日本の税金の中心にすえて、どんどん引き上げる道を進んでいいのか」―。日本共産党の志位和夫委員長は8日の衆院本会議で代表質問に立ち、消費税の根本問題について安倍晋三首相の認識を正面から追及。消費税廃止を目指すとともに、緊急に5%へ減税し、「二重の経済失政」をただすよう主張し、持てるものから税金を取る税制へと切り替えるよう迫りました。(質問全文)


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(写真)代表質問に立つ志位和夫委員長。奥は安倍晋三首相=8日、衆院本会議

関電疑惑「政府責任で徹底調査」迫る

 消費税が導入されて31年目。志位氏は、政府が消費税を「社会保障のため」「財政再建のため」と繰り返しながら、社会保障は切り下げの連続、国と地方の借金は4倍以上に膨れ上がらせてきたことを指摘。消費税収397兆円に対し、法人3税の税収は298兆円減り、所得税・住民税の税収も275兆円減ったことをあげ、「結局、弱者から吸い上げ、大企業と富裕層をうるおす―。これこそが消費税の正体だ」とただしました。

 また、この20年間の先進国のGDP(国内総生産)の推移を示し、日本が世界でも異常な「経済成長できない国」になっている事実を突き付け、「度重なる消費税増税が、日本経済を世界でも異常な長期低迷に落ち込ませた原因の一つだ」とただしました。

 安倍首相は「大企業と富裕層をうるおすという指摘はあたらない」と言うものの、消費税が大企業と富裕層の減税の穴埋めに使われているという数字は否定できなかったばかりか、税収減の要因が「制度的要因(減税)」と「経済情勢」にあることを認めざるをえませんでした。

 志位氏は、消費税廃止を目指すとともに、緊急に5%に減税するよう主張。2014年に5%から8%へ引き上げた際、政府は「増税の影響は一時的」としながら現実には実質消費支出は5年半たっても回復せず年20万円も落ち込み、実質賃金も年15万円も落ち込んでいることや、日銀短観や内閣府の景気動向指数など直近の経済指標の悪化を示し、「こんなさなかに10%に増税など無謀の極み、『二重の経済失政』だ」「『5%への減税』によって『二重の経済失政』をただすことが必要だ」と迫りました。

 安倍首相は「全体としてみれば消費税率8%の引き上げ判断が誤りだったとは考えていない」などと開き直りました。

 志位氏は、(1)持てるものからきちんと税金を取る(2)無駄遣いを一掃する(3)暮らしを応援することで日本経済を成長の軌道にのせて税収を増やす―の三つを組み合わせれば、消費税に頼らなくても社会保障や教育をよくできると提案。史上空前のもうけをあげる大企業や超富裕層への優遇税制をただし、応分の負担を求めることや、米国防衛としか説明がつかない「イージス・アショア」の配備などの無駄遣いをやめるよう求めました。

 関西電力幹部らが福井県高浜町の元助役から7年間で3・2億円分もの金品を受け取っていた事件について、志位氏は、事件の構図から3・2億円の金品が「原発マネー」の還流であることは明らかだと指摘。その原資は国民の電気料金だとして、「再稼働を推進し、電気料金の値上げを認可してきた政府・経済産業省の監督責任が厳しく問われる」とただしました。また、関電のつくる第三者委員会任せでは肝心な真相が隠されてしまうとして、政府自らが徹底的な調査を行い、他の電力会社に不正がないのかも政府の責任で徹底的に調査するよう求めました。