志位和夫 日本共産党

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談話・記者会見

2019年6月14日(金)

希望を語り、党の魅力を伝え、躍進めざす

日本記者クラブ 志位委員長が会見


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(写真)記者会見する志位和夫委員長=13日、日本記者クラブ

 日本共産党の志位和夫委員長は13日、日本記者クラブで会見し、参院選で市民と野党の共闘の勝利と、日本共産党の躍進で、「安倍政治サヨナラ」の審判を下し、希望ある新しい政治をめざす党の基本的立場を表明しました。

 参院選をどうたたかうかについて、5月の第6回中央委員会総会で(1)批判とともに希望を語ろう(2)共産党そのものの魅力を語り、積極的な党支持者を増やそう―という「二つの力点」を確認したと紹介。安倍政治の問題点を、事実と道理に基づいて、また国民の願いとの関わりで明らかにする冷静な批判を心がけたいと語りました。同時に、日本共産党の対案を語り、国民の心に響く、わかりやすい言葉で、明日への希望を語る選挙にしたいと述べ、「くらしに希望を―三つの提案」と“消費税に頼らない別の道”、提言「個人の尊厳とジェンダー平等のために」を具体的に説明しました。

 「共産党の魅力を語る」という点では、「しんぶん赤旗」6月号外の片面が、「知ってほしい共産党のこと」と、党の理念、綱領、歴史などをわかりやすく伝えていることを紹介しました。

 市民と野党の共闘について、野党統一候補の合意と、共通政策が大きく前進し、「各選挙区で最大限の協力をはかり、すべての1人区で勝利をめざす」と表明。国民の切実な願いを実現するには「財界中心」「アメリカいいなり」という「二つのゆがみ」にぶつかるとして、「二つのゆがみ」を根本からただす綱領をもっている日本共産党を伸ばしてこそ切実な要求を実現できると強調しました。

 志位委員長は質疑応答で、「北朝鮮、中国の緊張をどうみるか」を問われて志位氏は、北朝鮮の核開発を批判し、放棄を求めると同時に、米朝・南北首脳会談という「対話による解決の流れ」が起きているとして、「ジグザグもあるが対話による解決しかありません。その道を粘り強く続けることを求めたい」と表明。

 中国について、第27回党大会で「新しい大国主義、覇権主義のあらわれ」を批判したと紹介し、「中国の一連の行動に憂慮し、批判しています」と語りました。同時に「軍事力を背景にした行動に対して、日本も軍事力増強で対抗するならば悪循環になります。ASEAN(東南アジア諸国連合)の諸国が努力しているように、北東アジアでも紛争問題を対話で解決するルールづくりが大切だと考えます」と述べました。

 安倍政権打倒後の政権参加を問われた志位氏は、「野党連合政権をつくろうとよびかけてきたし、政権に参加する用意はあります。市民連合と合意した共通政策13項目は、国政の根幹の問題で共通の方向を合意し、くらしの問題でも一致点が広がっています。十分政権を構成できると考えています」と話しました。

 天皇の「代替わり」で、衆参本会議の賀詞決議に賛成した理由が質問されました。志位氏は、戦前の天皇絶対の専制政治が、戦後、憲法によって根本から変わったと指摘。憲法1条で、「(天皇の)地位は、主権の存する日本国民の総意に基く」と規定し、4条で「国政に関する権能を有しない」とされたもとで、天皇の制度は戦前のような社会進歩の障害にはならないこと、2004年の綱領改定で「君主制の廃止」という課題を削除したことを紹介。「いま一番大事なのは、憲法4条の制約条項をはじめ憲法の条項と精神を順守させること、天皇を政治利用させないことです」と強調しました。

 その上で、“天皇の制度は民主主義および人間の平等の原則とは両立しない制度であり、民主共和制をめざすという立場に立つ”と綱領で明記していることを紹介。「同時に、天皇の制度は、憲法上の制度です。その存廃は将来、情勢が熟したときに国民の総意によって解決されるべきだと綱領に書いたんです。そうしますと、かなり長期にわたって天皇の制度と共存することになります。綱領では天皇の条項も含めて憲法の全条文を守ると明記しています。憲法上の制度である天皇の制度に対して、即位、慶事、弔事などの際に儀礼的な敬意を払うことは、当然だと考えています。同時に、過度に天皇を礼賛したり、国民に祝意を強制することには国会でも反対してきました」と語りました。