志位和夫 日本共産党

力をあわせて一緒に政治を変えましょう

主な活動

2019年5月13日(月)

日本の命運かかる参院選 「比例を軸」に共産党躍進必ず

第6回中央委員会総会開く

臨戦態勢直ちに「必勝作戦」やり抜こう


 日本共産党は12日、党本部で第6回中央委員会総会を開きました。想定される参院選公示日の7月4日まで2カ月を切るなか、参院選勝利に向けた意思統一をはかるためです。志位和夫委員長が、(1)統一地方選をふまえた参院選にのぞむ構え(2)政治論戦の力点(3)選挙戦の宣伝・組織方針―を主題に幹部会報告(全文)を行いました。


写真

(写真)第6回中央委員会総会で報告する志位和夫委員長=12日、党本部

志位委員長が幹部会報告

 このなかで7月4日までに、(1)選挙勝利に必要な草の根での宣伝・組織活動を、全党の底力を発揮し、選挙の「担い手」を広げに広げながらやりぬく(2)党の自力をつけながら選挙をたたかう、という二つを課題とした「参議院選挙必勝作戦」にとりくむことを呼びかけました。討論で26人が発言。志位氏が討論の結語を述べ、幹部会報告と結語を全会一致で採択しました。

 志位氏は報告で、参院選に向かう今の情勢について「国民のたたかいによって、安倍政権があらゆる面で追い詰められており、政治を変える希望は大いにある」と強調するとともに、国会での絶対多数を背景に安倍政権による反動的打開の危険も直視する必要があると指摘。「行き詰まった安倍政権に退場の審判をくだし情勢を前向きに打開するか、反動的打開を許すか。参院選はまさに日本の命運のかかった歴史的な政治戦だ」と参院選の歴史的意義を力説しました。

 そのうえで、自民・公明とその補完勢力を少数に追い込み、政治を変える大きなカギの一つとなる市民と野党の共闘成功と、日本共産党躍進それぞれについての現状と方針を報告。決定的なカギとなる党躍進に向けては、比例代表5議席、選挙区3議席の現有確保すること自体どちらも容易ではないとの厳しさを直視しつつ、6年前の参院選になかった新しい前進・躍進の条件に確信をもって「比例代表で850万票、15%以上」に正面から挑戦することを呼びかけました。

 政治論戦では、「二つの力点」を強調しました。

 その第一は、安倍政治のどこが問題かを事実と論理にもとづいて、国民の要求との関係で明らかにしていく冷静な批判とともに、政治を変える現実的な道を示し、明日への希望を語ろう、ということです。その力点を踏まえ重視すべき五つの争点を詳しく報告しました。

 力点の第二は、日本共産党の魅力を語り、「共産党だから支持する」という積極的な支持者を増やそう、ということです。「消費税に頼らない別の道」「北東アジア平和協力構想」など日本共産党ならではの政策への支持と共感を広げること、同時に、その政策的立場の根本には日本共産党の綱領、理念、歴史があり、ここにこそ日本共産党の大きな魅力があると強調。国民の関心、疑問にかみあわせ、党そのものの魅力を自由闊達(かったつ)に語ろうと呼びかけました。

 宣伝・組織方針では、全党が「比例代表選挙を軸にする」ことを絶対に言葉だけにせず、文字通り貫くことを強調。比例選挙で日本共産党の支持票を広げれば広げるほど、三つの現職区をはじめ複数選挙区での勝利も、野党共闘でたたかう1人区での勝利の道も開かれるとして、「『比例を軸に』を、過去のどの参院選でもなかったような割り切り方で、文字通り中心にすえよう」と訴えました。

 また、選挙戦をたたかううえでは、党の自力そのものを強くする仕事にとりくみながら、あらゆる可能性を生かし、選挙をともにたたかう「担い手」を広げることに徹してたたかいぬこうと訴え。そのために(1)すべての支部と党員の総決起(2)読者、後援会員、支持者のすべてを対象に「担い手」になっていただく「折り入って大作戦」を行う(3)市民とともにたたかう選挙に(4)民青同盟と力をあわせてたたかおう―の4点を強調しました。

「暮らしに希望を―三つの提案」を提起

志位委員長

 志位委員長は幹部会報告の政治論戦のなかで、「いま求められているのは、家計を応援し、格差と貧困をただし、国民が暮らしの明日に希望のもてる政治への切り替えだ」と述べ、緊急の課題として参院選で「暮らしに希望を―三つの提案」を訴えてたたかうと強調しました。

 1、8時間働けばふつうに暮らせる社会を

 最低賃金を全国一律1000円に引き上げ、1500円をめざす。「残業は週15時間、月45時間まで」を法律で規制。非正規雇用労働者の正社員化。介護、保育労働者の月5万円賃上げ。

 2、暮らしを支える社会保障を

 国保料(税)のこれ以上の値上げを許さず、公費1兆円の投入で抜本的引き下げ。国の制度として子どもの医療費の就学前までの無料化。マクロ経済スライドをやめ「減らない年金」を実現。低年金者全員に月5000円、年間6万円給付。低所得者の介護保険料を軽減。生活保護削減を中止し支給水準を回復。障害者福祉・医療の無料化。

 3、お金の心配なく学び、子育てができる社会を

 大学・専門学校の授業料をすみやかに半減し、段階的に無償化。70万人に月額3万円以上を支給する給付奨学金制度の創設。すべての奨学金を無利子化。義務教育の完全無償化。「幼児教育・保育の無償化」を消費税に頼らず実施し、認可保育所の増設で待機児童を解消。

 志位氏は、この「三つの提案」を実行することは「最も効果的な景気対策ともなり、日本経済の持続可能な成長をうながす本道ともなる」と強調。これに必要な財源7・5兆円を「消費税に頼らない別の道」でまかなう財源案も示しました。