志位和夫 日本共産党

力をあわせて一緒に政治を変えましょう

党の会議での報告

2019年1月18日(金)

全国都道府県・地区委員長会議 志位委員長のまとめ


 全国都道府県委員長・地区委員長会議で志位和夫委員長が16日に行った討論のまとめは次の通りです。


写真

(写真)討論のまとめをのべる志位和夫委員長=16日、党本部

 2日間の会議、おつかれさまでした。

 私は、常任幹部会を代表して、討論のまとめを行います。

歴史的な連続選挙を勝ち抜く決意が語られた

 2日間の討論で、57人の同志が発言しました。全体として、きわめて豊かで充実した討論になったと思います。

 全国では、リアルタイムで1万2948人が視聴しました。340通の感想文が寄せられています。感想文では、統一地方選挙と参議院選挙の連続選挙の歴史的意義をとらえ、必勝への熱い決意があふれるように語られています。

 2日間の討論では、報告を正面から受け止め、連続選挙を勝ち抜く決意が語られました。とくに地区委員長のみなさんが、それぞれの地域で直接責任を負っている政治戦に勝ち抜くための指導的イニシアチブを発揮する決意を語ったことは、たいへんに重要であります。この会議は、みなさんの奮闘で、大きな成果を挙げたということができると思います。

法則的な党活動で、選挙に勝つとともに、選挙を通じて強く大きな党を

 この会議は、「支部が主役」の党づくりを学びあう「組織活動の全国交流会」としても位置づけましたが、この点でも、報告をふまえてたいへんに豊かな経験交流が行われました。

 「選挙のなかでこそ法則的な党活動を」という立場で、創造的な探求・開拓を行っているたくさんの発言がされました。この点でも、この会議は豊かな成果をおさめたと思います。発言は、そのすべてを大急ぎで「記録集」としてまとめて、全党のみなさんが活用できるようにしたいと思います。

 私は、報告で、地区委員長のアンケートから学んだこととして、七つの点をのべましたが、それを受けて発言では、大いにその内容を生かしていこうという決意や抱負が語られました。

 神奈川県川崎中部地区の佐川委員長は、「この(報告での)提起は七つ全部ではなく、一つでも、二つでもヒントをつかむことが大事で、わが地区の法則的な探求・発展をつくる、オリジナリティーある地区委員会をつくることだと受け止めました。川崎中部は支部にでかけて学び、知恵と力をつくすリーダーシップということを探求してきましたが、今回の報告や発言をヒントにして、全面的にオリジナリティーをつくっていきたい。考えただけでも楽しくなります」と発言しました。

 埼玉県西南地区の辻委員長は、報告で1番目にのべた「地区委員長の構えが党組織の全体を励ます」という点にしぼって、これまで努力してきた内容を語りました。「これまでは支部から見ると地区委員会はまだまだ『上にある存在』という受け止めもありました。私たち地区機関は、課題を押し付けに行くわけではなく、一緒に困難に立ち向かい打開の糸口を見いだすため、一緒に綱領を実現するために行くようにしています。とにかく現場に足を運び、『支部や支部長と同じ目線で同じ方向を向いて一緒にたたかうんだ』という構えを見せることが大事だと考え、時間を惜しまず現場に行く努力を続けてきました。そうした活動の中で『特別月間』では52人の新入党員を迎え、読者拡大でも11月、12月と日刊紙、日曜版とも前進できました。『必勝作戦』の提起も非常に前向きに受け止められるようになってきています。この間の努力で感じているのは、報告でのべられた地区委員長の構えが党組織の全体を励ましているということです。そういう構えが全地区に伝わり、全地区が意気に感じているということです」

 報告では、地区委員長のアンケートから私たちが学んだこととして7点をのべたわけですが、報告でも強調したように、そのなかから一つでも二つでもヒントをつかみ、実践に踏み出すことが大事だと思います。一つでも二つでも実践に踏み出し、新しい突破口を開けば、次の発展の新しい展望が開けてくる。党の活動は、そうしたダイナミックな発展の仕方をするのではないでしょうか。山登りと同じでありまして、一つの峰を登れば、さらにその先にもっと高い峰が見えてくる、そういうふうに発展していくものだと、私は思います。

 そして「オリジナリティーある地区委員会をつくっていきたい」という発言がありましたが、315の地区委員会、315の地区委員長には、それぞれ個性があって当然です。315あれば315通りの「オリジナリティー」があって当然です。

 今回の会議の成果を生かし、選挙のなかでこそ法則的な党活動を探求・発展させ、選挙に必ず勝つとともに、選挙を通じて強く大きな党をつくる。そして次のたたかいでさらに大きな成功をおさめる。そういう大きな志をもって頑張りぬこうではありませんか。

安倍政治の矛盾と破たんの焦点をつかみ、攻めに攻める論戦とたたかいを

 情勢をどうつかみ、どう活動するかについても討論で深められました。

 報告では、安倍政治が、あらゆる問題で深刻な矛盾が噴き出し、破たんに陥っているとのべました。とくに「矛盾と破たんの焦点をしっかりつかもう」ということを強調しました。たとえば消費税増税について言えば、「こんな経済情勢のもとで増税していいのか」――ここが矛盾の最大の集中点となっている。あらゆる問題で、そういう矛盾と破たんの焦点をしっかりつかんで、攻めに攻める論戦とたたかいに取り組むことが重要だと訴えました。

 こうした安倍政治の矛盾と破たんが深刻な形であらわれていることが、討論でも報告されました。

 京都の渡辺府委員長は、「5中総は安倍政治の大破たんを強調したが、あれからわずか3カ月で大破たんがいっそう進行しています。消費税の問題では、増税反対の1万人アピール運動を展開しています。協同組合、業界団体、学者など広く共同が発展しています。藤井聡京大教授が『京都民報』のインタビューに応じてくれ、『10月の消費税増税は法律で決まっていることですが、中止となる可能性はもちろんあります。デフレ不況の中で消費税を増税することは日本経済に破壊的なダメージを与えることは確実です』と語っています。あきらかに消費税問題は、報告で言われたように『火だるま』状態です。攻めに攻めていきたい」と発言しました。

 青森県三八地区の松橋委員長は、「八戸市と商工会議所主催で1000人が集まった新年賀詞交歓会で商工会議所の会頭が冒頭に『消費税10%は困る』と主催者あいさつをしました。昨年の11月の漁業法改定については、漁協の組合長を訪問すると、組合長は1時間以上も熱弁をふるい、『突然の漁業法の改正は許されない。自分は選挙で選ばれた海の県会議員である海区調整委員だ』と、何の相談もなく法律が強行されたことに怒り心頭でした」と報告しました。香川県東部地区の田辺委員長は「漁業法改悪に対して、漁協のみなさんの激しい怒りがわきおこり、新しい共同の運動が始まりつつある」ことを語りました。地方では、消費税増税にくわえて、漁業、農業にかかわる悪法強行への怒りも広がっていることが語られました。

 沖縄の赤嶺県委員長・衆議院議員は、「辺野古への土砂投入は属国日本の醜い姿に対する怒りに火をつけました。沖縄県民の予想を超えて全国に怒りが広がっています。ここまでの変化を私も予想していませんでした」とのべました。百戦錬磨の赤嶺さんであっても、予想していなかったようなスピードで県民の怒りが全国に広がり、世界に広がっている。ここでも安倍政権は大きな政治的な破たんに陥っているわけであります。

 こうした安倍政治の矛盾と破たんの一番の焦点――ここをしっかりつかんで、そこを攻めに攻める論戦とたたかいに取り組み、統一地方選挙と参議院選挙を「安倍政治サヨナラ選挙」にしていこうではありませんか。

安倍政治への批判とともに、私たちの改革の展望を語り、希望を語ろう

 そのさい、討論を聞いていて大切だと思ったことは――これは報告でも強調したことですが――、どんな問題でも、党綱領にもとづく私たちの改革の展望を語り、希望を語ることが重要だということです。

 長野県諏訪・塩尻・木曽地区の上田委員長の次の発言は、たいへんに重要だと思って聞きました。

 「どこでも安倍政治がひどいという怒りがあります。『しかし野党は本当にまとまれるのか』、『政権をとっても民主党のようなことになりはしないか』、『政権を任せることができるのか』という迷いが有権者のなかには根強くあります。安倍政権の批判だけでは党の支持は広がりません。今どうしたらこの政治を変えられるのか、どういう政治をつくるのかの希望と展望を有権者に語ることができるか、届けることができるか、これがカギだと感じています。一人ひとりの党員が、安倍政権を倒すための声をあげ、綱領が示す新しい政治の姿、その政治をつくる楽しさを生き生きと語り、行動できるようにすることが、地区委員長としての最大の任務だと感じています」

 これはとても大事な観点であります。

 日本共産党ほど、安倍政治を倒した後の日本をどうするのか、日本の新しい政治の姿を全面的に示している党はありません。わが党は、緊急の課題への対応として、5中総決定で「平和のための五つの緊急提案」、「暮らし第一で経済を立て直す五つの改革」という太い政策的方向を明らかにしています。「北東アジア平和協力構想」、日ロ領土問題の解決の方策、徴用工問題の公正な解決の道など、外交問題でも抜群の政策的な先駆性を発揮しています。そして「異常なアメリカいいなり」「財界・大企業中心」というゆがみをただす国政の抜本的な民主的改革の方策を綱領であきらかにしている党が日本共産党であります。

 展望と希望を、生きいきと、豊かに語るうえで、中央としてさらに努力していきたいと決意しています。安倍政治への最もきびしい批判とともに日本共産党ならではの展望と希望を大いに語り広げる、そういう選挙にしていこうではありませんか。

「必勝作戦」の成功を(1)――全支部・全党員の運動にしていくことは可能

 私たちが直面する最大の課題は、「統一地方選挙必勝作戦」を何としても成功させ、1、2月に党の躍進の流れをつくりだして、統一地方選挙で必ず前進・躍進を勝ち取る。ここにあります。すべての同志が、発言のなかで「必勝作戦」を成功させる強い決意を語りました。私は、討論を聞いて、大切だと考えたことを、3点ほどのべたいと思います。

 第一は、「必勝作戦」を成功させる最大の保障は、この運動を全支部・全党員の運動にしていくことにありますが、そういう運動にしていくことが可能だということが、討論を通じて浮き彫りになったということです。

 すなわち、連続選挙の歴史的意義を語り、この選挙に本気で勝とうとすれば、まずは「必勝作戦」をどうしても成功させなければならないことを、正面から訴えるならば、支部と党員は必ずこたえてくれる。ここに確信をもって、目標をやり抜くことに挑戦したいと思います。

 埼玉県中部地区の山本委員長の発言はたいへん印象的でした。

 「1月初めの上尾市の支部長会議では、新年初めての支部長会議なので、『新年の抱負など、全員発言にしよう』と提起したのですが、支部長の方から、『本当に地区は県議選で勝とうと思っているのか?』、『党旗びらきの提起は、統一地方選という目前に迫った関門をまず突破する、勝利に向けてやるべきことをやり抜くということではないのか?』、『対話・支持拡大など、遅れている支部をそのままにしていいのか?』、『本番になってから本格化するという従来の状況を変えようと言っている。上尾の現状もそうなっているのではないか?』などと言われました。まさに、機関の構えの問題を、支部長から提起されました。大いに反省し、対話・支持拡大への援助をどうするか、担当地区役員との相談が始まっています」

 こういう率直な報告でした。支部は、何としても勝たなければならない、いてもたってもいられないという思いになっている、地区がそれにしっかりこたえなければという発言だったと思います。

 神奈川県北部地区の堀口委員長は次のように語りました。

 「党旗びらきのあいさつで『必勝作戦』が提起され、地区委員会総会で議論しました。情勢論議はあんなに活発だったのに、『必勝作戦』の議論では、水を打ったようにシーンとなりました。ただ、議論を重ねるうちに、『年末の行動は多くの支部が頑張った。ただ、まだまだ一部の党員の活動になっているのが実態だ』、『対話をすれば相手から噴き出すように言葉が返ってくる』、『やっぱり党員を増やすことが重要だ』と議論を重ね、『何としてもこの目標をやり切って、再選を勝ち取る』、この決意がみなぎりました」

 統一地方選挙と参議院選挙に何としても勝ちたい――都道府県、地区委員会の同志も、支部の同志も、そう願わない同志はいないと思います。ですから、私たちがここに信頼をおいて、報告で強調した連続選挙の歴史的意義――新しい軍国主義とファシズムへの歴史逆行を許さず、“安倍政治サヨナラ選挙”にしていくこと――を大いに語り、「必勝作戦」を思い切って提起すれば、必ずこたえてくれる。全支部・全党員の運動にしていく道が開かれてくる。ここに確信をもって頑張りぬこうではありませんか。

「必勝作戦」の成功を(2)――「集い」を活動の推進軸にすえよう

 第二は、「綱領を語り、日本の未来を語り合う集い」を、「必勝作戦」成功のうえでも、推進軸にしていこうということです。

 私たちは、5中総決定で、「集い」を、「選挙活動、党活動全体を発展させる推進軸」と位置づけ、「日本列島の津々浦々で開こう」ということを確認したわけですが、「必勝作戦」を成功させるうえでも、「集い」を、支部を基礎に、全国で網の目のように開くことを、推進軸にすえたいと思います。

 私は、討論を聞いておりまして、「集い」の持つ大きな威力が三つの点で浮き彫りになったと思います。一つは、積極的支持者を増やす。二つ目は、選挙の担い手を増やす。三つ目は、党員を増やす。こういう運動であることが、討論を通じて浮き彫りになったと思います。

積極的支持者を増やす

 一つ目の「積極的支持者を増やす」ということは、多くの発言からそれが裏付けられましたけれども、三重県南部地区の谷中委員長の発言は、とても大事なことをのべたと思います。

 「南勢支部は得票目標20%が町議選では獲得できるのに、国政の比例選挙で半分しか入らない状況を話しあいました。昨年11月から毎週1回土曜日に、18ある全集落で『集い』を開くことを決め、昨日までに約半分の集落で『集い』に取り組み、3月中に全集落での『集い』と全戸訪問を終える計画です。『集い』では、『共産党が政権を取ったら天皇制はどうするのか』、『資本主義をやめるのか』、『自衛隊はどうするのか』など、たくさんの質問が出され、いつも時間オーバーとなり、夜の11時半まで続いた時もありました。『共産党って怖い党やなかったんやな』と言われ、こちらもびっくりすることもありました。支部では、『なぜ比例票が(町議選の)半分しか入らなかったのか、「集い」に取り組んでよくわかった』という声が寄せられています」

 この発言の最後の部分がとても大事です。町議選では投票してくれるような方であっても、政党を丸ごと選ぶ比例代表選挙になりますとなかなか投票には至らなかった。その理由は、いろいろあると思いますが、「集い」で疑問として出されたようなさまざまな問題――天皇制の問題、資本主義・社会主義の問題、自衛隊の問題、「怖い党ではないか」という問題、そういう問題が引っかかっていて、「共産党だから支持する」という積極的支持者にするうえで、まだ課題が残されていた。そういうことが「集い」に取り組んでみてわかったという話でした。逆に言えば、「集い」に取り組めば、そういう疑問が一つひとつ解決され、積極的支持者がどんどん広がるということを示していると思います。

選挙の担い手を増やす

 第2点は、「選挙の担い手を増やす」。大阪府木津川南地区の能勢委員長の発言は、そこに一つの焦点をあてた発言だったと思います。

 「地区委員会総会で、『必勝作戦』の意思統一を朝から夕方まで時間をかけて行いました。勝利のための担い手づくり、自力づくりに正面から取り組むことを突っ込んで議論しました。この1年間、『集い』革命を起こそうと、支部主催の『集い』の開催と入党呼びかけに挑戦する支部、党員を広げることにこだわってきました。『集い』はこの1年間で77%の支部が取り組むところまで発展し、有権者の中に積極的支持者を増やしながら確実に結びつきを深める力になっています。いま真剣に、気軽に入党を呼びかける流れが生まれつつあります。入党呼びかけ運動は、選挙の担い手づくりそのものです。入党を呼びかける中で私たちの熱意が相手に伝わり、相手をよく知り、前向きな思いを引きだせるからです。確実に信頼関係が深まります」

 「『集い』革命」――「集い」にどんどん取り組み、そのなかで真剣に気軽に入党の呼びかけを行う、そういう中で選挙の担い手を増やし、党員を増やす。これをひとつながりの流れ――ひとつながりの運動として、木津川南地区では取り組まれている姿が語られたのではないかと思います。

党員を増やす

 第3点は、「党員を増やす」運動だということです。いまの木津川南地区の取り組みもそうですが、北海道苫小牧地区の西委員長の発言も、「集い」を通じて党員拡大をすすめた経験を語ったものでした。

 「得票目標の実現のために、党員拡大を根幹とした党勢拡大で前進を勝ち取ろうとなりました。そのための推進軸は『集い』だということです。東京都議選の応援に行った市議が、非常に燃えて帰ってきました。先頭に立ち、支部とともに『集い』をどんどん開いていきました。一気に11人の入党者を迎えることになりました。この先進的な経験に学ぼうと、次つぎと『集い』で入党者が相次ぎ、7月の1カ月で30人が入党しました。この勢いは2018年に入っても続き、49人の入党者を迎え、7月の市議補欠選挙で大きな力を発揮することになりました」

 党勢拡大の根幹である党員を増やす。そのためには、いろいろな取り組みを多角的・総合的にやっていく必要があると思いますが、「集い」が党員を増やすうえでも大きな威力を発揮していることは、全国各地の経験でも浮き彫りになったのではないでしょうか。

 ですから、「集い」は、いわば「一石三鳥」ではないでしょうか。積極的支持者を増やし、選挙の担い手を増やし、党員を増やす。これに取り組んで失敗することはありません。必ず信頼関係が強まる。リスクはなくてメリットが三つもあるというのはとても素晴らしいことです。「集い」をぜひ「必勝作戦」を成功させるうえでも推進軸に位置づけていただいて、得票目標にふさわしい規模で、広げに広げていこうではないかということを、私は訴えたいと思います。

「必勝作戦」の成功を(3)――「期日と目標」にこだわって断固たる指導性を

 第三に、そのうえで強調したいのは、「必勝作戦」をやりきろうと思ったら、個々の課題についての独自追求を断固としてやらなければならないということです。選挙勝利のための宣伝・組織活動をすすめるためには、それぞれについて独自追求が必要です。党勢拡大は一番力のいる仕事であり、党員拡大も「しんぶん赤旗」読者拡大も独自追求がなければ自然成長では絶対にすすみません。そういった独自追求を断固としてやり抜かなければ、「必勝作戦」は成功しない。

 そして、そうした諸課題を前進させるための独自追求をやり抜くうえでは、党機関とその長が、断固たるイニシアチブを発揮することが決定的に重要となることが、討論で語られました。その点では、私は、福岡県の岡野県委員長の発言、福岡県の2人の地区委員長の発言はたいへんに重要だったと考えています。岡野県委員長は、次のように発言しました。

 「福岡は県議2議席を死守し、5議席を目標にしています。そのため昨年の11月、12月に県議浮上作戦に取り組みました。後半戦を中心にたたかう党組織から400人以上の方に来てもらいながら、地元の決起と合わせて、5選挙区で、『赤旗』号外33万枚のうち29万枚、県議選号外33万5000枚のうち25万枚をまききりました。声の宣伝では、ハンドマイクなど599台を出動させて、7030回の声の宣伝を行い、支持拡大は5万9000を行いました。それまでに比べて飛躍をつくりました。これらをふまえて、今、(『必勝作戦』で)3月1日までにこれだけのことをやろうと提起された場合、決定的な問題は何か。機関が断固たるイニシアチブを発揮して、期日と目標にこだわった指導性を発揮するか否か、これが現瞬間、大きな分かれ目だと感じています」

 これは、きわめて重要な、機関の長の構えについて語っていると思います。「必勝作戦」というのは、まさに必ず勝利するために必要不可欠な作戦であって、「頑張ってやれるだけやった」ということではすまされません。選挙独自の諸課題も、党勢拡大も、目標を掛け値なしにやりきって、躍進の流れを作り出しながら本番のたたかいに取り組む必要があります。そしてこの作戦は「3月1日まで」と期日を区切った作戦です。ですから、「必勝作戦」を本気で成功させようとするならば、全支部・全党員が立ちあがる状況をつくりだすことを大方針として一貫してすえながら、それと同時並行で、どんどん機関が主導して、積極的な作戦を打っていく必要があります。候補者の同志、機関の同志、力持ちの同志が先頭に立って切り開いていくことが決定的に重要であることもいうまでもありません。「期日と目標にこだわって」、そういう躍進の流れをつくる指導的イニシアチブを、県委員長、地区委員長のみなさんが断固として発揮することの重要性を、福岡の経験は教えているのではないでしょうか。

 討論を踏まえて、「必勝作戦」をいかにして成功させるかについて、三つの点をのべました。全支部・全党員に正面から訴えれば必ずこたえてくれる。「集い」を推進軸に位置づけて得票目標にふさわしい規模で取り組もう。そして「必勝作戦」の諸課題を推進するうえでの機関の断固たるイニシアチブを発揮しよう。こういう点も握って、「必勝作戦」を必ずやりきり、選挙本番にむけてさらに広げに広げて、まずは統一地方選挙で必ず前進・躍進を勝ち取り、引き続く参議院選挙でも躍進を勝ち取る、その決意をみんなで固めようではありませんか。

連続選挙の勝利・躍進へ、党の活動を「トップギア」に切り替えよう

 昨年10月の5中総では、連続選挙の勝利・躍進を前面に、党の活動を「ギアチェンジ」しようと誓い合いました。この全国会議を、いよいよ目前に迫った連続選挙での躍進・勝利にむけて、私たちの活動を「トップギア」に切り替える会議にしようではありませんか。そのことを最後に訴え、みんなで力を合わせて歴史的選挙を勝ち抜く決意を固め合って、討論のまとめとします。ともに頑張りましょう。