志位和夫 日本共産党

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2018年6月28日(木)

党首討論 加計問題 志位委員長が追及

首相の名を使い 税金食い物に


 「加計学園がたびたび総理の名を使い、巨額の補助金をかすめ取っていたことは明らかではないか」。日本共産党の志位和夫委員長は27日、安倍晋三首相(自民党総裁)との党首討論に立ち、加計学園疑惑を追及しました。志位氏は、安倍首相の「腹心の友」が経営する加計学園が、獣医学部新設で優遇を受けるために首相の名をたびたび使い、首相秘書官が深く関与し、補助金が大幅増額となったことを、愛媛県文書などの否定できない事実を突き付けて首相の認識をただしました。


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(写真)党首討論する志位和夫委員長(右)と安倍晋三首相=27日、国会内

 志位氏は、加計孝太郎理事長が19日の記者会見で、愛媛県文書が明記している2015年2月25日の安倍首相と加計理事長との面談について、「事を前に進めるため」の学園職員の「作り話」だったと釈明しているのに対し、「信じがたい釈明だが、総理の名を使ったのは『事を前に進めるため』だったという言明は、きわめて重大だ」と述べました。

 そのうえで志位氏は、「現実にどういう『事』が『前に進んだ』か」と問いかけ、国家戦略特区への獣医学部新設の認可が進んだだけでなく、愛媛県と今治市の加計学園への補助金が大幅に増えたという事実を突きつけました。

 愛媛県文書では、15年3月15日、市が学園に対し「50億円の支援と用地の無償提供が限界」「県としても厳しいとの話を受けている」などと述べたことを明記しています。

 ところが、その後の4月2日、県と市の担当者が柳瀬唯夫首相秘書官(当時)と首相官邸で面会し、柳瀬氏から「自治体がやらされモードでなく、死ぬほど実現したいという意識をもつことが最低条件」と強く迫られたことを記しています。

 志位氏は、県文書によると、加計学園幹部も出席した4月2日の面会は、学園が「柳瀬秘書官に説明したい」と首相秘書官の名前を出して県と市の同行を求めていたものだと指摘。「ここでも『事を前に進めるため』に総理の名が使われていた」と強調しました。

 その結果、今治市と愛媛県であわせた補助金が50億円から93億円へと大幅に膨れ上がった事実を示し、今治市長が補助金の増額の理由を「今治市の心意気を示すためだ」と発言していることもあげ、「死ぬほど実現したいという意識」を求めた首相秘書官の深い関与を浮き彫りにしました。

 「この経過が示すものは、総理の腹心の友が経営する学園が『事を前に進めるため』に総理の名をたびたび使い、総理秘書官が深く関与し、巨額の補助金―国民の税金をかすめ取っていたということではないか」。こうただした志位氏に対し、安倍首相は一連の事実を否定できず、「私はあずかり知らないところだ」「答えようがない」などの逃げの答弁を繰り返すだけで、まったく反論できませんでした。

 志位氏は、「総理の名を使い、国民の税金が食い物にされる―こんなことは民主主義の国で絶対に許されない」と厳しく批判し、加計孝太郎氏の証人喚問を強く求めました。