志位和夫 日本共産党

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談話・記者会見

2018年5月25日付「しんぶん赤旗」に掲載

昭恵氏登場で2度の“神風” 疑惑の構図明らかに

志位委員長が会見


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(写真)記者会見する志位和夫委員長=24日、国会内

 日本共産党の志位和夫委員長は24日、国会内で記者会見し、「森友学園」問題をめぐる財務省の改ざん前決裁文書や交渉記録が23日に国会に提出され、「安倍晋三首相夫妻の関与の疑惑がいよいよ濃厚になってきた」と述べました。

 政府・与党が疑惑追及に必要な証人喚問などを一切拒否したまま、「働き方改革」一括法案や環太平洋連携協定(TPP11)関連法案、カジノ実施法案などの悪法を力ずくで通そうとしているのは「絶対認めるわけにいかない」と厳しく批判。「野党の結束を強め、国民世論に訴え、暴走を止め、疑惑の徹底追及、悪法の徹底審議を通じて安倍政権を総辞職に追い込む立場で頑張りぬきたい」と表明しました。

 記者団から、昨年2月に国会で森友疑惑への追及が始まった直後から、財務省が「存在しない」との答弁にあわせて交渉記録を廃棄していたことを認めたことについての同省と麻生太郎財務相の責任について問われた志位氏は、「言語道断の所業だ。文書を隠し、改ざんし、捨てることで、1年以上も国民と国会を欺いてきた責任は極めて重い」と批判。虚偽の説明を続けてきた佐川宣寿氏を国税庁長官に起用した麻生、安倍両氏の責任も「重く問われる」と強調しました。

 志位氏は、これまで明らかにされた改ざん前の公文書と交渉記録から「全体の構図が浮かび上がってきた」と発言。(1)安倍首相の妻の昭恵氏が同学園の小学校建設用地を訪れ、「いい土地ですから、前に進めてください」と述べたことを紹介した2014年4月28日の交渉を契機に、難航していた国有地貸し付けが一気に進んだのが1回目の“神風”だったこと、(2)15年11月10日に「優遇を受けられないか」との森友学園から昭恵氏への照会を受けて昭恵氏付政府職員の谷査恵子氏が財務省に問い合わせをしたのが2回目の“神風”となり、結局は、国有地売却で約8億円の値引きが行われたと指摘。「昭恵氏の登場で2度の“神風”が吹き、満額以上の回答が出た。森友問題は『総理夫人案件』だったということが、全体を通じてはっきりした」と強調しました。

 その上で志位氏は、首相が依然、自身や妻は「一切関わっていない」と言い続けていることに触れ、「これだけ動かぬ物証が出てきているのに、根拠を挙げないで否定しても反論にならない。昭恵氏をはじめ関係者の国会招致にきちんと応じる態度を取るべきだ」と主張しました。