志位和夫 日本共産党

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党の会議での報告

2018年3月11日付「しんぶん赤旗」に掲載

全国都道府県委員長会議・分散会での志位和夫委員長の発言(下)

常任幹部会「訴え」にこたえ全党が立ち上がり、3月から党勢拡大の前進を


党員拡大の独自の手だてをとる

 常任幹部会の「訴え」は第二に、党員拡大では、独自の手だてをとろうと強調し、三重・南部地区委員会の経験を紹介しています。その最後に、「国会議員が参加しての『集い』や党員の結びつきを生かしたミニ『集い』を繰り返し開くとともに、個別に入党を働きかける独自の努力を払っていることが、重要な教訓」と述べています。

 「集い」は、3中総決定では、党を丸ごと知ってもらう、党勢拡大を進める、共闘を発展させるという3点で意義づけています。だから、「集い」でかりに党勢が増えなくても、積極的支持者を広げるということでも大きな意味がある。気軽にどんどんとりくんでいきたいと思います。

 同時に、党員拡大の対象者を広く出し合って、常任幹部会の「訴え」にあるように独自追求をやっていくことが必要になります。入党対象者の名簿をつくり、独自の働きかけをして、最後は1対1で個別に話す。その独自の努力をやらないと増えません。これが全国でやられているかというと、まだ1カ月の入党が全国で約300人ですから、本格的にはやられていない。

 党員拡大は党建設・党勢拡大の「根幹」です。しかしスローガンでは「根幹」とくりかえすが、実際は自然成長にまかされている。党活動でいろいろと手を打っても、「根幹」がぬけてしまっては、結局、立ち行かなくなる。あらゆる党活動を担う「根幹」が細ってしまうと、結局は他の手だても生きてこない。先がなくなります。ぜひここは、真剣な自己検討を行い、思い切った手だてをとってほしいのです。

 茨城の発言で、現在は市に合併した旧村の党支部が、「楽しく元気の出る支部会議」をつくりあげていくなかで党員が増えたという経験が語られました。これがいちばんの大道です。「楽しく元気の出る支部会議」をやって、それと一体に支部が自覚的に党員を増やす、これを大勢にしていく。これを一貫して追求していく。

 同時に、広く入党対象者を明らかにし、働きかけて党に迎えていく。すすんだ支部、地区、力持ちの党員、議員が先頭にたつ。「集い」もどんどん開いて、実際に新入党員を迎える流れをつくり出していく。この両面が大切になります。

民青拡大、学生拡大を全県で

 「訴え」は第三に、民青の拡大、とりわけ学生のなかでの拡大を強調しました。これは、東京のとりくみから学びました。都委員長が「この分野での飛躍なしには東京の党の未来はない」と決意し、イニシアチブを発揮しています。民青を増やす問題を共産党の問題として、党機関の長が正面から位置づけて執念を燃やしてとりくんでいる。

 この課題は、来年の二つの選挙との関わりもありますが、さらに先を見通しての提起です。東京は、迎えたあとの班づくりも視野に入れてとりくんでいます。全党がこれをやれば、未来をひらくうねりをつくることができます。2月に先行的に経験ができました。これに学んで3月、4月に本格化する。もれなくすべての都道府県でとりくみ、民青を前進の軌道にのせようではありませんか。

 21世紀をたたかう党をつくる、わが党の前途を中長期的な展望をもって考えた場合、いまがチャンスだ、いまをのがしてはならないと考え、「訴え」の柱にすえました。東京の経験に学び、党機関の長が先頭にたって、全党をあげて世代的継承――とくに民青の拡大をやっていこうという呼びかけであります。

正念場の3月 必ず前進に転じよう

 常任幹部会として「訴え」を出したのは、今年、来年を展望したときに、いまが文字通り正念場と考えたからです。

 「訴え」は最後に、「いま、強く大きな党をつくる仕事に、どれだけの真剣さと情熱を傾けてとりくむか。党勢拡大を前進に転ずることができるかどうか。来年の二つの政治戦での勝敗は、ここにかかっています」とのべています。

 来年の二つの政治戦で躍進を勝ちとることを考えた場合に、3中総決定で提起した7月末ということを第一の期限にして、ここまでに党勢拡大の前進のうねりをつくりだす。そしてさらに、今年後半に、党勢拡大の飛躍をつくりだす。来年の参院選・統一地方選を文字どおり党勢の高揚の中でたたかう。どういう情勢が展開しても、どういう風が吹いても、絶対に来年の政治戦で勝つということを考えた場合、いまここで党勢拡大を前進に転じないと、目標をやり遂げる保証がなくなる。

 1月、2月と前進への足掛かりはつくった、しかし残念ながら全党的には前進がつくれていない。3月は、前進の足掛かりに学びながら、全党的に党勢拡大を本格的な前進に転じる月にしなければなりません。大激動の情勢もそれを求めています。そのために心一つに頑張ろうではありませんか。