志位和夫 日本共産党

力をあわせて一緒に政治を変えましょう

党の会議での報告

2018年3月7日付「しんぶん赤旗」に掲載

全国都道府県委員長会議開く

情勢の激変、党の役割に確信持ち、
この3月、“攻めに攻め”党勢の上げ潮を

小池書記局長が問題提起


 全国都道府県委員長会議が6日、党本部で開かれました。会議の目的は、3日に出された常任幹部会の「訴え」(4日付掲載)にもとづいて、党勢拡大でこの3月から必ず前進に転じる意思統一をはかることです。会議には、志位和夫委員長、小池晃書記局長ら三役や中央の幹部が参加し、午前の全体会では小池氏が最初に問題提起しました。2月の活動で前進への足掛かりとなる経験をつくった埼玉県の荻原初男委員長、東京都の若林義春委員長が発言しました。


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(写真)全国都道府県委員長会議=6日、党本部

 小池氏は冒頭、全党が2018年を「党と国民との結びつきを豊かに広げ、党大会決定にもとづく法則的活動を実践し、腰をすえて党の力をつける年にしていく」「7月末までに、党員、『しんぶん赤旗』日刊紙読者、日曜版読者で、前回(2016年)参院選時を回復・突破する」(3中総決定)ために奮闘してきたが、党勢拡大は1月、2月と連続して後退したと指摘。常任幹部会の「訴え」にもとづいて、(1)前進の足掛かりとなるとりくみなど、1月、2月の教訓を交流し学び合う、(2)党員拡大を根幹にすえた党勢拡大、民青同盟の拡大について自己分析を深め、3月は必ず前進に転じる―の二つの角度から率直な議論を呼びかけました。

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(写真)問題提起する小池晃書記局長

 安倍政権を根底から揺さぶる情勢の激変と、わが党が果たしている役割について述べた小池氏。「働き方改革」一括法案や森友疑惑、原発ゼロ、米軍と一体の軍事行動の拡大と大軍拡などでの国民世論の高まりと野党の結束、その中で党の論戦と活動が大きな役割を果たし、安倍政権の「もろさと弱さ」があらわになる劇的な情勢が目の前で進展していることを語り、「政治指導を強め、元気いっぱい打って出れば、必ず大きな変化をつくることができる条件と可能性が広がっています。強大な党建設を進める絶好のチャンスです。“攻めに攻める3月”としていこう」と訴えました。

 小池氏は「訴え」が提起した3月活動の三つの力点に話を進めました。

 一つは、この3月を、自ら決めた参議院選挙、統一地方選挙躍進をめざす政治目標の達成へ、本格的な実践に踏み出す月にしていくことです。

 埼玉県は2月にほぼ全地区で新しい党員を迎え、「赤旗」読者は全国で唯一、3中総時点から日刊紙、日曜版とも増勢しています。参院選、統一地方選の政治目標を党組織全体の生きた目標とし、その達成には2月に党勢拡大で前進することがどうしても必要という議論を繰り返し行いました。地方議員対象の県党学校を8回開いて綱領的確信を培い、党建設でも力強いとりくみがうまれています。小池氏は、多くの都道府県・地区、支部で、3中総決定をふまえた「総合計画」、「政策と計画」がつくられ、党建設への思いとエネルギーは十分に充填(じゅうてん)されていると述べ、「この3月を、自ら決めた目標、参院比例目標に魂を入れ、本気でやり抜くスタートを切る月にしていくために、力を尽くそう」と強調しました。

 二つは、党員拡大を党建設の根幹にすえて対象者を広く出し合い、広く働きかける独自追求を強めることです。

 小池氏は、「訴え」が、「党員拡大の意識性、自覚性が弱まっていないか。進んだ経験にてらし、真剣な自己検討を行い、とりくみの抜本的強化をはかる」ことを呼びかけていることを改めて紹介。「『根幹』の位置づけにふさわしい議論と具体化になっていたか。突っ込んだ自己検討を」と呼びかけました。

 三つは、世代的継承―労働者階級と若い世代のなかでの党づくりの努力を強め、3月に思い切って民青拡大、とりわけ学生のなかでの拡大に力を注ぐ課題です。

 民青同盟が、昨年12月の全国大会を受けて、倍加に向けた意欲的な議論と実践を開始するなか、東京都では、青年学生対策を中心テーマとする全都活動者会議を開き、積極果敢にとりくみを進め、入試新歓で多くの受験生が民青に加盟しています。

 小池氏は「何よりも都委員長が、この分野での飛躍なしには東京の党の未来はないと固く決意し、イニシアチブを発揮していることが決定的です」と強調。今、足を踏み出せば、若者、新入生との間に壁はなく、民青同盟の「三つの魅力」(「青年との共同」「社会変革の学び」「草の根の行動力」)が若者の思いとかみ合っており、東京で起こっている新たなうねりは全国どこでも起こせる、と力説しました。

 小池氏は最後に、「この3月に党勢拡大を前進に転じられるかどうか―来年の政治戦の勝敗の帰すうはひとえにここにかかっていると言っても過言ではありません」と強調。党勢で大きな上げ潮を必ずつくりだすため、全員発言の討論でお互いに学び合い、率直な自己分析を掘り下げる議論を呼びかけました。


分散会討論

自己分析に基づいて努力や教訓を交流し合う

 午後は、5会場に分かれ、この3月からの党勢拡大の前進へ、自己分析に基づき、努力や教訓を交流し合いました。

 3中総が指摘した、比例代表選挙での前進を選挙戦はもとより、要求活動、宣伝活動、党勢拡大にすえるという点で、統一地方選の目標を中心に考えていたり、比例目標を正面にすえて支部にまで具体的に示せていなかったりするなど、弱点があったことが率直に語られました。

 この点に関して、昨年の総選挙後の一連の中間選挙で得票を減らさず勝利した経験、首長選で20年来最高の票を得たことなど、昨年の総選挙の得票を固定したものとせず、「850万、15%」の参院選比例目標が実現可能であり、情勢の発展に確信をもって、比例の得票目標が決して「遠い」ものではないことを支部に事実で明らかにすることの重要性が語られました。

 有権者の党に対する期待は変わらずに、温かいという発言もあり、いまこそ大いに働きかけるときだと語り合いました。

 ある地区では、地区委員長が「安倍政権を倒す強く大きな党をつくりたい」との思いを語り「参院選比例で得票目標実現に勝負をかける」と、地区の体制を強化、県議空白克服の目標も掲げ、毎月入党者を迎え、日刊紙、日曜版で1、2月前進しました。

 支部が比例目標を正面に据え、毎月の「集い」の開催など活動を発展させ、3中総後、入党者を迎えている経験や、支部会議を毎週開き、「楽しく元気が出る支部会議」をつくり、入党対象者名簿に働きかけて入党者を迎えた支部など、各県の前進の足掛かりになる活動を交流しました。