2015年5月29日付「しんぶん赤旗」に掲載
障全協が志位委員長の質疑傍聴
止めよう戦争法案
障害者の人権奪う戦争
廃案に追い込もう
「障害者のいのちと人権を奪う戦争法案は廃案に追い込もう」―。首都圏の障害者や関係者らは28日、日本共産党の志位和夫委員長が戦争法案で質疑に立った衆院安保法制特別委員会を傍聴しました。障害者の生活と権利を守る全国連絡協議会(障全協・中内福成会長)が呼びかけました。
![]() (写真)委員会傍聴後に志位和夫委員長(右端)と懇談する障害者ら=28日、衆院第2議員会館 |
「アベ NO THANK YOU!」の緑色のステッカーを貼った電動車いすに乗って千葉市から参加した天海(あまがい)正克さん(65)。「ベトナム戦争では、米軍の枯れ葉剤で障害者が多く生みだされました。戦争法案が成立すれば、これまで平和だった日本に大量に障害者が出ることになる」と語ります。同法案は改憲につながるものだと批判し、「廃案に追い込みたい」と述べました。
権利条約実現へ
「戦争や紛争が起こればまず先に被害を受けるのは、障害者などの弱者です」と話すのは、障害者の生活と権利を守る埼玉県民連絡協議会の国松公造副会長です。
「障害の有無にかかわらず当たり前に暮らすという国連の障害者権利条約がめざす社会を実現するには、平和でなければだめです。法案に反対し、平和憲法を実践し、障害者権利条約を指針に障害者の暮らしやすい社会をつくりたい」
志位委員長の質疑後に開かれた傍聴者との懇談では、障全協の家平悟事務局次長が車いすから発言しました。
「説得力あった」
「志位さんの質問は、戦場では命が守れなくなるという事実と実態から迫るもので、説得力があった」と指摘。「障害者にとって命と人権が脅かされるのが戦争です。人権を奪う戦争に反対し続けた障全協として、歴史の逆行は許さない。戦争法案を廃案にする大きな運動をつくっていくようがんばりたい」と表明しました。
志位委員長は「戦争は障害者をつくるもの。最大の被害者は国民だということは先の戦争でも示しています。国民全体の問題として法案を位置づけ、廃案に追い込みたい」と述べました。