2015年3月16日(月)
「自共対決」の県議選
共産党躍進で暴走政治への痛打を
高知で志位委員長が訴え
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15日に高知市で開かれた日本共産党演説会で志位和夫委員長は、躍進に挑む高知県議選を自民党対日本共産党の対決――「自共対決」と位置付け、「『自共対決』を制し、日本共産党を必ず勝利させてほしい」と力を込めました。
高知県議選で日本共産党は現有5議席から県政史上最高の7議席に挑戦。自民党も前回より大幅に立候補者を増やしています。志位氏は「選挙戦の全体の構図は文字通り『自共対決』のたたかい」と述べ、党躍進の意義を三つの角度から力説しました。
一つは、安倍政権の暴走政治への最大の痛打となることです。
高知県の農林水産業、建設業、中小企業に壊滅的打撃を与える環太平洋連携協定(TPP)交渉は、各国国民の反対世論と運動もあり、日米両政府の思惑通りに進んでいません。「こういう重大場面で高知県からどういう声をあげるかが問われています」と志位氏は述べ、TPP問題をめぐる県政の「自共対決」に言及しました。
党県議団は、「TPP交渉からの撤退」を求める意見書を3度提案。最初は自民、公明両党の反対で否決されたものの、2度、全会一致で採択させました。この意見書が尾﨑正直知事の背中を押し、政府に直接、「撤退」を要望しました。ところが、自民党は開会中の議会に「撤退」要求なしの意見書を提案したのです。
「『撤退』から撤退しようとしています。日本共産党の躍進で自民党による逆流を許さず、TPP許すなの声を日米両政府に突きつけよう」と志位氏が訴えると、共感の拍手がわきました。
二つ目は、県政を前向きに動かす最も確かな力になることです。
党県議団は尾﨑知事に対し、「是は是、非は非」の立場で県政を前向きに動かしてきました。一方の自民党の立ち位置について志位氏は、「『是は非、非は是』の立場の対応です。知事が県民の要求を踏まえて前向きの動きをしようとすると、足を引っ張っている」と批判しました。
財務省が少人数学級で逆流の動きを示した際に、党県議団は少人数学級推進を求め、知事も「少人数学級の充実を訴えていく」と表明。ところが自民、公明は少人数学級の維持・拡充を求める意見書に反対し、否決しました。「その後、安倍首相は共産党の質問に初めて『35人学級の実現にむけて鋭意努力していきたい』と答弁。高知自民党の立場を党総裁が否定する形になりました」と志位氏。
また、米軍機の低空飛行訓練問題で、日本共産党が県民の運動と共同して中止の意見書を何度も採決させました。知事も同じ見解を表明する一方、自民党はたびたび反対してきたことを示しました。ただ、この問題ではいま、県議会で共産党提出の意見書に自民党も修正して賛成し、可決される見通しになっています。
党躍進の意義の三つ目は、歴史を偽造する逆流を持ち込ませない力となることです。
自民党県議団は昨年、「慰安婦」問題で軍の関与と強制を認めた「河野談話」を葬ろうという意見書を提出し、強行。日本共産党は質問に立って意見書の根拠を論破しました。
志位氏は「安倍政権の暴走政治を県民に押しつけ、県政の前向きの動きの足を引っ張り、歴史を偽造する逆流を県政に持ち込む――こんな自民党に負けるわけにはいきません」と訴えると、大きな共感の拍手。「『自共対決』の高知のたたかいで必ず日本共産党を躍進させてください」と訴えました。
志位氏は、安倍政権の暴走政治と対決する焦点である暮らしと経済、憲法、沖縄、歴史の問題点を語り、「どの問題でも、こんな政権に日本のかじ取りをまかせるわけにはいかない」と強調。安倍政権打倒の国民的運動をさらに発展させ、日本共産党の躍進で暴走政治に痛打を与えようと呼びかけました。