志位和夫 日本共産党

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主な活動

2013年11月17日(日)

全国革新懇交流会

革新懇運動の「出番の時代」が到来

志位委員長が特別発言


写真

(写真)特別発言する志位和夫委員長=16日、堺市堺区

 日本共産党の志位和夫委員長は16日、堺市で開かれた全国革新懇交流会で「現在の情勢の特徴と革新懇運動」を主題に、特別発言に立ちました。(1)現在の日本の情勢の特徴(2)2010年代の世界の特徴(3)安倍政権のとらえ方(4)統一戦線の現状と展望―「四つの角度」から報告し、「いよいよ革新懇運動の『出番の情勢』の到来です。列島のすみずみから草の根の運動を大いに広げ、革新懇運動を発展させよう」と力強く呼びかけました。

日本の情勢―「自共対決」の本格的始まり

 第一の角度は、現在の日本の情勢の特徴をどうつかむかです。

 志位氏は、一方で自公政権が復活し、他方で日本共産党が躍進した情勢をとらえ、「『自共対決』時代の本格的始まり」とのべました。そして「自共対決」のこれまでにない新しい特徴として、つぎの三点をあげました。

 (1)自民党と共産党との間の自民批判票の「受け皿政党」が消滅。

 (2)政治の表面では自民党が多数だが、社会の土台では「異常な財界中心」「異常な対米従属」という自民党型政治の矛盾が限界点をこえ、総決算が求められている時期に来た。

 (3)社会の土台の矛盾の広がりが、さまざまな国民運動で「一点共闘」の画期的広がりとなって表れている。

 志位氏は「今日の『自共対決』という政治構図は、日本社会のなかに深い根を持っています。革新懇運動と日本共産党にとって文字通り『出番の時代』がやってきました。そこをとらえて頑張ろう」と訴えました。

世界の特徴―平和の流れこそ世界の本流

 第二の角度は、2010年代の世界の特徴をどうとらえるかです。

 植民地体制が崩壊し、100を超える国が新たに主権国家となった「世界の構造変化」にふれ、「今日の世界の特徴は、この『構造変化』が世界の平和と社会進歩を促進する力として生きた力を発揮しだしたところにあります」とのべました。例えば、この10年の平和秩序をみると―。

 (1)国連を無視したイラク戦争(03年)から国際世論が阻止したシリアへの軍事介入(13年)への変化にみられるように、どんな大国でも国連憲章を踏みにじる軍事介入が簡単にはできなくなった。

 (2)米国でも変化が起こっている。むき出しの“軍事的覇権主義一本やり”だった米国が、一方でそれに固執し続けながら、他方で外交戦略による問題解決をおこなっている。

 (3)ASEAN(東南アジア諸国連合)にみられる対話と信頼醸成で地域の平和と安定を追求する「平和の地域共同体」が目覚ましく発展している。TAC(東南アジア友好協力条約)参加国はこの10年で、11カ国(5億人)から57カ国(50億人)に広がった。

 志位氏は「世界の平和の流れにてらせば、安倍政権の軍事一本やりの路線がいかに逆流かがはっきり見えてきます。そして革新懇運動の『三つの共同目標』こそ世界の本流だと自信を持って進もう」と強調しました。

安倍政権― 暴走政治の先に未来はない

 第三の角度は、安倍政権をどうとらえるかです。志位氏は「この内閣の基盤は極めてもろい」とのべ、安倍政権がはらむ二つの深刻な矛盾をあげました。

 一つは、国民との矛盾です。志位氏が強調したのは、安倍政権の暴走の具体化の一歩一歩が国民との矛盾を広げ、わけても、それぞれの暴走が支配勢力なりの説明がつかなくなっていることです。

 ▽消費税増税は大企業へのバラマキと一体で行い、“社会保障・財政再建のため”という理屈を自ら壊している▽審議中の秘密保護法案も、なぜ法律が必要なのか根本問題も答えられず、なぜ必要なのかさえ「秘密」…。

 志位氏は「支配勢力なりに説明する論理があらゆる分野でなくなっています。国民への説明責任どころか、説明能力がなくなっている」とのべました。

 二つ目は、世界の流れとの矛盾です。

 「歴史逆行」「軍事一本やり」―。安倍政権の姿勢が中国や韓国から批判を受けるだけでなく、アジア・太平洋地域を重視する米国からでさえ懸念の声を呼び起こしていると強調しました。

 志位氏は「安倍政権の暴走は危険ですが、恐れる必要はありません。この暴走の先に未来はありません」ときっぱり指摘しました。

統一戦線― 「一点共闘」の「要」と「懸け橋」の役割を

 第四の角度は、統一戦線の現状と展望についてです。志位氏が強調したのは、原発や消費税など国政の根幹にかかわる問題で一致点にもとづく共同―「一点共闘」が大きく発展していることです。

 これを、日本を変える統一戦線にどう発展させるか―。「維新の『大阪都』構想押し付けに反対し、堺の自由と自治を守ろう」の一点で民主勢力が頑張り勝利した堺市長選にふれ、「どの分野でも一致点を大切にして、誠実に力をつくす」ことを呼びかけました。

 同時に、どんな問題も根本的打開を図ろうとすれば「異常な対米従属」「異常な財界中心」を正す国政の民主的改革が必要になると強調しました。

 志位氏は、それを「国民的自覚」に発展させるために「革新懇運動の役割が決定的に大事です」とのべたうえで、「各分野で発展する『一点共闘』が互いに連帯して大きな流れにしていく『要』としての役割を果たそう。『一点共闘』が国政を変える統一戦線へと発展していく『懸け橋』の役割を果たそう」と呼びかけました。