2010年6月15日(火)「しんぶん赤旗」

参院選勝利へ全国心一つに

志位委員長が報告 いっせい決起集会


 参院選の公示まで10日間、投票日まで4週間と迫った14日、日本共産党は党本部の大会議場で「参院選勝利全国いっせい決起集会」を開きました。志位和夫委員長が、(1)鳩山政権の退陣と菅新政権をどうとらえるか(2)参院選の政治論戦をどうすすめるか(3)勝利のために何が必要か、を主題に報告し、「残る4週間の一日一日、全党の心を一つに歴史に残る大奮闘を」と訴えました。党本部会場での報告を全国に中継、全党が一丸になって参院選勝利へ奮闘する決意を固めました。(報告全文


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(写真)参院選勝利へ拍手で健闘を誓い合う決起集会参加者=14日、党本部

 志位氏は、国民の力で鳩山前首相を退陣に追い込んだことは、新しい政治を探求するプロセスを一歩進めるものだと強調したうえで、代わってつくられた菅新政権の特徴と本質を3点にわたって指摘しました。

 第一は、鳩山退陣で自らの共同責任を過去の問題として水に流し、一件落着にしようという国民を欺く姿勢です。

 第二は、菅政権の「高支持率」の原因は、人事面で「脱小沢」の演出をしたからであり、菅新首相の政治の中身が支持されているわけではないということです。

 第三は、菅政権の政治的本質として、よりいっそう米国と財界に忠誠を誓い、追随する政治に踏み込み、そのことによって「長期・安定政権」をめざそうとしていることです。米国への忠誠では、菅首相はオバマ米大統領と電話会談で、米軍普天間基地の「県内移設」の「日米合意」について「しっかり取り組んでいきたい」と誓約。また財界との関係でも民主党は、日本経団連と方向性の合う「成長戦略」を掲げ、大企業減税の穴埋めに消費税増税を打ち出そうとしています。

 こうした菅政権の真実が広く明らかになれば、国民の認識は劇的に発展せざるを得ないと指摘。鳩山退陣―菅新政権という新たな情勢は、日本共産党のがんばりどころの情勢、出番の情勢ともなっていると強調しました。自民、公明、みんなの党などの諸党が菅政権に対する政治的対応の足場を失っている政党状況を解き明かし、国民の立場にたって正面から立ち向かう政治的立場をもっているのは日本共産党をおいてほかにないと力説しました。

 志位氏は、参院選の政治論戦の基本姿勢について、(1)国民の切実な要求から出発しながら、「二つの異常」をただす日本改革の展望を語る、そのことと一体に菅政権への事実にもとづく批判もすすめる(2)「米国と財界に、国民の立場でモノが言える党」という訴えを大いにすすめる(3)日本共産党そのものへの疑問や意見をよく聞き、党への思いを語る――の三つを強調し、それぞれのポイントを詳述しました。

 そして「全党がこの三つの基本姿勢を堅持して、参院選挙の政治論戦にとりくみ、広大な有権者のなかに党の姿を浸透させきるならば、必ず勝利をつかみとることができる」と訴えました。

 最後に志位氏は、選挙戦の勝敗を分けるカギは、日々、宣伝・組織活動の飛躍をつくりだしつつ、それと同時並行で選挙戦の担い手を広げるための手だてをとりきることだと強調。具体的な手だてとして、(1)党支部、党員総決起の状況をつくる(2)後援会員に一人残らず後援会ニュースなどを届け切り、支持広げをお願いする(3)「集い」「小集会」「街かど演説会」を草の根から無数に開き、担い手も広げる――の三つをよびかけました。