2007年7月9日(月)「しんぶん赤旗」

地球的規模での核廃絶こそ

志位委員長

テレビ朝日「サンデープロジェクト」


 日本共産党の志位和夫委員長は八日、テレビ朝日系「サンデープロジェクト」に出演し、各党党首と討論しました。このなかで志位氏は、インド、パキスタン訪問も紹介しながら、地球的規模での核兵器廃絶の必要性を強調し、核兵器廃絶に背を向ける安倍晋三首相、日本政府の姿勢を批判しました。

 原爆投下「しょうがない」発言での久間章生前防衛相の辞任にふれて司会の田原総一朗氏は、歴代首相で米国に原爆投下の謝罪を求めた人はいるかと質問。安倍首相は、「いない」とのべました。

 これに関連して、志位氏は、「地球的規模でのすみやかな核兵器廃絶をおこなう必要がある」と指摘。コメンテーターの高野孟氏も「日本が非核の外交をちゃんとやっていないことが問題」と応じました。

 安倍氏は昨年度末、国連総会で核を廃絶する国連決議を日本が提案者で出したものの残念ながらアメリカが反対した、とのべ「国連での投票行動はほとんど日本とアメリカは一緒で、相談するが、アメリカが反対しても、日本は提案して圧倒的多数で採択されている」などとのべました。

 この安倍発言に「違う」と志位氏は事実で反論。昨年十二月の第六十一回国連総会で、マレーシア、インドがそれぞれ核兵器使用禁止の決議案をだし、これに日本は二つとも棄権した点をあげ、「アメリカの核使用に公然と反対するということをしない」と批判しました。

 司会の田原総一朗氏が「野党が(原爆投下で)アメリカに謝罪させるべきだと国会で議論したことがあるか」「共産党、言ってないよ」などとのべました。

 志位氏は、二〇〇二年六月十二日の小泉純一郎首相(当時)との国会での党首討論で、米国が非核保有国に対しても核使用を行うとの方針を出したとき、志位委員長が小泉首相に唯一の被爆国の政府としてノーというべきだと迫ったのに対し、小泉首相が「選択肢の一つとして認める」とのべたことを示し、アメリカいいなりの日本外交を批判しました。

 また志位氏は、(核保有国の)インド、パキスタン訪問にふれ、「首相や政府の方々と会って、地球的規模での核兵器廃絶をすみやかにやるべきだ、そのためのイニシアチブをあなた方がとってほしいと言ってきた」とのべ、再度、地球的規模での核兵器廃絶を強調しました。