2005年11月9日(水)「しんぶん赤旗」

消費税めぐる閣内“対立”

増税への役割分担

CS番組で志位委員長


 日本共産党の志位和夫委員長は、八日収録のCS番組・朝日ニュースター「各党はいま」に出演しました。

 消費税増税をめぐって、二〇〇七年の法案提出を公言する谷垣禎一財務相に対し、竹中平蔵総務相らが“歳出削減が先だ”とのべ、“対立”しているかのように報道されていることについて、「閣内でなにか違いがあるように見えるが、増税に向けた一つの仕事を二人で使い分けているというのが真相だ」とのべました。

 志位氏は、「竹中総務相らが歳出カットといっても、ムダづかいにメスを入れるのではなく、国民サービスの後退につながるような、福祉や教育、暮らしという分野を削れるだけ削ろうというものだ」と指摘。「結局、国民が悲鳴をあげて、“そんなに削るのだったら増税もしようがない”という気持ちをつくるのが竹中氏の役目だ」とのべました。

 一方、「谷垣財務相は一貫して増税の旗振りをやり、“増税やむなし論”をつくっている」とのべ、「谷垣氏は“増税の谷垣”で増税を売り物にし、竹中氏は“コストカッターの竹中”で切り捨ての部分を専門にやっている。国民にとってはどっちも悪い競い合いだ」と批判しました。

 その上で志位氏は、「私たちは、そういう大きな流れ全体――庶民の福祉、教育を切り捨て、そのゆきつく先は庶民大増税という流れ自体に正面から対決してたたかう立場で、国民的に運動を広げていきたい」と強調しました。