2005年9月5日(月)「しんぶん赤旗」

民主と21選挙区で協力

社民党首否定するが…


 四日のNHK討論で日本共産党の志位和夫委員長は、自民党と民主党が増税・改憲で同じ流れにあるとのべ、「たしかな野党」が必要だと訴えたなかで、社民党が民主党と二十一選挙区で選挙協力をしていると指摘しました。これにたいし、社民党の福島瑞穂党首は「していません」と否定しました。

 しかし、社民党が十四選挙区、民主党が七選挙区で公認候補を立てず互いの候補を支援する選挙協力を行うことは、八月二十二日の記者会見で又市征治幹事長が明らかにしています。

 現に、1区で社民、2区で民主が立候補を辞退した大分県では、社民党と民主党、連合大分で「連合が求める政策の実現に向けて努力する」などとした四項目の政策協定を締結。山形県でも、社民党山形県連合と民主党山形県総支部連合会が「選挙協力と推薦を行」うことで文書をかわしています。新潟の社民党候補は「政権交代の実現は、新潟では野党共闘が重要な条件」とビラで民主党のスローガンを訴えるほどです。

 政権協議についても、同党の又市征治幹事長は民放番組で「政権協議でどっかに加わることもある」(八月二十八日)とのべ、辻元清美氏(大阪10区候補)は自身のホームページで民主との連立政権入りに言及しています。

 福島氏は「自民党も民主党も憲法九条を変え、日本を『戦争のできる国』にすることを提案しています」(三十日、福岡市)などと改憲勢力を批判しています。その一方で、改憲政党と手を組む「不たしかさ」を指摘されて、思わず事実を忘れてしまったのでしょうか。