2005年2月4日(金)「しんぶん赤旗」
「そうだ、そのとおり!」「笑うな。国民をなめるな」――。東京都大田区の大田生活と健康を守る会の人たちは三日、同区内で、衆院予算委員会での日本共産党・志位和夫委員長の質疑を、テレビ番組の生中継で視聴しました。
志位氏の発言にみんなでうなずきながら聞き入り、小泉首相の答弁にこぶしを握りしめました。
年金課税や消費税増税、介護保険の利用料と保険料の値上げなど、「お年寄りの負担が雪だるま式に増えていく」と小泉首相に迫る志位氏の質問に高橋ふみさん(86)は「ほんとだよ。えらいことになる」と嘆きました。
「あっ!」。大きく表の描かれたパネルが画面に映し出されると、みんな、身を前にのりだしました。「年金百八十万円の一人暮らしのお年寄りの負担増」のグラフには「東京・大田区の場合」と書かれていました。
年金が月四万三千円の高橋さんは、同区内で一人暮らし。貯蓄を切り崩しながら生活しています。「いまでさえギリギリ。あと四、五年分どうにかなっても、そのあと先がないんです。生活できなくなる」といいます。数々の医療改悪で、「貯蓄が多少あっても、大きな病気をした場合が怖い」と不安な日々を過ごしています。
同会の伊藤悦子事務局長(64)は「大田区のデータで算出してあったので、非常に分かりやすかったです。国会で、共産党がいってくれないと、ほかに誰もいってくれない身近な問題を、志位さんがきちっと質問してくれました。それを小泉首相ははぐらかしました。もうごまかしはきかないですよ。国民が見てますからね」と腕を組み、唇をかみ締めました。
辻博也さん(72)は「志位さんは、日銀の出したデータなどをもとにして質問しているのに、小泉首相はなぜ、自分たちの出した資料について答えられないのか。本当に腹が立ちました。事実を突きつけられ、答えられなくなったのか」と怒りをあらわにしていました。
鮫島 克記者