2002年8月8日(木)「しんぶん赤旗」

“痛み”押しつけながら“新たなバラマキ”

−−経済政策の大転換が必要

CS放送・朝日ニュースター

志位委員長が発言


高久陽男朝日新聞記者(右)の質問にこたえる志位和夫委員長

 日本共産党の志位和夫委員長は、七日放送のCS放送・朝日ニュースターの番組「各党はいま」に出演しました。このなかで、小泉内閣の「構造改革」について、「国民には痛み、大企業とゼネコンには新たなバラマキ政治が始まっている」と強調。倒産・失業増、負担増で国民生活に激痛を与える一方、ムダな公共事業は温存し、庶民増税による大企業向け減税を計画していると批判しました。

 志位氏は、小泉首相が「痛みに耐えれば明日がある」などと称して強行している「構造改革」について、「確かに国民には痛みが現実のものとなった」と指摘。「不良債権の早期最終処理」で中小企業を倒産に追い込みながら、不良債権総額は逆に一・五倍に増加している問題や、医療改悪による国民負担増の強行を批判しました。

 その上で「新たなバラマキ政治が始まった」とのべ、小泉内閣が来年度予算編成で打ち出した公共投資を3%程度削減する方針について言及。「これでは、デフレの下で、事実上の現状維持だ。しかも、事業量は変えない。川辺川ダム、関西空港の二期工事、中部国際空港など、必要も採算の見通しもない事業をすべて続けるということだ」とのべました。

 また、「もう一つのバラマキ」として、一兆円規模といわれる先行減税問題にふれました。「これは大企業向けに(税金を)ばらまいていこうというもので、しかも庶民増税を財源とするものだ」と指摘。「国民にはたいへんな激痛を押しつけながら、一方ではバラマキをはじめたという点で、ほんとうに支離滅裂な破たん状態に陥っている」とのべました。

 志位氏は、増税については、所得控除の見直しによる庶民増税、「第二消費税」ともいわれる外形標準課税による中小企業増税がくわだてられているとして、「国民はふんだりけったりだ。これでは、暮らしが悪くなり、経済もひどくなり、財政も破たんする。いまのあり方の大転換が必要だ」と強調しました。